W'UP! ★3月24日~2024年1月8日 青空は、太陽の反対側にある 原美術館/原六郎コレクション 原美術館ARC

W'UP! ★3月24日~2024年1月8日 青空は、太陽の反対側にある 原美術館/原六郎コレクション 原美術館ARC
 
奈良美智『Eve of Destruction』2006年 カンヴァスにアクリル絵具 117.0x91.0cm ©Yoshitomo Nara

2023年3月24日(金)~2024年1月8日(月・祝)
青空は、太陽の反対側にある
原美術館/原六郎コレクション

 雲ひとつない晴れた日に原美術館 ARCを訪れて最初に目にするもの――それは大きな青空です。青空と山々の深緑や紅葉、そして青空と端正な黒色の磯崎新建築とのコントラストは、恐らくここでしか見ることのできない感動の光景。しかしよく見ると、青空の青さにはわずかに濃淡があります。輝く太陽の周りは少し白っぽく、太陽から離れるにつれ青さが増してゆく。思い描く理想の青い空は太陽の反対側にあります。
 本展では、「青空は、太陽の反対側にある」をキーフレーズに、自身の理想を求めて当時の美術的・社会的動向に背を向けた荒川修作や久保田成子、ギルバート&ジョージやヨーゼフボイスなど、国内外の作家の表現を展観します。
まず、現代美術ギャラリーA、B、Cでは、常識や慣習、既存の価値観に抗うことで、または視点を変えることで 独自の地平を切り開く作家や、声高ではなくとも社会や美術の潮流に疑問を呈する作家、そして自身の心に深く 潜ることで新たな表現を浮上させる作家の作品をご覧いただきます。
 一方、特別展示室 観海庵には、鎖国の江戸期に西洋絵画や科学に傾倒した司馬江漢や、「朦朧体」と揶揄されながらも墨線を否定し、独自の表現を切り開いた横山大観の作品を展示します。また、通常は東京国立博物館に寄託している原六郎コレクション、『青磁下蕪花瓶』(国宝)と『青磁袴腰香炉』がお里帰り(展示期間 3月24日~4月26日)。どちらも爽やかな青空色が美しい名品です。
 さらに、「光悦本」と呼ばれる希少な古活字本である『謡本』を帖を替えながら通年展示。記録に残る限りでは、『青磁袴腰香炉』は明治45年に東京帝室博物館(現 東京国立博物館)開催の特別展覧会「和漢青磁器」展以来の一般公開、『謡本』は初公開となります。
 輝く太陽にあえて背を向け、順光に映し出される鮮やかな青空と原美術館 ARCをどうぞご堪能ください。

『青磁下蕪花瓶』南宋時代 磁器
『青磁下蕪花瓶』南宋時代 磁器 撮影:上野則宏 ※第1期 前期展示(2023年3月24日から4月26日)
ギルバート&ジョージ『成熟』
ギルバート&ジョージ『成熟』1986年 写真 241.3 x 151.1cm © Gilbert & George
横尾忠則『戦後』
横尾忠則『戦後』1985年 セラミックにシルクスクリーン 240.0 x 240.0cm © Tadanori Yokoo

本展の見どころ
1 当時の“女性アーティスト”の枠に囚われず、彫刻表現を拡張した久保田成子や、美術の伝統的価値に異を唱えた「反芸術」の作家など、当館が40余年の歳月をかけ収集した現代美術家の作品を紹介。
2 明治の実業家・原六郎の収集品から、通常は東京国立博物館に寄託している国宝『青磁下蕪花瓶』と『青磁袴腰香炉』が里帰りする他、「光悦本」と呼ばれる希少な古活字本、『謡本』を展示。『青磁袴腰香炉』は明治期以来の一般公開、『謡本』は初公開。

やなぎみわ『My Grandmothers: AI』
やなぎみわ『My Grandmothers: AI』2003年 ライトジェットプリント 180.0x240.0cm ©Miwa Yanagi
篠原有司男『シマウマとライオンのイチゴ合戦』
篠原有司男『シマウマとライオンのイチゴ合戦』1992年 カンヴァスにアクリル絵具 210.0 x 360.0cm © Ushio Shinohara 撮影:木暮伸也
蜷川実花『PLANT A TREE』
蜷川実花『PLANT A TREE』2011年 C プリント 48.5 x 72.8cm ©mika ninagawa

出品作家(予定)
第1期
現代美術 艾未未(アイ ウェイウェイ)、安藤正子、イェルク インメンドルフ、河原温、リー キット、ギルバート&ジョージ、スラシ クソンウォン、佐藤時啓、須田悦弘、ルフィーノ タマヨ、ジャン デュビュッフェ、奈良美智、ゲオルク バゼリッツ、A. R.ペンク、ヨーゼフ ボイス、張洹(ジャン ホワン)、やなぎみわ、ジム ランビー、ロイ リキテンシュタイン、ジャン=ピエール レイノーなど
古美術 『青磁下蕪花瓶』(国宝)、『青磁袴腰香炉』、『青磁水注花入』、『光悦謡本』、狩野派『花鳥図屏風』、『紫陽花蒔 絵重箱』、本阿弥光悦『蝶下絵和歌巻(古今和歌集春歌上)』など
第2期
現代美術 カレル アペル、荒川修作、アルマン、アルマンド、アンディ ウォーホル、クレス オルデンバーグ、工藤 哲巳、久保田成子、クリスト、ヴィレム デ クーニング、篠原有司男、セザール、アントニ タピエス、蜷川実花、エルネスト ネト、森村泰昌、ロバート メイプルソープ、マーク ロスコなど
古美術 司馬江漢『冨嶽図』、横山大観『海辺曙色図』、『光悦謡本』、本阿弥光悦『蝶下絵和歌巻(古今和歌集春歌上)』など
屋外作品
 一昨年閉館した原美術館(東京)から4点の屋外作品を移設しました。併せてお楽しみください。
飯田善國『風の息吹き』(1980年)、関根伸夫『空相』(1980年)、多田美波『明暗 No.2』(1980年)、イサム ノグチ『物見台』(1959-81年)

会 期
 第1期(春夏季)2023年3月24日(金)~9月3日(日)
 第2期(秋冬季)2023年9月9日(土)~2024年1月8日(月・祝)
会 場 原美術館 ARC

狩野派『花鳥図屏風』
狩野派『花鳥図屏風』(右隻)桃山~江戸時代 紙本墨画 六曲一双 163.3 x 383.4cm(三井寺旧日光院客殿障壁画) ※第1期 前期展示(2023年3月24日から6月中旬)
『紫陽花蒔絵重箱』江戸時代 五段重箱
『紫陽花蒔絵重箱』江戸時代 五段重箱 26.5 x 28.5 x 39.8cm ※第1期 後期展示(2023年 6月中旬から9月3日)
司馬江漢『冨嶽図』
司馬江漢『冨嶽図』江戸時代 絹本著色 142.2 x 81.1cm ※第2期展示予定
本阿弥光悦『蝶下絵和歌巻(古今和歌集春歌上)』
本阿弥光悦『蝶下絵和歌巻(古今和歌集春歌上)』(部分)江戸時代紙本金銀泥絵墨書 一巻 33.2 x 372.2cm
森村泰昌『輪舞(双子)』
森村泰昌『輪舞(双子)』1994/2021年 ミクストメディア ©Yasumasa Morimura 撮影:木暮伸也

住所群馬県渋川市金井 2855-1
TEL0279-24-6585
WEBhttps://www.haramuseum.or.jp
開館時間*19:30~16:30(入館は閉館の30分前)
休み*2木(祝日と8月を除く) ※展示替え期間、1月1日、冬季
ジャンル*3現代美術、東洋古美術
入場料*4(オンラインチケット)大人1,500円、大高生 700円、小中生 500円、70歳以上 1,200円 (当日券)大人1,800円、大高生 1,000円、小中生 800円、70歳以上 1,500円
アクセス*5JR上越線渋川駅よりバス
収蔵品https://www.haramuseum.or.jp/jp/collection/
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認*5 表示時間はあくまでも目安です

原美術館ARC

■コロナ感染拡大防止のための注意事項
 新型コロナウイルス感染拡大状況によって、臨時休館等の可能性があります。最新の情報は当館ウェブサイトをご覧ください。

情報掲載について

当サイトへの掲載は一切無料です。こちらからご登録できます。https://tokyo-live-exhibits.com/about_information_post/

コメント

*
*
* (公開されません)