W’UP★10月26日~11月17日 三人展 「透明な風景、あるいはその周辺」 HUG FOR_.(神奈川県鎌倉市)
三人展 「透明な風景、あるいはその周辺」
会 場 HUG FOR_.(神奈川県鎌倉市由比ヶ浜1-1-29今小路ビル2F)
開催日 2024年10月26日(土)~11月17日(日)
開廊時間 11:30~18:00
休廊日 会期中無休
入場料 無料
ホームページ https://www.hugfor.com
※10月26日(土)、10月27日(日)、11月2日(土)、11月3日(日)は”yakai”開催のため22:00まで
アクセス JR鎌倉駅 西口 (御成商店街側)から徒歩5分
鎌倉アートギャラリー HUG FOR_. 「透明な風景、あるいはその周辺」を開催。自然と人間の共感が巡り合う空間を体感。この秋、3名のアーティストによる作品が自然とのつながりを深める機会をお届けします。
アメリカの絵本作家マーシャ・ブラウン著書「目であるく、かたちをきく、さわってみる。」を軸にガラス、植物染、インスタレーションなど多様な表現で構成した展覧会。ぜひ五感を使ってお楽しみください。
本展はHUG FOR_.を含む湘南にある4つのギャラリーが協力して運営しているアートプロジェクト「海と山と、それから」に連動する展覧会です。アートプロジェクトのコンセプトには、皆さまが湘南の自然の素晴らしさに触れるようにアートを日常的に楽しんでもらいたいという想いが込められています。そこでHUG FOR_. では、このプロジェクトのコンセプトと根底でつながる鑑賞体験を提示します。マーシャ・ブラウンの自然観察の視点を手掛かりに、暮らしと隣り合わせにある自然の美しさ、命の意味を感じ考える展覧会をどうぞお楽しみください。
本展は、ガラスの特性を活かし、生命の始まりから終わりまでの儚さと、命の循環を表現する八田綾子の彫刻作品、植物染料に基づいて自然由来の色を使い光と陰影の調和を大切にしながら色彩の情景や移り変わりを表現するMakoto Okudaの平面作品、 レイチェル・カーソンの「センスオブワンダー」をテーマに自然や宇宙、生命の美しさや神秘に対する驚きをオブジェとインスタレーションによって表現するKocoro katohの三名のアーティストで構成しています。
内に在る美しさを見つめ、そばにある美しさとの出会い直し。
― Visible and Invisible, Audible and Inaudible, Touchable and Untouchable.
私たちの生活と自然は決して分かつことができない関係にあります。時に平穏な生活を一変させる自然環境の偉大さを実感する瞬間があるでしょう。一方で、人間の手では創り出せない色彩や形状に感動したり、毎年巡る春夏秋冬、日々の一定のリズムが私たちに安らぎや調和をもたらし、自然とのつながりを日常的に感じさせてくれます。自然の未知のドラマに昂揚することもあるでしょう。
マーシャ・ブラウンの著書「目であるく、かたちをきく、さわってみる。」の訳者である谷川俊太郎氏は『美しさというものは、基本的に説明や解釈を拒むものかもしれない』と述べています。命あるものは自ら望み誕生することはありません。また自らが望む姿や能力を宿して生まれることもありません。それでも私たちは生まれたからには生きるために呼吸をし、水を飲み、食物を食べ、活動を続けます。その時間の積み重ねの中で、身近な道や庭にある植物の成長、季節ごとに変わる風、空、雲の移ろい、波や川の揺らぎや音、光のリズム、月の満ち欠け、太陽の恵みと共鳴し、この世界と呼応していることに悦びを感じていないとも言いきれないはずです。
また人間はこの自然の摂理の中で、自然と同じくらい社会の影響を受けて知恵を養い、感情、信念、内省によって精神を育て多様な形で生きています。したがって、人が感じる美しさには主観的な側面が伴い、一人一人の感受性や文化的背景によって異なりが生まれるのではないでしょうか。また美しさを言葉で説明しようとすると、どうしてもその本質を捉えきれないことがあります。論理的な分析や解釈、理屈的な説明を示すことが困難だと感じることもあります。
それは視覚的な要素だけでなく、目に見えない精神や感情、記憶、体験と深く結びついた”美しさ”に触れた証なのかもしれません。芸術においても同様のことが言えるのではないでしょうか。作品の美しさを感じる時、しばしば言葉では表現できない感覚を経験します。いずれも美しさは時に言葉で表現しきれず、直感的なものとして私たちの内側に蓄積して存在し、あるいは明瞭な事柄や物質的な要素の中にも数多く埋没しているのではないでしょうか。
会場では作品の他に、マーシャ・ブラウンの言葉が散りばめられ、その言葉を探す楽しみもございます。作品と言葉をヒントに、自由な思考と感覚を開き私たちの内外にある美しさや、さらには私たちの存在意義も感じ見つめる機会となりましたら幸いです。展示を通じて、身体と心の機微を感じ、本展が鑑賞者の皆さまを優美に包み込む心地よい空間になることを願っています。
Ayako Hatta
1986 神奈川県生まれ
2010 多摩美術大学美術学部 情報デザイン学科メディア芸術コース 卒業
2013 東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 修了
自然界に共通して現れる水の形には、自然が創りだす形の神秘が隠れています。水の流れや泡を“生命の始まりの形”ととらえ、流動的なガラスから生命が芽吹く様をイメージした作品を制作している。
Makoto Okuda
植物染料を基に鉱石、貝殻、土など天然から成る色を用いて空間作品や染色画などの創作活動を行う。あらゆるものごとに反映される光と陰影の共棲を慈しみ、作品を通じて、色の情景、移りゆくものを表現している。
Kocoro Katoh
石川県生まれ
金沢美術工芸大学、同大学院にてセンスオブワンダーを題材とした空間表現の研究を行う。現在はインハウスデザイナーとしてグラフィックや展示空間などのデザインを行いながら、展示空間のディレクションや空間表現活動を行う。
関連ワークショップ
風で遊ぶアーティスト集団『風collective』と一緒に凧の尾で風を感じよう!
日時 11月17日(日) 11:00~
場所 由比ヶ浜海岸(江ノ島電鉄線 和田塚駅より徒歩約7分、または鎌倉駅より徒歩約20分)
参加費 無料 予約 不要 持ち物 不要
※雨天や風が弱い場合は中止になる事もありますのでご了承ください
※最新の情報はInstagram (@hugfor_ もしくは @kaze_colle) にてご確認ください
About HUG FOR_.
HUG FOR_.は2022年にオープンした神奈川県鎌倉市を拠点とするアートギャラリー。主に国内の若手アーティストを中心とした展覧会の開催と、湘南エリアで活動するアーティストを積極的にサポートし、地域の文化芸術活動の活発化に寄与する唯一無二のギャラリーを目指しています。 2つの展示室から成る空間は、いずれも静謐性と余白を基調とし、作品を静かに読み深めながら自己の内面を見つめる場であると同時に、アーティストや鑑賞者と共に現代社会の在り様に思考をリンクさせながら、豊かな人生と明るい未来について多角的に探求していきます。 またトークイベント、ワークショップ、地域の交流会を意欲的に展開し、多様な視点に触れることができるコミュニケーションの場として有機的に機能することも大切にしています。ギャラリー名のHUG FOR_.(ハグフォアー)には、思考や心象に余白を生む鑑賞体験を提供しつつ、個々の価値観を優しく包み込む包摂的な情調を共有したいという想いが込められています。
神奈川県鎌倉市由比ガ浜1-1-29今小路ビル 2F
アクセス JR /江ノ島電鉄 鎌倉駅 徒歩5分
Mail info@hugfor.com
営業時間 11:30〜18:00
定休日 月・火曜 ※展覧会会期外は不定休
コメント