W'UP! ★3月30日~7月7日 サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展 東京都現代美術館(MOT)(江東区三好)

W'UP! ★3月30日~7月7日 サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展 東京都現代美術館(MOT)(江東区三好)

2024年3月30日(土)~7月7日(日)
サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/
津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」
Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展

 東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)は、2018年より中堅アーティストを対象に、受賞から複数年にわたる継続的支援によって更なる飛躍を促すことを目的とした現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」を実施しています。
 4回目の選考により、サエボーグと津田道子を選出し、賞金授与のほか、受賞翌年に海外での活動に支援を行いました。そしてこの度、「TCAA 2022-2024 受賞記念展」を、東京都現代美術館にて開催します。2022年3月の受賞から約2年間の支援期間を経て実現する本展により、今後の飛躍が期待される2名の現在地をぜひご覧ください。また、本展会期末には、各受賞者の過去作や本展のための新作を掲載した非売品のモノグラフ(作品集)を発行予定です。

サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」
Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展
Saeborg “I WAS MADE FOR LOVING YOU” / TSUDA Michiko “Life is Delaying”
Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 Exhibition
会 期 2024年3月30日(土)~7月7日(日)
会 場 東京都現代美術館 企画展示室 3F(東京都江東区三好4-1-1)
開館時間 10:00〜18:00
休館日 月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日
入場料 無料
主 催 東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーアーツアンドスペース・東京都現代美術館
協 力 TARO NASU
ウェブサイト http://www.tokyocontemporaryartaward.jp/

本展について
 第4回受賞者による本展は、それぞれの個展として「I WAS MADE FOR LOVING YOU」と「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」というタイトルを冠しました。隣り合うふたつの展覧会は制作に対する関心もアプローチも大きく異なり、それぞれが独立したものでありながら、展示室内での鑑賞者のふるまいが作品の一部となるという共通点を持っています。鑑賞を通じて自身に向き合うことで、動物を含む他者との関係性や、社会的に期待された役割などに目を向けることにもなることでしょう。

さえボーグポートレイト
撮影:ZIGEN

サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」
 主な表現手段であるラテックスのボディスーツによるパフォーマンスは、回を重ねるごとに内容をさまざまに変容させ、新たなキャラクターを生み出し続けてきました。これまでのパフォーマンスを土台に作り上げる本展では、作品の軸となってきた人間と動物の関係性というテーマの中で、「ケア」の視点に立った作品を発表します。
 展示室の中では鑑賞者がパフォーマンスの一部となることで、観る側が時として観られる側に回るような、美術館の展覧会の構造を利用した仕掛けを試みます。

ポートレイト
撮影:奥祐司

津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」
 近年強く関心を寄せている「身体性」について追求する中で、自身の幼少期に、ビデオカメラが家に来て最初に撮影されたホームビデオに収められた家族の出来事から着想した新作を中心に、映像装置が組み込まれたインスタレーションを発表します。撮影者の視点がレンズ越しに収められたどこにでもありそうな出来事の再演は、家族という最小単位の社会による、きわめて個人的な記録を起点としながらも、集団の中での人々の立ち位置やシステム
へと、その領域を広げていきます。
 「身体」をひとつの起点とする両者は、作品制作と身体表現の実践を行き来することで、その独自の表現を発展させてきました。会期中には、展示のほか、パフォーマンスなどのプログラムを通じて、展示空間と鑑賞者の身体を架橋するような体験へと誘います。

関連イベント
アーティスト・トーク
TCAA 2022-2024 選考委員と出展作家が選考を振り返りながら本展出展作品や今後の展開について話します。
日時 3月30日(土)14:00〜15:30(開場 13:30)
出演 サエボーグ、津田道子、ソフィア・ヘルナンデス・チョン・クイ(TCAA 2022-2024選考委員)、本展担当学芸員
モデレーター 塩見有子(特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT]ディレクター/ TCAA 選考会運営事務局)
会場 東京都現代美術館 地下2階講堂(江東区三好 4-1-1)
※入場無料・要事前申込・先着順/日英同時通訳あり
※その他、各種イベントを開催予定です。申込方法等の詳細は、TCAAウェブサイトにて。

作家略歴 / コメント

サエボーグ Saeborg
 1981年富山県生まれ、東京都在住。半分人間で、半分玩具の不完全なサイボーグとして、人工的であることによって、性別や年齢などを超越できると捉えるラテックス製のボディスーツを自作し、パフォーマンスとインスタレーションを国内外で展開する。カラフルで、デフォルメされた雌豚や牝牛などの家畜や害虫などが繰り広げるパフォーマンスは一見明るく楽し気だが、人間の残酷性や消費の問題のみならず、人間社会における介護やケアの問題にも接続し、強者/ 弱者、支える側 / 支えられる側という二項対立ではおさまらない、多様性の受容、共生の問題に発展させている。
 近年の主な展覧会や公演に、「ミドルズブラ・アート・ウィーク」(イギリス、2023)、「世界演劇祭 2023」(フランクフルト、オッフェンバッハ、ドイツ)、「Ultra Unreal」(シドニー現代美術館、2022)、「Reborn-Art Festival 2021-22」(牡鹿半島(桃浦)、宮城、2021)、個展「LIVESTOCK」(PARCO MUSEUM TOKYO、東京、2021)など。

展覧会へよせて
 今回の展覧会では、昨年の海外滞在リサーチでの経験や近作《House of L》や《Super Farm》を下敷きにした新作を発表します。「弱さ」と「力」がそもそも何なのかという問題にフォーカスを当てようと考えました。ライフサイズの玩具のような空間の中で、肉体と化学製品、動物と人間の境界線を越えた体験をすることにより、普段、皆の心の中にあるものが形になってみえることもあります。そこで「ペット」に象徴されるような、何の有用性もないのに、そして普通の進化論的過程における「競争原理」に従うならば生き残るはずもない中途半端な存在にも関わらず、なんだかんだ人間の感情やファンタジーを投射されることで生きる(ある意味「愛」の力だけで生きているような)モノが作品の新しい主役になりました。微力ながら、その不思議なパワーをどこまでも拡張して引き出すことに挑戦していきたいと思います。

津田道子 TSUDA Michiko
 1980年神奈川県生まれ、石川県在住。映像メディアの特性にもとづき、インスタレーションやパフォーマンスなど多様な形態で制作を行う。映像装置とシンプルな構造物を配置し、虚実入り混じる作品空間が、鑑賞者の視線や動作を操作し、知覚や身体感覚についての考察へと導く。また、2016年よりパフォーマンス・ユニット「乳歯」として、小津安二郎の映画作品における登場人物の動きを詳細に分析し、そこに内在する人との距離や、女性の役割に関する問題を可視化するパフォーマンスなどを展開する。
 近年の主な展覧会や公演に、個展「津田道子 so far, not far」(金沢アートグミ、2023)、「とある美術館の夏休み」(千葉市美術館、2022)、「第 10 回アジア・パシフィック・トリエンナーレ」(クイーンズランド州立近代美術館、ブリスベン、オーストラリア、2021)、個展「トリローグ」(TARO NASU、東京、2020)、「『インター + プレイ』展 第1期」(十和田市現代美術館、青森、2020)、また、乳歯として「OPEN
SITE 2019-2020」(TOKAS 本郷、2020)など。

展覧会へよせて
 コロナ禍に身体への関心が大きく変化したのは、私だけではないと思います。例えば家族のような最小単位の社会においても、他者との距離を意識することが身体の振る舞いに関わっていることを経験しました。カメラの位置やフレームと映る人の関係が、身体が持っている距離感を測る道具になると考えてます。この展覧会は、ポスターが剥がれてるのを見つけた時に、そっと貼り直すような、しなくてもいいことだけど、気づいたことに働きかけた延長にあります。

住所東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
WEBhttp://www.mot-art-museum.jp/
開館時間10:00  18:00(展示室入場は閉館の30分前)
休み*1月(祝日は開館、翌平日閉館)、年末年始、展示替え期間
ジャンル*2現代美術
入場料*3展覧会ごとに異なります
アクセス*4東京メトロ半蔵門線 清澄白河駅B2出口より徒歩9分
収蔵品https://www.mot-art-museum.jp/collection/
*1 このほかに臨時休業あり *2 空欄はオールジャンル *3 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認 *4 表示時間はあくまでも目安です

W’UP! ★4月6日〜7月7日 ホー・ツーニェン エージェントの A/MOT コレクション 歩く、赴く、移動する 1923→2020 Eye to Eye—見ること 東京都現代美術館(MOT)(江東区三好)

W’UP! ★12月2日~2024年3月10日 MOTコレクション 歩く、赴く、移動する 1923→2020  特集展示 横尾忠則―水のように  生誕100年 サム・フランシス 東京都現代美術館(MOT)コレクション展示室

東京都現代美術館(MOT)(江東区三好)

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