W'UP! ★2月7日〜3月1日 渡辺おさむ『Unseen Sweet Nostalgia―まだ見ぬ甘いノスタルジー』 ホワイトストーンギャラリー銀座新館(中央区銀座)

渡辺おさむ『Unseen Sweet Nostalgia―まだ見ぬ甘いノスタルジー』
会 場 ホワイトストーンギャラリー銀座新館(東京都中央区銀座6-4-16)
開催日 2025年2月7日(金)〜3月1日(土)
開館時間 11:00〜19:00
休館日 日曜、月曜
入場料 無料
展覧会URL https://www.whitestone-gallery.com/ja/blogs/gallery-exhibitions/tyo-n-osamu-watanabe-022025
ワクワクするような昂揚感を忘れて久しい。
情報化社会の発達によってすべてのものが白日の下へ晒され、「謎」や「未知」という言葉すら死語になってしまった感すらある現在。「わかる」ことの明快さに酔い、「わからない」がふくむ可能性の宝庫を置き去りにしてはいまいか。
渡辺おさむは自らの原点を回想する。お菓子の先生だった母がデコレーションをしている情景。甘やかな香りも一緒に立ち昇る。あるいは、子どものころにテレビや雑誌で夢中になったネッシーや雪男、UFOなどの未確認生命体。それらが実在するか否かは問題ではなく、想像力を掻き立てられ夢中になって追い求めていた記憶こそ愛おしい。
物理的な行動範囲が狭められ内省に向かわざるを得なくなったコロナ禍を経て、一見日常を回復したかのように見える今この瞬間も、地球のどこかで災害や紛争は絶えず、平穏は常に脅かされている。
そのような状況下で拠り所となるのは何か。
「個としての幸福」以外にない。
今展でメインとなる「恐竜」は、幸せな記憶を体現するメタファーである。追憶という行為そのものが、時間というフィルターにろ過された甘いストーリー性を帯び、それは現在を採り込んで未来へつながるものだと信じたい。未来へのノスタルジーという、幸せの新たな基軸を想像しながら。
渡辺おさむ
2000年より様々なモチーフに食品サンプル技術で装飾する表現スタイルを「Fake Cream Art」と定義し、新しい芸術のジャンルとして活動を開始。美術史で扱われるような古典的作品を題材に、独自の新しいアートのアプローチを施すことにより、それまでとは違った価値観を見出す作品群も生み出している。代表的な動物を題材にしたシリーズのほかに、名画やギリシャ彫刻にデコレーションするシリーズや、真っ白なクリームで枯山水を表現したシリーズ、世界遺産にフェイククリームでアプローチしたシリーズなどがある。母親が製菓学校の講師をしていたため、作品制作の過程で幼い頃から最も身近な存在だったお菓子を題材とすることに思い至った。エンターテインメント性に富んだ作品は、テレビへの出演、百貨店での展示、アニメーションやエステティックサロンとのコラボレーションなど幅広く紹介され、美術に疎遠になりがちな人々にも広く親しまれている。
ホワイトストーンギャラリー オンラインストア
ギャラリー会場はもちろん、オンラインでも展覧会を楽しめる公式サイト。オンライン展示をはじめとした、家情報やインタビュー記事など多彩な情報を発信する。また、気に入った作品はオンラインでの購入も可能。専門知識を持つアートアドバイザーとリアルタイムでコンタクトを取れるので、コレクターからアート初心者まで、誰でも購入しやすいシステムを導入している。
URL https://www.whitestone-gallery.com/ja
ホワイトストーンギャラリー銀座新館(銀座)
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