W'UP!!★10月8日~2023年1月15日 マン・レイのオブジェ 日々是好物|いとしきものたち DIC川村記念美術館

W'UP!!★10月8日~2023年1月15日 マン・レイのオブジェ 日々是好物|いとしきものたち DIC川村記念美術館
 
《破壊されざるオブジェ》1923/75年 メトロノーム、写真 11.5×11.5×22.2 cm 東京富士美術館
© MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928
©︎東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
 

2022年10月8日(土)~2023年1月15日(日)
マン・レイのオブジェ
日々是好物|いとしきものたち

 マン・レイ(Man Ray, 1890–1976)は20世紀にアメリカとパリで活躍した芸術家で、絵画をはじめ写真、オブジェ、映画など多岐にわたる作品を手掛けました。本展は、作家が活動の後期より「我が愛しのオブジェ」と称したオブジェ作品に注目し、展観します。パリに憧れたユダヤ系アメリカ人として言葉の壁に当たり大戦に翻弄されながらも、多くの芸術家や愛する人との出会いと別れを繰り返し生きたマン・レイ。彼が生涯にわたり自由に制作したオブジェは、ものや言葉の詩的な組み合わせで成り立ちます。独自の手法で同じ主題のオブジェを再制作したことも特筆すべき点で、ここには「芸術作品のオリジナリティ」という大きな問いに対するひとつの提案が含まれています。本展では、国内所蔵のオブジェおよそ50点を軸として、関連する作品や資料を合わせた約150点をご紹介します。
※会期中に展示替えがあります(前期 10/8-11/20、後期 11/22-1/15)

みどころ

1 マン・レイの展覧会の中でもオブジェに特化した展覧会は国内初。《破壊されざるオブジェ》、《贈り物》、《ニューヨーク 17》などの代表作を含む、約50点のオブジェを展覧します。
2 ストックホルム近代美術館の協力を得て、マン・レイが「我が愛しのオブジェ」と題して約30点のオブジェを取り上げた、手書きのアルバムの内容を本邦初公開します。全ページ日本語字幕とともにスライドショーにて紹介します。
3 マン・レイは同じ主題のオブジェを繰り返し制作しましたが、オリジナルと同じ姿のものを量産せず、意図的な差異をつけました。今回はメトロノーム作品4点、アイロン作品3点、さらに写真とオブジェなど、同モティーフを複数展示することで、ヴァリエーションの対比ができる機会とします。

展覧会の副題について 「日々是好物|いとしきものたち」
 言葉遊びはマン・レイのオブジェ制作の重要な手法です。今回は禅の用語である「日々是好日」をもじった「日々是好”物”(もの、オブジェ)」という造語を充てることで言葉遊びの手法のオマージュとしました。アイデアが浮かんだ瞬間に日用品や言葉を組み合わせて作品となったマン・レイのオブジェは、関係のないもの同士を出会わせて違和感をもたらすシュルレアリスムの「デペイズマン」の切り口で説明されることが多いものの、マン・レイの視点と構成の仕方はむしろ「見立て」や「取合せ」といった茶道の粋な遊びに近いのではないでしょうか。また、マン・レイのアトリエは常にオブジェで溢れており、それらは彼の日常にある「愛しいもの」だったと言えるでしょう。

1章 アメリカのマン・レイ(1890–1921)
 マン・レイは1890年、アメリカのフィラデルフィアで生まれました。高校卒業後に両親の反対を押し切り画家を志し、初期はキュビスムに傾倒した絵画を描きます。最初の結婚や、レディ・メイドを手掛けたフランス出身の芸術家マルセル・デュシャンとの出会いを通して世界を広げる中で、前衛的なオブジェの制作も始めます。1915年のダニエル画廊における初めての個展の際には、自身の作品を記録するために写真を撮り始め、思わぬ才能が開花しました。この章では、マン・レイ最初期の油彩や実験的な絵画作品、オブジェ、写真などを紹介します。

《ニューヨーク 17》1917/66年 鉄、万力 45.0×24.0×24.0 cm
DIC川村記念美術館 © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928

2章 パリのマン・レイ(1921–1940)
 マン・レイは1921年、憧れの地であるパリへと渡り、デュシャンの仲立ちでダダイスト、シュルレアリストのグループと出会います。卓越した写真技術が名刺代わりとなり人脈が広がり、パリの街と時代を謳歌します。同時代の芸術家との交友やキキ、リー・ミラー、アディとの恋も、生活と作品に影響を与えました。この章では、パリにおける初めての個展の折に制作した、アイロンに鋲を一列に取り付けたオブジェである《贈り物》、カメラもレンズも使わずに「もの」の像をそのまま映し出した写真である「レイヨグラフ」、単なる記録を超えた象徴的でオブジェのような写真、1920年代に取り組んだ「動く写真」である映画、《破壊するべきオブジェ》から名前を変奏させ生涯繰り返し制作していくメトロノームに瞳の写真を付したオブジェなど、1920–30年代のパリの空気をまとった作品を紹介します。

《贈り物》1921/74年 アイロン、鋲 16.5×10.0×10.0 cm 個人蔵
© MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928

3章 オブジェの展開(1940–1976)
 第2次世界大戦の戦禍を免れ、1940年、50歳になる年にマン・レイはアメリカに戻りました。最後の結婚相手となるジュリエットと「美しい牢獄」と呼んだハリウッドで生活を立て直し、パリに置いてきた作品たちを取り戻すかのように、自ら撮影した写真をもとに過去の作品の再制作にも励みます。1951年に再度パリに移ってからも創作意欲は衰えず、遊び心とウィットに溢れたオブジェを多く生み出しました。また、オブジェの再制作(レプリカ制作)に盛んに取り組む時期でもあります。「創造するのは神聖な行為、複製するのは人間的な行為」として作品が生まれるアイデアを重視したマン・レイは、ときに数千個にもおよぶ作品の再制作を厭いませんでした。再制作の際、オリジナルの再現でとどめずにそれぞれ個性を与えたヴァリエーションで増殖したことも特徴です。生涯を通して認められたいと切望した絵画、高く評価されながらも「写真は芸術でない」と突き放した写真と比べ、「我が愛しのオブジェ」と総称されたオブジェからは、マン・レイの純粋で軽やかな制作の楽しみを感じることができます。

《ミスター・ナイフとミス・フォーク》 1944年 木、ネット、ナイフ、フォー ク、ビロード 34.3×24.1×4.4 cm 東京富士美術館 © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928 ©︎東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
《アストロラーベ(天体観測器)》 1957年考案(1964年までに再制作) 木製の台座、真鍮、銅、彩色されたスティール、拡大鏡 高さ67.5 cm 石橋財団アーティゾン美術館 © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928
《ブルー・ブレッド》1958年 青く塗られたフランスパン、鉄の秤 バゲット全長73 cm
島根県立美術館 © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928

- マン・レイの自画像
- 「我が愛しのオブジェ」とエフェメラ
- ポスター

 章構成から離れた3つのトピックから成る「マン・レイのオブジェ」をより深く知るためのセクションです。マン・レイは活動の初期から自身と向き合い自画像を制作してきました。その形式は写真によるセルフ・ポートレイトだけでなく、オブジェや自伝など多様です。さらに、マン・レイが50代から繰り返し使用した「我が愛しのオブジェ」という言葉が記されたエフェメラ(チラシなどの資料類)や、世界各地で開催された展覧会のポスターを展示することで、マン・レイのオブジェの発表の軌跡を多角的に示します。

《セルフ・ポートレイト/ソラリゼーション》 1932/77年 ゼラチン・シルバー・プリント 30.0×21.7 cm 東京富士美術館 © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 G2928 ©︎東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom

マン・レイのオブジェ 日々是好物|いとしきものたち
Affections: Objects of Man Ray
会 期 2022年10月8日(土)~2023年1月15日(日)
開館時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜(ただし10/10、1/2、1/9は開館)、10/11(火)、12/25(日)-1/1(日)、1/5(木)、1/10(火)
入館料 一般1,500円、学生・65歳以上1,300円、小中学生・高校生600円
会 場 DIC川村記念美術館(千葉県佐倉市坂戸631)
電 話 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主 催 DIC株式会社
後 援 千葉県、千葉県教育委員会、佐倉市、佐倉市教育委員会

会期中のイベント
詳細と申し込み方法は公式サイトでお知らせします。

講演会 要事前予約
木水千里氏(美学・美術史、早稲田大学助教)
10月29日(土)13:30〜15:00

学芸員によるギャラリートーク 要事前予約
毎月第3土曜日11:30より学芸員が本展の作品解説をいたします。

定時ガイドツアー 要当日予約
毎日14:00より当館ガイドスタッフがコレクション展示を含めた館内の展示をご案内します。

ミュージアムコンサート 要事前予約
高橋アキ(ピアノ)「エリック・サティ マン・レイに寄せて」 12月3日(土)17:45開場 18:00開演

新型コロナウイルスの感染状況により、やむを得ず記載内容を変更する場合があります。

【同時開催】会期中のコレクション展示
コレクションHighlight ジョゼフ・コーネル ―新収蔵品を迎えて―
会 期 2022年9月13日(火)〜2023年1月15日(日)
会 場 110室
 DIC川村記念美術館は、このたびジョゼフ・コーネル(1903–1972)のコラージュ1点を新たに収蔵しました。これを機に、当館のコーネル作品全17点をコレクションHighlightとして公開します。通常はコレクション展示の会期ごとに数点ずつ展示しているコーネル作品をまとめてご覧いただける機会です。企画展と合わせ、ぜひコレクション展示もお楽しみください。

新収蔵品について
 《キルケとその愛人たち(ドッソ・ドッシ)》(1961–66年頃)はコーネルの後期のコラージュの一点で、ルネサンス期の北イタリアの画家ドッソ・ドッシの手に成る絵画《風景の中のキルケと愛人たち》(1525年頃)の図版の一部が使われています。
石板を手に持つ裸の女性が、ホメーロスの叙事詩『オデュッセイア』をはじめギリシャ神話に魔女や女神として登場するキルケであり、鹿や犬、鳥たちはキルケの魔法によって動物に変身させられた愛人たちであると言われています。画面の大半を覆う白い塗料の表面にはひび割れや盛り上がりが見られ、コーネルが好んで用いた円弧のラインが一筋刻まれています。

住所千葉県佐倉市坂戸631
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
WEBhttps://kawamura-museum.dic.co.jp/
開館時間*19:30 ~ 17:00(入館は16:30まで)
休み*2月(祝日の場合は開館、翌平日休館)、年末年始、メンテナンス期間の臨時休館
ジャンル*3近代美術、現代美術
入場料*4ご来館時の展示内容によって変わります。
アクセス*5JR佐倉駅、京成佐倉駅より無料送迎バスが運行。時刻表:https://kawamura-museum.dic.co.jp/information/access/
収蔵品https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/collection/
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認*5 表示時間はあくまでも目安です

DIC川村記念美術館

情報掲載について

当サイトへの掲載は一切無料です。こちらからご登録できます。https://tokyo-live-exhibits.com/about_information_post/

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