W'UP★3月27日~8月9日 企画展「スープはいのち」 21_21 DESIGN SIGHT(東京都港区赤坂)

21_21 DESIGN SIGHT 企画展「スープはいのち」
会 期 2026年3月27日(金)~8月9日(日)
会 場 21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2(東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン·ガーデン)
開館時間 10:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日 火曜日(ただし2026年5月5日は開館)
入館料 一般 1600円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料
ホームページ https://www.2121designsight.jp
参加作家
和泉 侃、ISSEY MIYAKE、veig、岡 篤郎、岡本憲昭、加藤奈摘、佐藤政人、志鎌康平、関口涼子、高橋孝治、田中義久、津田 直、常山未央+能作文徳、遠山夏未、長尾智子、NOTA&design(加藤駿介、加藤佳世子)、野村友里、林 響太朗、UMA/design farm(原田祐馬、津田祐果)、山フーズ(小桧山聡子)
レシピ出展 遠山夏未、長尾智子、野村友里、船越雅代、細川亜衣、山フーズ(小桧山聡子)
テキスト出展 有元利彦、今道友信、LTshop(松田沙織)、小池一子、早川茉莉、他
21_21 DESIGN SIGHTでは、2026年3月27日より企画展「スープはいのち」を開催します。本展では、衣服や住まいという身体の外側の環境と、食という内側の環境を「身体を包む行為」として捉えてきたデザイナー·遠山夏未をディレクターに迎え、スープを入り口に、衣食住の根源をあらためて見つめます。
スープは、水と食材を火にかけるという最小の行為から生まれますが、その一杯には、素材に宿る力、熱の移ろい、土地の歴史、身体の感覚、器や食空間の静かな佇まいといった、多様な層が同時に息づいています。外側の世界と内側の世界がひとつに溶け合い、小さな器のなかに“生きる環境そのもの”が立ち上がる――こうした構造を、衣食住を支える「包まれる身体」という共通の原理をもっとも素直にあらわすものと遠山はとらえます。
現代の暮らしは便利さが進む一方で、その背景にある仕組みや環境は複雑さを増し、衣食住を支える原初的な感覚が遠ざかりつつあります。本展では、水や塩、野菜などの素材が放つ物質としての気配、熱とともに変化するさま、器や空間との呼応、匙に託された“食べる”という所作の繊細な動き、さらには記憶や香りといった目に見えにくい層を手がかりに、生活をかたちづくる環境を“包む”という視点からとらえなおします。抽象的な構造としての衣食住と、人間の身体に残る野生的な感覚。そのあいだに潜むデザインの働きを静かに浮かび上がらせていきます。こうした眼差しは、21_21 DESIGN SIGHTが大切にしてきた「日常の中からデザインを考える」という姿勢とも深く通じています。
スープという最小の食をきっかけとして、身体や環境、記憶や時間が折り重なるなかで、来場者の方々が五感を通して新しい視点や気づきを見出し、衣食住の根源に触れる体験につながる場となることを目指しています。
- 津田 直「Grassland Tears, Omotedate #1」 ©Nao Tsuda, Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film 所蔵先:青森県立郷土館(縄文時代草創期、表館遺跡出土)
- ISSEY MIYAKE+林 響太朗+長尾智子「色を纏い、色を味わう(仮題)」 映像:林 響太朗
- 最小限の衣食住を象徴するスープ 撮影:遠山夏未
- 山フーズ(小桧山聡子)「食べられる器」
- 岡 篤郎 映像作品「重湯(仮題)」
- 田中義久+常山未央+能作文徳「土紙の屋根(模型)」
- 和泉 侃「香りの記憶装置」
ディレクターズ・メッセージ
「スープ」という言葉から、あなたは何を思い浮かべますか?
私は記憶に残るスープ体験があります。2003年、ロシアや東欧を巡った旅の中で、唯一の温かな食事といえばスープでした。キッチンのあるユースホステルでは、市場で手に入れた野菜を鍋に入れるだけでつくるその一杯が、“最小限の食”として旅を支える存在となりました。
その旅で、私は一枚の写真に出会いました。1900年のルーマニアで撮影された、地べたに座り、大きな器を手にスープを口に運ぶ農民たちの姿です。そこには、豊かさでも貧しさでもない、生きることを分かち合う、たしかな気配が写し出されていました。スープは、人と人、場と時間、そしていのちを結んできたのです。
そして私たちは、誰もが同じ根源的なスープの中で育まれてきました。生まれる前の私たちは、母体という“住”、胞衣(えな/胎膜·胎盤など)という“衣”、そして羊水という“食”に包まれていました。
羊水の塩分濃度は、人が「おいしい」と感じるスープと同じ0.9%。うま味成分であるグルタミン酸も豊富に含まれています。つまり私たちは、お腹の中にいるときから、すでに“おいしいスープに包まれていた”のです。
衣食住とは、私たちの外側と内側を包む営み。本展は、スープをそのはじまりとして、身体感覚を通して衣食住をあらためて見つめ直す試みです。それは同時に、いのちへの眼差しを忘れてはならないという問いかけでもあります。
湯気の向こうに、あなたには何が見えますか?
衣食住――すなわち生きることが、すべての人々にとって喜びと希望に満ちた世界であることを願って。
遠山夏未

遠山夏未プロフィール
デザイナー。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業。イッセイ ミヤケで衣服のデザインをする傍ら、「衣」と「住」は身体を外側から包み、「食」は身体を内側から包むものであると考え、最小限の食として“スープ”に着目し、身体空間をデザインする活動を始める。著書に『ポタージュ -野菜たっぷり家族のスープ-』(池田書店、2014年)。
展示内容
衣・食・住は、身体を外側と内側から包み、生命を守り育む基本的な営みです。その原型は胎内環境に見られ、母体は「住」、胞衣は「衣」、羊水は「食」に相当します。最小限の衣食住があれば暮らしは成立し、そこから生まれる柔軟な創造性は、時代を超えて人の生を支えてきました。本展では、布や音によるインスタレーションや、香りの作品、写真、スープにまつわる資料展示を通して、五感を通して衣食住の根源に触れる展覧会です。
空間をつくる「12の動詞」
包む、味わう、満たす、など、動詞を軸にしたゾーンを順にめぐり、はじまりへの回帰から再生、分かち合いへと至る、いのちの循環を体験します。動詞が示す行為の変化がそのまま空間の変化となり、鑑賞者の身体感覚が自然にシフトしていく展示構成です。
作品ごとにレシピを集めながら鑑賞する
対応する作品にはレシピが設置してあり、来場者はそれらを集めながら、展示に能動的に関与します。レシピを持ち帰り鑑賞後も物語が続くことで、「味わう」や「つくる」へと体験が広がります。
今後の展覧会
企画展「方丈記に学ぶ -生きるを編み直す小さな建築-」
会 期 2026年8月28日(金)~2027年1月11日(月・祝)
主 催 21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
後 援 文化庁、経済産業省、港区教育委員会
特別協賛 三井不動産株式会社
協 賛 株式会社三宅デザイン事務所、株式会社イッセイミヤケ
| 住所 | 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン |
| TEL | 03-3475-2121 |
| WEB | http://www.2121designsight.jp/ |
| 開館時間*1 | 10:00 〜 19:00(入場は18:30まで) |
| 休み*2 | 火曜日、年末年始、展示替え期間 |
| ジャンル*3 | デザイン関連 |
| 入場料*4 | 展覧会により異なる |
| アクセス*5 | 都営大江戸線「六本木」駅、東京メトロ日比谷線「六本木」駅、 千代田線「乃木坂」駅より徒歩5分 |
| 収蔵品 | 展示内容は展覧会により異なります |
| *1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認 *5 表示時間はあくまでも目安です | |
21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン 港区赤坂)
■コロナ感染拡大防止のための注意事項
展覧会より異なります。最新情報は、21_21 DESIGN SIGHTのウェブサイトをご覧ください。
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これはビックリ、都会の緑園に潜む近代建築と奇怪なデザイン、発明の数々。時は桜のシーズン、高揚感と癒しが共存する不思議な時空ですた。
都会の緑園に現れた近代建築と生命科学、まさに未来を想像させる時空を提供してくれました。