W'UP ★4月27日~7月7日 石岡瑛子 I デザイン 茨城県近代美術館(茨城県水戸市)

W'UP ★4月27日~7月7日 石岡瑛子 I デザイン 茨城県近代美術館(茨城県水戸市)

2024年4月27日(土)~7月7日(日)
石岡瑛子 I デザイン

 デザイナー、アートディレクターとして人々に新しい価値観を提示し、広告、舞台、映画など多岐に渡る分野で国際的に活躍した石岡瑛子(1938-2012)。本展では資生堂やPARCOの広告など前半期の代表作を中心に、彼女の飽くなき情熱が刻み込まれた約500点の作品を一挙公開。
 本展は、常に革新的なヴィジュアルを目指した石岡のデザイン哲学と、彼女が表現者として生涯にわたって磨き抜いた「I=私」を浮き彫りにします。「I=私」――自らを鍛錬し続けること、そして他者とのオープンな協働を通して培った「本当の“自分力”」――は、彼女のデザインを唯一無二のものとしました。強烈な個性と飽くなき情熱が刻み込まれた石岡の「I デザイン」は今なお色褪せることなく、現代を生きる私たちの心の深いところに斬り込んできます。
 刺激的で、見る者を鼓舞しインスパイアする石岡瑛子の世界。会場で是非、その圧倒的な熱量を“体感”してください。

見どころ 1 
時代に投げ込まれる起爆剤、社会を揺さぶるメッセージ

 ―メッセージは常に時代の中で刺激的でなければならない。 石岡瑛子
 デザインによって人々に新しい生き方や価値観を提示した瑛子。「太陽に愛されよう 資生堂ビューティケイク」(1966)では、当時高校生だった前田美波里を起用してそれまでの紋切り型の美人像を一新、生命力溢れる意志的な女性像を打ち出しました。センセーションを巻き起こした PARCO の一連のキャンペーンでは、性や国境、人種の枠組みを打破すべく、鮮烈なメッセージとともに型破りな表現を展開。「女たちよ、大志を抱け!」「鶯は誰にも媚びずホーホケキョ」「裸を見るな。裸になれ。」「諸君、女のためにもっと美しくなろう」―批判精神に富んだ、挑戦的なメッセージとヴィジュアルは一世を風靡し、「石岡瑛子といえばパルコ」「パルコといえば石岡瑛子」と語られるほどでした。

見どころ 2 
誰もが敬意を抱いた情熱と執念――妥協を知らない完璧主義者
 「もっといいものをつくりたい」。細部に至るまで完璧な仕上がりを求めた瑛子は、仕事のクオリティを上げるために協働するクリエイターやスタッフと対話を重ね、時には軋轢も辞さず丁々発止のやりとりを繰り広げました。瑛子が完成に向けてどのようなヴィジョンを抱き、いかに表現を磨き上げていったのか――几帳面だった瑛子が残したスケッチやメモ、校正紙などから、彼女の体温や生の感情を感じ取るとともに、制作のプロセスの一端をうかがい知ることができます。特に写真の色校正にびっしりと書き込まれた朱字(修正指示)は必見です。瑛子の直筆の朱字の入った校正紙は、展示するたびに、細かく厳しい指示に恐れおののく人、あるいは情熱と説得力に満ちた書き込みに感動する人が続出し、SNS でも話題をさらっています。本展の、意外な見どころの一つといえるでしょう。

見どころ 3
綺羅星のような表現者たちとの出会い、コラボレーション
 瑛子にとって他者とのコラボレーションは、優れた才能と出会い、刺激し合うことによって新しい化学反応を起こし、ひとりではなし得ない表現に至る魔法のようなものでした。
 マイルス・デイヴィスのアルバム「TUTU」(1986)の、マイルスの顔と手のみで構成されたミニマルなデザインは、瑛子とファッション写真界の巨匠アーヴィング・ペン、そしてジャズの帝王マイルスとの緊張感に満ちたセッションを経て誕生しました(同アルバムは、1987年のグラミー賞の最優秀レコーディング・パッケージ賞を受賞)。名匠フランシス・フォード・コッポラとは映画「地獄の黙示録」(1979)のポスター・デザインを経て、「ドラキュラ」(1992)でタッグを組んで衣装デザインに携わり、「今まで見たことのない表現」を追究しました。瑛子は、コッポラが「型破りで、新鮮で、独特」と称賛したデザインによってアカデミー賞の栄冠に輝きました。
 ナチスの党大会やベルリン・オリンピックの記録映画で類い希な才能を発揮したレニ・リーフェンシュタールとの長きにわたるコラボレーションも特筆されます。1972年にレニの写真集を目にして衝撃を受けた瑛子は、後に彼女を取材し、展覧会を企画するに至ります(1980年「レニ・リーフェンシュタール写真展:アフリカの異星人ヌバ」、1991年「映像の肉体と意思―レニ・リーフェンシュタール展」)。本展では、瑛子がその創造力や人生について検証を重ね、「20 世紀を代表する映像の巨人」と評したレニにまつわるプロジェクトを、インタビュー、展覧会の構成・演出等の資料、印刷物のデザイン、関連書籍などとともに紹介します。

石岡瑛子 I デザイン
会 期 2024年4月27日(土)~7月7日(日)
休館日 月曜日、5月7日(火)ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館
※GW中(4月29日[月・祝]~5月6日[月・振休])は無休
会 場 茨城県近代美術館
入場料 一般1,000(870)円/満70歳以上500(430)円/高大生730(610)円/小中生370(240)円 ※()内は20名以上の団体料金 ※土曜日は高校生以下無料
※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方は無料
※4月27日(土)は満70歳以上の方は入場無料
主 催 茨城県近代美術館
後 援 水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK 水戸放送局/産経新聞社水戸支局/東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局/LuckyFM 茨城放送
特別協力 公益財団法人 DNP 文化振興財団、株式会社 DNP アートコミュニケーションズ
企画協力 迫村裕子(S2株式会社)
監 修 Team EIKO(石岡怜子、河尻亨一、永井裕明[N.G.inc.])

企画展関連イベント
講演会 石岡瑛子の「I」をめぐって
 石岡瑛子の世界初の評伝『TIMELESS 石岡瑛子とその時代』の著者であり、生前最後のインタビューを手がけた河尻亨一氏に、幾多のセンセーションを巻き起こし、世界を魅了した伝説のデザイナー・エイコの素顔と、その創造の源泉について語っていただきます。
講師 河尻亨一氏(本展監修者、編集者、作家)
日時 2024年4月27日(土)14:00~15:30
会場 地階講堂
定員 250名(申込不要、参加無料)

学芸員によるギャラリートーク
講師 澤渡麻里(本展担当学芸員)
日時 2024年5月25日(土)、6月16日(日)14:00~15:00
会場 2階企画展示室(申込不要、要企画展チケット)
※イベント詳細につきましては当館HPをご覧いただくか、お問い合わせください。

無料ご招待券プレゼント!
美術館様のご好意により、入館ご招待券を5名様(各2枚)にプレゼントいたします。
ご希望の方は、申込ワード「石岡のI デザイン」を記載のうえ、展覧会名、氏名(ふりがな)、〒、住所、ご連絡先をこちら(tokyoliveexhibits@gmail.com)でご応募ください。
先着順です。チケット発送にて発表にかえさせていただきます。また本サイトへのご感想・ご要望なども書き添えていただけてら幸いです。

■美術館一般情報(企画展などは別)

住所茨城県水戸市千波町東久保666-1
TEL029-243-5111
WEBhttps://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
開館時間*19:30~17:00(入館は16:30まで)
休み*2月曜日(祝日の場合はその翌日)
ジャンル*3近代美術
観覧料*4大人320円、満70歳以上160円、大高生240円、小中生180円 ※企画展は別
アクセス*5JR水戸駅南口より徒歩約20分
収蔵品 
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認*5 表示時間はあくまでも目安です

■コロナ感染防止のための注意事項
手指の消毒など通常の感染防止対策にご協力いただいている。

情報掲載について

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