W'UP ★3月1日~6月1日 ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ/硲伊之助展/石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト アーティゾン美術館(中央区京橋)

W'UP ★3月1日~6月1日 ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ/硲伊之助展/石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト アーティゾン美術館(中央区京橋)
左:《「ダダ・ヘッド」とゾフィー・トイバー》1920年、アルプ財団
ベルリン/ローラントシュヴェルト 撮影:ニック・アルフ
右:《「臍=単眼鏡」とジャン・アルプ》1926年頃、アルプ財団
ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4762
 

ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ
会 期 2025年3月1日(土)~6月1日(日)
会 場 アーティゾン美術館 6階展示室(東京都中央区京橋1-7-2)
開館時間 10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日(5月5日は開館)、5月7日
入場料 日時指定予約制
ウェブ予約チケット1,800円、窓口販売チケット2,000円、学生無料(要ウェブ予約)
※予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。
※中学生以下の方はウェブ予約不要です。
※この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。
お問合せ アーティゾン美術館
スペシャルサイト https://www.artizon.museum/exhibition_sp/sophieandjean/
アーティゾン美術館ホームページ https://www.artizon.museum/
主 催 公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館
後 援 ドイツ連邦共和国大使館、ゲーテ・インスティトゥート東京、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、在日スイス大使館
同時開催 硲伊之助展(5階展示室)、石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト(4階展示室)詳細を見る

 本展は、20世紀前半を代表するアーティスト・カップル、ゾフィー・トイバー=アルプ(1889‒1943)とジャン・アルプ(1886‒1966)の個々の創作活動を紹介するとともに、両者がそれぞれの制作に及ぼした影響やデュオでの協働制作の試みに目を向け、カップルというパートナーシップの上にいかなる創作の可能性を見出せるかを再考する展覧会です。ドイツとフランスのアルプ財団をはじめとする国外のコレクションより、トイバー=アルプの作品45点、アルプの作品36点、そして両者のコラボレーション作品7点、計88点を出品予定です。

見どころ
1 20世紀前半の前衛美術シーンを代表するアーティスト・カップルの展覧会
トイバー=アルプとアルプは、ダダや構成主義、シュルレアリスム、デ・ステイル、抽象といった前衛芸術の前線で活動し、両者のコラボレーションによる作品も残しています。夫婦というパートナーシップが生んだ創作の可能性に加え、当時の女性アーティストの立場や芸術ジャンルのヒエラルキーに関する考え方などの視点から、20世紀美術を考察します。

2 ゾフィー・トイバー=アルプの先駆的な創作活動を包括的に紹介
幾何学的抽象を基盤に多彩な分野で活躍したトイバー=アルプの全貌を紹介。応用芸術から前衛の最前線へと進んだその歩みは、女性アーティストの新たなキャリアモデルとしても重要です。日本では紹介の機会が限られてきたトイバー=アルプの創作活動が包括的に示される貴重な機会となります。

3 “For Arp, Arp is Art”-ジャン・アルプのユニークな創作を再評価
「アルプその人がアート」と評したマルセル・デュシャンの言葉は、さまざまな前衛の動向の間を自在に行き来したアルプのユニークな立ち位置を端的に物語るものです。本展では20世紀美術におけるその重要性と今日に通じる意義を再考します。

人形劇「鹿の王」のための人形の前のゾフィー・トイバーとジャン・アルプ、1918年、チューリヒ
人形劇「鹿の王」のための人形の前のゾフィー・トイバーとジャン・アルプ、1918年、チューリヒ

ゾフィー・トイバー=アルプ(1889‒1943)
テキスタイル・デザイナーとしてキャリアを開始し、緻密な幾何学的形態による構成を絵画や室内空間へと領域を横断しつつ追求した。応用芸術から前衛芸術の最前線へと進み、刺繍や家具、装飾品など多彩な作品を残した。

ジャン・アルプ(1886‒1966)
詩人としての顔をもちながら、偶然的に生まれる形態に基づき、コラージュやレリーフ、彫刻を制作。ダダやシュルレアリスムなど、さまざまな前衛芸術の動向に関わり、独自の表現を追求した。

関連プログラム
土曜講座
第1回 3月1日[土]
「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ 生涯と作品」
講師:ヤナ・トイシャー(アルプ財団、ベルリン/ローランシュヴェルト、キュレーター)、セバスチャン・タルディ(アルプ財団、クラマール、コレクション部門長)
第2回 4月19日[土]
「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプのめざしたもの」
講師:島本英明(石橋財団アーティゾン美術館学芸員)
第3回 5月10日[土]
「ダダと抽象を超えて—ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプの芸術上の〈協働〉(仮)」
講師:河本真理(日本女子大学国際文化学部教授)

会場 アーティゾン美術館 3階 レクチャールーム
時間 14:00〜15:30(13:30開場)
※事前申込制
※詳細は当館ウェブサイトにてお知らせします。https://www.artizon.museum/program

硲伊之助展
会 期 2025年3月1日(土)~6月1日(日)
会 場 アーティゾン美術館 5階展示室(東京都中央区京橋1-7-2)
開館時間 10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日(5月5日は開館)、5月7日

 硲伊之助(はざま いのすけ 1895-1977)は、フュウザン会や二科会で若い頃より注目された画家でした。一時は文化学院や東京藝術大学で後進の絵画指導にあたり、晩年は色絵磁器の創作に熱意をもって取り組みます。制作活動のかたわら、クールベやゴッホなどの画集の編集や、『ゴッホの手紙』(岩波書店)の翻訳に携わるなど西洋美術の紹介にも尽力した他、師マティスの日本ではじめての展覧会(1951年)実現にむけて作家との交渉に携わる実務家としての一面もあわせもっていました。 さらに、裕福な出自をもつ硲が自身の研究のために収集した作品の一部、マティス《コリウール》(1905年)やルソー《イヴリー河岸》(1907年頃)は、現在石橋財団に収蔵されており、当館にとってゆかりの深い作家の一人でもあります。本展は、油彩画、版画、磁器などの作品と資料83点、硲と関わりのある当館の西洋絵画コレクション17点、あわせて100点を展示し、硲の多様な側面を紹介する東京で初めての回顧展です。

見どころ
硲伊之助の回顧展を東京で初開催
 1912(明治45)年、第1回ヒュウザン会展に初出品した硲は、当時、弱冠16歳。1914(大正3)年の二科展では第1回二科賞を受賞し、若くして画壇にデビューしました。1944(昭和19)年、安井曾太郎から東京美術学校の講師へ誘われるなど、大正、昭和の洋画成熟期に画壇で一目置かれていましたが、これまでその画業が広く紹介された機会は限られ、両親の郷里である和歌山と、晩年を過ごした加賀での展覧会のみがあげられます。本展は、硲の出身地でもある東京で開催される初めての回顧展であり、初期から晩年までの絵画を一望いただきます。
 硲は、フランスで摺師漆原木虫に教わった経験もある木版の名手でもありました。小説家井伏鱒二との交流も深く、書籍の装丁や新聞連載小説の挿絵なども手がけています。本展では、油彩画のほか、木版画と石版画、新聞掲載の挿絵や雑誌のカット原画もご紹介します。

コレクター、そして展覧会の立役者
 硲の《室内》(1928年)には、自身の作品に加え、収集したコローの作品が描かれています。現在、当館に収蔵されるマティス《コリウール》(1905年)とルソー《イヴリー河岸》(1907年頃)は、硲が絵の研究のために滞欧中に購入した作品です。また、当館の創設者である石橋正二郎がセザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》(1904-06年頃)とマティス《縞ジャケット》(1914年)を入手する際にも関わったと伝えられています。
 1951年にマティス展とピカソ展、1952年にブラック展、そして、1958年にゴッホ展がそれぞれ国内で初めての展覧会として開催されました。戦後すぐ、海外渡航が難しい時代に、硲はマティスからの手紙により招請されるかたちで1950年に渡仏します。硲が画家や画商たちと交渉したことがきっかけとなり、それらの展覧会は実現に至りました。
 さらに、硲は1932年に『西洋名画家選集1コロ画集』(アトリエ社)を編集して以来、クールベ、セザンヌ、ヴァン・ゴッホ、マティスなどの画集や書籍にも携わります。1955年から20年を要して『ゴッホの手紙』(岩波書店)の翻訳を行うなど西洋美術の紹介にも尽力しました。
このように、これまでの回顧展では紹介されていない、制作者とは異なる一面もご紹介します。

九谷吸坂窯での陶芸作品を紹介
 硲は、画家木下義謙と作陶を始めようと1951年頃よりたびたび石川県小松市に滞在し、初代徳田八十吉や他の職人たちに九谷焼の制作方法について教わりました。翌1952年に日本アンデパンダン展へ磁器作品を出品し、1958年には木下と荒川豊蔵、12代今泉今右衛門、12代酒井田柿右衛門、藤原啓らと一水会に陶芸部を創立します。1961年には、加賀市吸坂で窯の建設を始め、300年以上の歳月を経た藁葺き屋根の古民家を工房兼住居としました。そこで弟子たちと共同生活を送りながら徐々に窯を完成させ、吸坂釉の復興などにも取り組みました。加賀へ移って以降の陶芸作品をご覧いただきます。

硲伊之助 HAZAMA Inosuke
 1895年、東京市本所区向島に生まれる。1912年、16歳のときに太平洋画会展やヒュウザン会展で画壇にデビューし、二科賞を二度受賞するなど活躍。1921年に渡欧、マティスと出会い、教えを乞う。滞欧中も春陽会展へ滞欧作を出品。1929年に帰国、春陽会や二科会での活動の他、井伏鱒二『仕事部屋』(春陽堂)など書籍の装丁や新聞連載小説の挿絵を担当。1933年、「日本現代版画とその源流展」開催のために再渡仏。1936年、一水会を創立。1938年と1940年、従軍画家として中国へ渡る。 1941年、文化学院美術部長となる。1945年、東京大空襲により、本郷のアトリエを焼失。1950年、東京藝術大学助教授となる。同年、マティスに招請され渡欧し、マティス展、ピカソ展、ブラック展、ゴッホ展にむけた折衝を行う。帰国後、作陶を学ぶため、1951年頃よりたびたび小松に滞在。1955年、訳書『ゴッホの手紙・上』(岩波書店)刊行。1958年、一水会陶芸部を創立。1961年、加賀市吸坂で窯の建設に着手。1964年、渡欧。翌年、アルバニアを訪問。1977年81歳にて死去。

石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト
 19世紀から20世紀にかけての西洋近代美術や、抽象表現を中心とする20世紀初頭から現代までの美術、そして日本の近現代美術など、石橋財団コレクションの代表作を紹介します。
会 期 2025年3月1日(土)〜9月21日(日)
 前期 2025年3月1日(土)〜6月1日(日)
 後期 2025年6月10日(火)〜9月21日(日)
※6月2〜9日の休館時に一部展示替えをいたします。
会 場 アーティゾン美術館 4階展示室

アルフレッド・シスレー《サン=マメス六月の朝》1884年
アルフレッド・シスレー《サン=マメス六月の朝》1884年、石橋財団アーティゾン美術館
住所東京都中央区京橋1-7-2
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル 9:00〜20:00)
WEBhttps://www.artizon.museum
開館時間10:00 〜 18:00(祝日を除く金曜日は20:00まで)(入館は閉館の30分前)
休み月(祝日の場合は開館、翌平日は振替休日)、展示替え期間、年末年始、その他臨時休館有
ジャンル近代美術、絵画、日本画、現代美術、陶磁器、古美術
入場料日時指定予約制。チケット購入について→ https://www.artizon.museum/ticket/
アクセス*1JR東京駅八重洲中央口、東京メトロ銀座線・京橋駅6番、7番出口、東京メトロ銀座線・東西線・都営浅草線 日本橋駅B1出口より徒歩5分
収蔵品https://www.artizon.museum/collection/
*1 表示時間はあくまでも目安です

アーティゾン美術館(中央区京橋)

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