W'UP! ★4月29日~6月18日 生誕120年 大沢昌助展 練馬区立美術館(練馬区貫井)

2023年4月29日(土・祝)~6月18日(日)
生誕120年 大沢昌助展
大沢昌助(1903~1997)は戦前、戦後の社会背景を見据えつつ、ブレることのない独自のスタイルを貫いた昭和を象徴する美術家です。モダン、シンプル、自由そして軽やか。そんな言葉が大沢の作品には息づいています。
当館では最初期から晩年に至る、100点以上もの作品を所蔵しており、1991年の回顧展を皮切りに1997年の追悼展、父で建築家の大沢三之助との親子展など折にふれその芸術を紹介してきました。
本展では生誕120年という記念の年にあたって、これまで紹介してきた作品に加え、作画の原点であるスケッチ類や三之助作品を含む新収蔵品、調査の中で新たに発見された作品、ことに1980~90年代にかけての晩年の抽象画を含めた約130点で大沢芸術の豊かさを多面的に紹介する展覧会です。

大沢昌助とは
大沢昌助の父、大沢三之助(1867~1945)は欧州留学の後、官庁や宮内庁の建物を数多く設計した近代黎明期の建築家である。三之助は学生時代、松岡寿にデッサン・水彩画を学ぶなど絵画に能くしており、大沢昌助は画家となるにはたいへん恵まれた環境で育ったということが言える。
1928年、東京美術学校西洋画科を首席で卒業し、翌年、《丘上の少年》ほかで二科展に初入選し大いに注目を集める。しかし、当時、画壇で一世を風靡していた抽象美術、シュルレアリスムに全面的にのめり込むこともなく、距離を置いていた大沢は試行錯誤の末、古代ギリシア彫刻が持つ均整の取れたモニュメンタルな人物表現に関心を持つ。《水浴》(1941年)はそうした中から生まれてきた作品である。1940年に二科会会友推挙、42年に二科賞受賞と充実した作画活動が続くかに思われたが、戦況はますます悪化し、暗く重い影が差すようになってくる。
終戦を東京で迎えた大沢の作品には明るさと希望が戻り、画面の子供たちも生き生きと活発に表現されるようになる。
1950年代にはいるといよいよ抽象的な表現が始まり、60年代には「ふっきれてきて仕事が楽になってきた」と《亡霊》に見られるような自由な発想が明快な形態によって表現されてくる。

80年代から没年までの自由な抽象絵画
60年代から“ふっきれた”と語るように、大沢の後年は晩年という言葉とはほど遠い くらいの収穫と豊穣の年月であった。一つのスタイルに決してとどまることはなく、新鮮な発想を重んじ、自由な画風に身を任せている。その伸びやかで若々しい感覚を称するものに対して大沢は「若いころ、僕は、こう描けなかった」と答えている。
「全てのおきてからはなれて、自由に平面に描き上げる作業は、必ずしも楽とは言えないが、決定の瞬間は悪い気持ちがしないものだ」
大沢は変心という言葉を使って自らの画歴を称している。変貌と変心がこの画家のスタイルなのである。


大沢昌助と壁画
現在、都内で見ることができる大沢昌助の壁画は 1959 年の世田谷区役所(2023年取り壊し)、1964年の旧国立競技場(新設に伴い移設)、1990 年の東京都庁内都議会議事堂の3か所である。壁画はその建物に付随しその当時の社会情勢や美術・文化の動向を如実に表すモニュメントであると同時に、建物の建て替えにより、持続性の難しい戦後絵 画の記録、記憶であると言える。この展覧会では都内3カ所の映像を撮影し、展示室内で放映、その原画と共に展示を行う。

展覧会の見どころ
当館所蔵作品に加え、新収蔵品や新発見の作品約130点を展示!
作画の原点であるスケッチ類を展示!
原画&動画放映で壁画の壮大さを体感できる!

生誕120年 大沢昌助展
会 期 2023年4月29日(土・祝)~6月18日(日)
休館日 月曜日
開館時間 10:00~18:00 ※入館は17:30まで
観覧料
一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円、中学生以下および75歳以上無料、障害者(一般)500円、障害者(高校・大学生)400円、
団体(一般)800円、団体(高校・大学生)700円
ぐるっとパスご利用の方500円(年齢などによる割引の適用外になります)
※一般以外のチケットをお買い求めの際は、証明できるものをご提示ください。(健康保険証・運転免許証・障害者手帳など)
※障害がある方の付き添いでお越しの場合、1名様までは障害者料金でご観覧いただけます。
※団体料金は、20名様以上の観覧で適用となります。
※当館は事前予約制ではありません。当日、チケットカウンターでチケットをお求めください。
主 催 練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)
アクセス 西武池袋線中村橋駅下車 徒歩3分

会期中のイベント
講演会や鑑賞プログラム、ワークショップなど、各種イベントを開催予定です。
無料ご招待券プレゼント!
美術館様のご好意により、入館ご招待券を5名様(各2枚)にプレゼントいたします。
ご希望の方は、展覧会名、氏名(ふりがな)、〒、住所、ご連絡先をこちら(tokyoliveexhibits@gmail.com)からご応募ください。
先着順です。チケット発送にて発表にかえさせていただきます。
住所 | 東京都練馬区貫井1-36-16 |
TEL | 03-3577-1821 |
WEB | https://www.neribun.or.jp/museum.html |
開館時間*1 | 10:00 〜 18:00(入室は、17:30まで) |
休み*2 | 月曜(祝日は開館、翌日閉館)年末年始(12月29日 ~ 1月3日)展示準備期間 |
ジャンル*3 | 近代美術、現代美術、日本画、彫刻、工芸、版画 |
入場料*4 | 展覧会により有料・無料の場合があります。 各展覧会の観覧料については、美術館ホームページをご覧ください。 |
アクセス*5 | 西武池袋線中村橋駅より徒歩3分 |
収蔵品 | http://jmapps.ne.jp/nerima_art/ |
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認*5 表示時間はあくまでも目安です |
練馬区立美術館(練馬区貫井)