W'UP★9月19日〜12月1日 田中一村展 奄美の光 魂の絵画 東京都美術館(台東区上野公園)

W'UP★9月19日〜12月1日 田中一村展 奄美の光 魂の絵画 東京都美術館(台東区上野公園)

田中一村展 奄美の光 魂の絵画
Tanaka Isson: Light and Soul
会 場 東京都美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園 8-36)
開催日 2024年9月19日(木)〜12月1日(日)
開室時間 9:30〜17:30、金曜日は9:30〜20:00 ※入室は閉室の30分前まで
休室日 月曜日、9月24日(火)、10月15日(火)、 11月5日(火)
※ただし、9月23日(月·休)、10月14日(月·祝)、11月4 日(月·休)は開室
観覧料(税込)
 前売券 一般 1,800円、大学生・専門学校生 1,100円、65歳以上1,300円
 当日券 一般 2,000円、大学生·専門学校生 1,300円、65歳以上1,500円
※前売券は2024 年8月19日(月)10:00 – 9月18日(水)23:59 までの販売。
※土曜・日曜・祝日及び11月26日(火)以降は日時指定予約制(当日空きがあれば入場可)
※11月22日(金)までの平日は日時指定予約は不要です。
※高校生以下無料。※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健 福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料。
※身体障害者手帳等のお手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)・高校生以下の方は、日時指定予約は不要です。直接会場入口にお越しください。
※高校生、大学生・専門学校生、65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください。
※毎月第3土曜日・翌日曜日は家族ふれあいの日により、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住、2名まで)は一般通常料金の半額(住所のわかるものをご提示ください)。日時指定予約不要、販売は東京都美術館チケットカウンターのみ。
展覧会公式サイト https://isson2024.exhn.jp/
お問い合わせ (ハローダイヤル) 050-5541-8600(全日9:00~20:00)


 このたび東京都美術館で、画家・田中一村(たなか・いっそん/1908-1977)の展覧会「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」を開催いたします。本展は、一村の神童と称された幼年期から、終焉の地である奄美大島で描かれた最晩年の作品まで、その全貌をご紹介する大回顧展です。
 世俗的な栄達とは無縁な中で、全身全霊をかけて「描くこと」に取り組んだ一村の生涯は、「不屈の情熱の軌跡」といえるものでした。
 自然を主題とする澄んだ光にあふれた絵画は、その情熱の結晶であり、静かで落ち着いた雰囲気のなかに、消えることのない、彼の魂の輝きをも宿しているかのようです。
 本展は、奄美の田中一村記念美術館の所蔵品をはじめ、代表作を網羅する決定版であり、近年発見された資料を多数含む構成により、この稀にみる画家の真髄に迫り、「生きる糧」としての芸術の深みにふれていただこうとする試みです。

 生涯に一度も個展などの形で作品を発表することなく、無名のまま奄美で没した一村が知られるようになったのは、その三回忌に奄美の人たちの手で行われた展覧会を地元メディアが報じたことからでした。4年後の1984年にNHK教育テレビ「日曜美術館」が取り上げ全国放送されるや大反響となり、評伝や画集が何度も編まれ、全国を通算45カ所もの三次にわたるメディアによる巡回展や、九州や栃木での15回近くの単独展が開催され、2001年には鹿児島県が主要な作品を収集して奄美パーク田中一村記念美術館を開館しました。2010年の「田中一村 新た なる全貌」展(千葉市美術館他)では、作品の基礎的な再調査や資料の見直しと同時に、この稀にみる鑑賞史にも注 目。すべての検証資料が図録に残ったことが画期となりました。さらにその後に長年をかけた評伝が書籍にまとまり、それらは作品資料に接したい新たな鑑賞者の手がかりとなっています。
 本年は、最初の「日曜美術館」放映から40年。また、本展会場である東京都美術館(前身は東京府美術館)は、隣に 位置する東京藝術大学(前身は東京美術学校)に一村が入学し2ヶ月で退学したまさにその時、大正15年(1926)の5月1日に開館しました。芸術家の発表の場として晴れがましい美の殿堂の開館と、生涯の行く末を分けることとなった美術学校の退学が同時であったという因縁。その上野の地で、ついに一村の回顧展として最大規模の集大成となる展覧会が実現します。残された作品から、背後にあった人々との関係性や、生涯の集大成への道筋とその思想 を探ってきた経過をあらためて提示し、時を越えて人々を魅了する普遍性を描き得たのはなぜか、一村とは何だっ たのかに迫ることができたらと思います。激変の40年のうちに、一村は伝説化を繰り返し、それぞれに「私の一村」像も築かれてきたことでしょう。これからもっと多くの人々が、不屈の情熱の軌跡に触れ、その先にある奄美の光に満ちた絵画の魂を見出していただけたらと願っています。
 松尾知子(千葉市美術館 副館長)

田中一村 たなか・いっそん/明治41年(1908)〜昭和52年(1977)
 栃木町(現・栃木市)に生まれる。本名は孝。大正3年(1914)、東京に転居。翌年、彫刻師の父から米邨(べいそん)の画号を与えられる。幼年期から卓越した画才を示し、神童と称される。南画を得意とした。大正15年(1926)、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に入学するも、2ヶ月で退学。「家事都合」とされるが詳細は不明(同級生には後の日本画壇を代表する東山魁夷や橋本明治らがいた)。その後、3人の弟と両親を立て続けに亡くす。昭和13年(1938)、姉、妹、祖母と千葉に転居。農業をしながら制作に従事。昭和22年(1947)、柳一村と画号を改め、《白い花》が青龍展に入選。翌年、田中一村の名で同展に入選するも、自信作が落選したため辞退。その後、日展、院展と相次いで落選。わずかな支援者を頼りの制作が続くが、昭和33年(1958)、50歳にして単身奄美大島へ移住。紬織の染色工として働き、生活費を貯めては、奄美の自然を主題とした絵に専念する日々を送る。昭和52年(1977)、夕食の支度中、心不全により亡くなった。享年69歳。
 昭和54年(1979)、有志により奄美で遺作展が開催され、異例の3千人もの動員を記録。昭和59年(1984)、NHK「日曜美術館」の特集放映で全国的に注目を集め、その後も展覧会の開催や評伝刊行など、顕彰の動きは止まず、平成13年(2001)、奄美に田中一村記念美術館が設立された。

ポートレイト
田中一村 肖像 Ⓒ2024 Hiroshi Niiyama

主 催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、鹿児島県奄美パーク 田中一村記念美術館、NHK、NHKプロモーション、日本経済新聞社
協 賛 DNP 大日本印刷、日本典礼
監 修 松尾知子(千葉市美術館 副館長)

東京都美術館で同時開催

W'UP! ★7月20日~10月9日 大地に耳をすます 気配と手ざわり 東京都美術館 ギャラリーA・B・C(台東区上野公園)

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