W'UP! ★8月19日~8月28日 キム・ハク「生きる IV」 スパイラル ガーデン、高架下スタジオ Site-Aギャラリー

W'UP! ★8月19日~8月28日 キム・ハク「生きる IV」 スパイラル ガーデン、高架下スタジオ Site-Aギャラリー
 
 

2022年8月19日(金)~8月28日(日)
キム・ハク「生きる IV」

 キム・ハクの写真は記憶をたどる旅である。その旅は苦しみを呼び覚ましながらも、深い寛容と優しさに満ちている。 ―リティ・パン(『生きる III』序文より)―

 この度、ニュージーランドに拠点を置く Rei Foundation Limited は、カンボジアのアーティスト、キム・ハクによる写真展「生きる IV」を東京と横浜の2箇所で開催します。1970年代からのカンボジアの内戦を逃れた人々の所持品を撮影した写真と文章による作品約40点を日本ではじめて発表します。
 1970年代のカンボジアでは、クメール・ルージュ政権下の圧政と虐殺、戦争を逃れて大勢 のカンボジア人が国外への脱出を余儀なくされました。彼らは家を出るときほんのわずかな持ち物しか持ち出せず、最も貴重なもの、あるいは最も実用的なものだけを手に、故郷を去りました。
 今回紹介する、キム・ハクの「生きる」プロジェクトは、当時を経験した人びとを訪ね、時間をかけて一人一人の物語を聞き取り、その物語を写真とテキストで記録するものです。黒い背景に凛として浮かびあがる所持品の写真たち。ハクの作品は、個人が抱えていた過去の記憶を世代を超えて語り合う対話のきっかけを生み出します。
 本展は、日本におけるカンボジア・ルーツの人々が、世代を超えて史実に向き合う機会となり、また、同じ時代を生きる多様な文化的背景を持つ人々が、物理的精神的な境界を超えて互いを理解し受容する貴重な機会になるでしょう。

アーティスト・ステイトメント
 私はこの⻑期プロジェクト「生きる」を、私自身の家族の記憶から始めました。そこからカンボジア国内に住む他の家族、そして紛争後に祖国を離れて世界各地で暮らすカンボジア人ディアスポラにも、このプロジェクトを広げて人類の歴史を記憶していくことにしました。そして今、生きた証人は徐々に姿を消し、時間との戦いになっています。
 クメール・ルージュの戦争から40年経ち、当時を知る人々も高齢になり、残された時間も少なくなってきました。戦争を体験した証人が記録されないまま亡くなってしまえば、その記憶は失われてしまいます。過去から学ばなければ私たちは過ちを繰り返すことになり、これはカンボジア人だけでなく、全人類にとって重要なことだと考えます。
 私の写真に登場するモノの多くは、戦前、クメール・ルージュ政権時代、国境のキャンプで家族によって使われ、その後、犠牲者や生存者と共に新しい土地へ⻑い旅をして日用品として使われ続けてきたものです。それぞれの写真には、個々のモノにまつわる真実の物語につながるヒントが隠されています。ポル・ポト時代の後、汚れた土地から掘り起こされ、再生され、あるいは、家族の生涯を通じて保管されてきたモノなのです。
 写真やモノはすべて、深い意味をもっています。それらは、歴史の中の過去の時間の証拠です。戦争は犠牲者を殺すことは出来ても、生き残った人々の記憶を殺すことはできないのです。記憶は、現代に生きる人々の意識の中で生き続け、知られ、共有されるべきであり、次の世代のために遺産を保存する必要があるのです。
 ―キム・ハク―

展示内容 ※東京会場と横浜会場で一部内容を変えて展示します。
 東京会場では、日本で撮影した「生きる IV」の最新作と過去のプロジェクトから印象的な作品を併せた約40点をご紹介します。その他、クメール文化を象徴する銀器や仮面、アンティークのテキスタイル、そしてカンボジアから日本へやってきて神奈川県に暮らす家族のドキュメント映像(撮影編集:友政麻理子)を併せて展示します。横浜では、展覧会の期間中にパブリックプログラムを複数回予定しています。

Rei Foundation Limited主催
キム・ハク「生きる IV」

東京会場
期 間 2022年8月19日(金)〜8月28日(日)
時 間 11:00〜20:00
会期中無休
会 場 スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F)
料 金 無料
展覧会ウェブページ https://www.spiral.co.jp/topics/spiral-garden/kim-hak_alive_iv

横浜会場
期 間 2022年9月9日(金)〜9月25日(日)11:00〜18:00
会期中無休
会 場 高架下スタジオ Site-Aギャラリー(神奈川県横浜市中区黄金町1-6番地先)
料 金 無料
公式アカウント
https://www.facebook.com/KimHak.Alive4/
https://www.instagram.com/kimhakaliveiv/

主 催 Rei Foundation Limited
協 力 FLAT LABO、株式会社ON THE TRIP、NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター、ALT Group
会場協力 株式会社ワコールアートセンター
後 援 国際交流基金

キム・ハク(1981年生まれ)
 カンボジアの北⻄部に位置するバッタンバン市出身。クメール・ルージュ政権崩壊の2年後に生まれ、両親から当時の記憶を聞いて育つ。クメール・ルージュ政権前後のカンボジアの社会史を記憶・再生・再解釈するプロジェクト「生きる」をはじめ、土地や建物の記憶や変化する祖国の風景を撮影して記録し、カンボジアの政治的文化的構造に関連するテーマを探求している。これまで東南アジア、中央アジア、ヨーロッパ、オセアニア、アメリカで個展を行うほか、世界各地の国際写真フェスティバルや展覧会にも多数参加。「生きる」はカンボジア、オーストラリア、ニュージーランドで制作展示され、アジア、ヨーロッパ、アメリカの都市で紹介されている。
 主な展覧会:Photo Quai(パリ、フランス/2011)、World Event Young Artists(ノッティンガム、UK/2012)、OFF_festival Bratislava(ブラチスラバ、スロバキア/2014)、国際写真フェスティバル(シンガポール/2012)、国際マルチメディア・アートフェスティバル(ヤンゴン、ミャンマー/2012)、ASEAN Eye Culture(バンコク、タイ/2014)、フォト・プノンペン(プノンペン、カンボジア/2015,2017)、アンコール・フォトフェスティバル(シェムリアップ、カンボジア/2014)、フォト・サンジェルマン(パリ、フランス/2017)、オークランド写真フェスティバル(オークランド、ニュージーランド/2017)、第二回フォト・カトマンドゥ(カトマンドゥ、ネパール/2016)ほか多数。ケ・ブランリー美術館「レジデンスプログラム賞」(パリ、フランス/2011)、「ストリームフォト・アジア」2位(バンコク、タイ/2012)、The Advisor紙「Best of Phnom Penh」ベストアーティスト(プノンペン、カンボジア/2012)。写真集に『UNITY』(2013)、『生きる III』(2018)がある。「生きる III」はオークランド戦争記念博物館に所蔵された。
https://www.kimhak.com/biography/

Rei Foundation Limited について
 Rei Foundation Limited は、すべての人のウェルビーイングを育む世界というビジョンを持って、2012年に公益法人としてニュージーランドに設立されました。個人とコミュニティがそれぞれについて、またお互いの価値を理解し認めることのできる社会、多様性を尊重し、多様性こそがそれぞれの社会を強靭にするものであると考えることのできる社会に向けたプロジェクトの支援に重点を置いています。ニュージーランド、日本、トンガ、マラウイ、カンボジアで活動するさまざまなパートナーと連携し、ポジティブな社会変革の 促進に従事しています。

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