W'UP★8月10日~8月18日 媒_身_体 YUGEN Gallery(港区南青山)

W'UP★8月10日~8月18日 媒_身_体 YUGEN Gallery(港区南青山)

媒_身_体
会 場 YUGEN Gallery(東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F)
開催日 2024年8月10日(土)~8月18日(日)
開館時間 13:00~19:00 ※最終日のみ17:00終了
休館日 会期中無休
入場料 無料
ギャラリー公式サイト https://yugen-gallery.com/blogs/exhibitions/awai-mediatoryfigures

 参加アーティストはスコット・ウェイド、竹村智成、マルタン・ベルトロ、ポル・マロの4名です。
 Pol Malo は、ヴァーチャルとリアルの間で揺れ動く21世紀の人間の知覚を可視化し、人間の知覚にアプローチする彫刻・ペインティングを提示します。
 Martin Berteloodt は、人間の身体における不条理さや不安感を独自の“ダーク・シュルレアリスム”という手法で表現します。美とグロテスクが生み出す混沌と静謐を併せ持つ彼の彫刻作品は、個人の存在の曖昧さと不確実性を想起させます。
 Scott Wade の作品は、身体的な悦びはどこにあるのかという問いを中心テーマとしています。見え隠れする超現実的なもの(疑問を抱くもの)が日常に溶け込むとき、それは我々の思考を刺激し、好奇心を掻き立てます。
 竹村智成は、身体の存在を証明するために、その輪郭ではなく“温かさ”(熱)に着目します。彼の作品は、体温の痕跡や身体のあり方を通じて、身体の不在によって身体を語る矛盾を活かしています。
 自己と他者のコミュニケーションを観察者という立場から捉え直すことで、“生”の認識を目指すのか。ただそこに“在る”ことを存在の証明とするのか。肉体によって生み出される創造行為に自らの精神性を委ねるのか。あるいは、我々の知覚に潜む、日常の無意識的な行いと超現実的な事象の循環の間に身を置くことで、自らの身体が置かれた場所を認識するのか。
 4名の作家たちによる、身体への眼差しを表現した多様な実践は、現代における身体の在りようを明確化する統合的な問い・媒介として機能するでしょう。

キュレーター・ステートメント
 現代社会では、テクノロジーの発達によってヴァーチャルな空間においては個の繋がりが強固になったかのように思われる中、現実世界では個を形成してきた個人史や社会‧政治的文脈がミニマルに捉えられ希薄化するという乖離現象が発生している。
 このように、21世紀、とりわけコロナ流行後は身体が不在の状況下で物事が展開されていくということが極めて一般的なものになった。同時に、確固たる輪郭を持っていたはずの身体は、それまで潜在意識下にあった理想を纏うことが容易になり、曖昧化しているだろう。言い換えれば、現実世界にアイデンティティを持たないユートピア的なアヴァターを見出しているわけである。しかし、そのどれもが一見自らを客体化したように見えているだけの幻影である。
 そんな中、芸術家たちは一貫して自らの被膜を拡張するように作品を生み出し続けてきた。鑑賞者は、物理的・内的知覚を通して、如何に自らの経験や記憶と重ね合わせ、自己の身体性との接合点を測るのか。本展では、かつてないほど情報と実在が入り乱れる2024年/青山という地から、肉体として存在し、身体を通じて関わりあう現代の構造を再考するための問いを提示する。

アーティスト・プロフィール ステートメント

スコット・ウェイド / Scott Wade
 ウェイドの作品は、「超現実的なもの」と「日常的なもの」を区別することなく、そのふたつを同一のものとして見做している。見え隠れする超現実的なもの(疑問を抱くもの)が弛緩して日常に溶け出すとき、それは我々の思考を起動させ、好奇心を掻き立てる。こうした一連の流れは、見るものに快感を覚えさせる機能を持つ。
 「共有可能なコンテンツ」とオンライン上での双方向的な交流は、超現実と日常が孕むエンターテイメントを提供する。 しかし、鑑賞者の身体における行為は受動的なままである。では、肉体的な悦びはどこにあるのだろうか。身体に、それとも知覚に、あるいは受動的な行為そのものにあるのだろうか。
このアイデアは、映像作品『ソープ&マッド』シリーズにおける物語を通して探求された。 彼は、こうしたありふれたものに対する問いを投げかける物語を紡ぎ続けている。
竹村智成 / Tomonari Takemura
 絵画や映像など、作品とするメディアを身体と捉え、その様相を作品として写し出すことを念頭に制作と研究を行っている。ゆえにモチーフとなるものは絵の具から絵画への変身のようなメディアの生成過程そのものであり、またその身体を身体たらしめるもの、つまり個としてその存在を現象させる何かとなる。そして、作品が身体であるならば、その作品は人間の個と同じように世界を持つだろう。その作品が展示室や鑑賞者の体内にその作品としていかに手を伸ばしうるか、あるいは鑑賞者はその手にいかに気づけるかという鑑賞行為における相互性が発揮される作品構成と展示方法を意識している。
 これまでの主な展覧会にawai -交叉するリアル(2023 Gallery NIW)など。
マルタン・ベルトロ / Martin Berteloodt
 東京を拠点に活動するフランス出身のマルチメディアアーティスト。ベルトロは、セクシュアリティ(性的指向)とトラウマをテーマとし、ダークで現実離れした独特のスタイルで知られる。彼の作品は、美と不潔さが交叉し、グロテスクと魅惑、しばしば混沌や非合理性、憂慮な感覚を引き起こす。豊富な文化経験と人間心理への探究心から、多様な媒体を通じて幻想的かつ不快な異世界を創り出しており、コートニー‧ラブやロザリアなどのアーティストや多くの制作会社と協同した作品は、カンヌ国際映画祭などでも取り上げられた。第3回となる東京での個展『モルフォシス』(2023)は、前作『セクシャル‧マイクローブス』(2022)への挑発的な続編として公開された。
 最新のコレクションは、ベルトロの「有形」と「無形」の探求における重要なマイルストーンと言える。思考に実体を与え、触知可能なものに拡張するべく、より物質的な表現やアニマトロニクス(アニメーションとエレクトロニクスを組み合わせた造語)な媒体とフロイト思想の研究が顕れている。人間の欲と有形の表現が織り交ざる、不快かつどこか魅惑的な表現は、観る者の内に生々しい感覚を覚えさせ、思案させる。
 これまでの主な展覧会に、「MORPHOSIS」(2023 CONTRAST Gallery)、「BROUILLON」(2022 En tanglement Art Gallery)「EXHALAISON」(2022 HAKT&co Gallery)など。
ポル・マロ / Pol Malo
 アーティスト(ペインティング、インスタレーション、音楽)
これまでの主な展覧会に、「さどの島銀河芸術祭」(2022)、「Roppongi Crossing」(2004 森美術館)、「こもれび」(2003 水戸芸術館現代美術ギャラリー)、「OUT THE WINDOW」(2004 国際交
流基金‧東京)、Sketchy Pop-Ups(2004 SCAI THE BATHHOUSE個展)、Phase of Post Music(2000 ICC Inter Communication Centerコンサート)、Variations on a Silence(2005 Re-Tem 東京)、茶柱レコード(1999-2003)など。

YUGEN Gallery(港区南青山)

住所東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
TEL 
WEBhttps://yugen-gallery.com
営業時間*1平日 13:00~19:00/土日祝 13:00~20:00
休み*2不定期(展覧会開催期間日以外)
ジャンル*3現代美術
アクセス*4東京メトロ銀座線外苑前駅より徒歩6分、東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅より徒歩8分
取扱作家 
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 現代美術は、彫刻、インスタレーション、ミクストメディア作品、オブジェなども含まれます *4 表示時間はあくまでも目安です 【注】ギャラリーは入場無料ですが、イベントにより料金がかかる場合があります


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