W'UP★12月5日~2024年2月25日 蜷川実花展 Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠 TOKYO NODE GALLERY A/B/C (港区虎ノ門)

W'UP★12月5日~2024年2月25日 蜷川実花展 Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠 TOKYO NODE GALLERY A/B/C (港区虎ノ門)

2023年12月5日(火)~2024年2月25日(日)
蜷川実花展 Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠

 今回の展覧会は、すべて本展のために制作した映像によるインスタレーション、立体展示などで構成されています。100万色の光彩色に彩られた、まるで桃源郷のような世界を五感でよろこぶイマーシブ体験です。
 スマホやSNSの台頭により、視覚において情報過多な現代。視認性を高め埋没しないために、企業ロゴや様々なデザインから華やかさが失われ、ありとあらゆる場面でモノトーンが増え、世界から色が消えていると言われています。また、パンデミックをきっかけに、人々の視覚がデジタル領域に消費されることがさらに増加したといえます。しかし、目を凝らせば世界のあらゆるところに色はあふれており、美しさを感じることができる。そんな日常にある多様な色を感じていただくために、リアルの中にある色を最大限引き出し、人が識別できる最大数と言われている100万色もの色を表現した作品を、本展では展示しております。

導入部分イメージ
導入部分イメージ

 展覧会はまず、世界から色が消えていることを象徴するような色のない展示から始まり、パンデミックにおける停滞と再生を表現しています。その後の展示では、日常にあるシーンや季節によって変化をとげる自然の生命としての美しさ、エネルギーを可視化しており、色、光、香りを感じる様々な展示を体験することで、世界や自他との境界線が消失していきます。リアルな風景が普遍的な心象風景として自己と一体化するとき、この世界線の先に広がる日常の未来に対峙するような没入体験になります。
 映像としての美しさだけでなく、すべての作品に音楽がセットになっており、14のすべての作品群を体験すると一つの映画を見たような、ストーリーのある展示になっております。展示は巡回不可で、この数年の時代の推移を象徴するようなストーリー展開です。作品によっては香りが体験できる空間や包み込まれるようなクッションに座って体験する空間があり、さらに会場外ではTOKYO NODE飲食店と本展のコラボメニューもお楽しみいただけることで、視覚、聴覚のみならず、嗅覚、触覚、味覚をも含めた五感で世界を体現する展示となっています。
 今回、全体のコンセプトメイクなどエグゼクティブディレクターとしてデータサイエンティストの宮田 裕章、展示室の一部の空間デザインの監修をゲストアーティストである建築家の藤本 壮介が担当するなど、クリエイティブチームEiMとして挑んでおり、蜷川実花が作品づくりを手掛ける展覧会としては過去最大の規模になり、どなたでも美しさを感じる、没入体験へと導きます。

蜷川実花、集大成として時代へのチャレンジ ~極彩色から光彩色へ~
 蜷川実花はこれまで写真家・映画監督として、写真集「永遠の花」や個展「蜷川実花展-虚構と現実の間に-」など、コントラストの強い“極彩色”が印象的な作品を制作してまいりました。パンデミックが訪れ、より世界とピュアに向き合った時、世界の美しさを改めて感じることができました。非常にコントラストが強い色が鮮やかな“極彩色”から、光に包まれた“光彩色”で作品を表現することで、鑑賞者の体験や感情と結びつけることができると感じ、作品づくりの主語も「I」から「WE」に変化しました。

花の覆われたアトラクションのイメージ 今回の展覧会は、パンデミックをも経験し、予測不能な未来が待ち受ける変化し続ける時代だからこそ、時代の中で変わっていくいまの命の輝きを伝えることで、日常の未来との対峙を表現しています。日常の中にある普遍的な心象風景を切り取り、鑑賞者の誰もが自分の体験や感情と結びつけられることで、感覚の中で未来の可能性を感じるような体験へと昇華します。
 作品のモチーフとなるものはCGで制作したものではなく、全て現実世界の映像を用いており、日常の延長線上にある何気ない場所で撮影されています。ありのままの自然ではなく、人の生活の先にある自然をモチーフにすることで、“人が誰かを想って手を加えた自然”の美しさを表現します。
 展覧会では、蜷川実花としては初めて、写真の作品は展示しておらず、「TOKYO NODE」の空間を活かした映像インスタレーションが核になっており、自らが作品の一部となるような未知の没入体験ができます。作品の中に光を取り入れるだけではなく、展示空間においても光を取り入れ、まさに“光彩色”の世界に飛び込むことができます。

こだわりのポイント
CGを用いず「リアル」な被写体で構成され、100万色を用いた“光彩色”の空間
 すべて本展のために新たに制作した映像は、CG等を用いずに現実を切り取ったものになっております。作品の中だけではなく、展示空間も活用して光を取り入れることで、“光彩色”の空間を作り上げています。日常の中にある儚い美しさを、永遠の存在として昇華しています。
作品ごとに異なるチームメンバーが結集。五感でよろこぶ没入型体験
 映像としての美しさだけでなく、音、空間を組み合わせて表現するため、建築、音楽、舞台美術など各分野のプロフェッショナルらと共創。すべての作品に音楽が組み合わさっているだけではなく、光や香りの体験など、五感でよろこぶ没入体験になります。14作品それぞれが、個展であれば主作品となるレベルで制作されながら、展覧会として互いに連結したひとつの体験に仕上げています。

一部作品紹介

《 Flashing before our eyes 》イメージ
《 Flashing before our eyes 》イメージ

《 Flashing before our eyes 》
 最高天高15mのドーム型天井全面を使った、大型の映像体験。こちらの展示は夜はスクリーンが開き、夜景に映像が溶けていく作品です。動と静、生と死、緊張と緩和など対となる概念が走馬灯のように現れ、無意識に沈んでいく中で、意識を取り戻し、再び目覚めるまでがイメージされています。
《 Intersecting Future 》
 映画監督の顔をもつ蜷川実花の真骨頂。上下左右、鑑賞者の視界一面を埋めつくす花々の様子は、まるで桃源郷のよう。4カ所で異なる香りが感じられる仕掛けが施されているほか、映画のセット技術を活用した、迫力のある空間体験型展示です。
《 Blooming Emotions 》
 包み込まれるようなクッションに寝転び、天井に投影された映像を鑑賞する、幻想的に光を受ける花々がもたらす夢のような体験。こちらの展示も夜はカーテンを開けており、地上200メートルからの東京の街も体感いただけます。
《 Embracing Lights 》
 光によって日常の未来への対峙を感じる体験。藤本壮介が空間デザインの監修を手がけ、様々な細い光が空間の中で太さを変え、揺れることで、光そのもので空間を彫刻します。光が物質と感覚の境界を曖昧にし、感覚の中で未来に想いを馳せながらつながりを感じていただけます。

《 Embracing Lights 》イメージ
《 Embracing Lights 》イメージ

会 期 2023年12月5日(火)~2024年2月25日(日)※年末年始等休館日あり
開館時間 月・水・木・日曜 10:00~20:00、火曜 10:00~17:00、金・土・祝前日 10:00~21:00
※最終入場は閉館時間の30分前まで ※祝日は10:00~20:00
会 場 TOKYO NODE GALLERY A/B/C(東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F)
所要時間 約60分
主 催 TOKYO NODE
協 賛 株式会社ポーラ、TOKIOインカラミ、Roadstead、ガトーフェスタハラダ、nido
協 力 小山登美夫ギャラリー、MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社
公式サイト https://tokyonode.jp/sp/eim/

料金表

チケット
※障がい者手帳をお持ちの方もチケットの購入が必要です。未就学児のお子様、障がい者の介助者の方(1名まで)はチケットをお持ちの方と同時入場に限り、無料で同伴いただくことが可能です。
※公式サイトチケットページからご希望日時を選択し、オンライン決済(クレジットカード)にてお支払いください。ご購入後の日時変更、キャンセルはできません。
※オンラインにてお得な前売チケットも販売しております。詳しくは以下のWEBサイトをご覧ください。
https://www.tokyonode.jp/sp/eim/ticket/

クリエイティブチームEiM
 写真家・映画監督の蜷川実花、データサイエンティストの宮田裕章、セットデザイナーのEnzoらで結成されたクリエイティブチーム。プロジェクトごとに多様なチームを編成する。今回は建築家の藤本壮介らをゲストメンバーに迎え、クリエイティブチーム「EiM」として五感で感じる体験「Eternity in a Moment」に挑みます。

ポートレイト

蜷川実花(にながわ・みか)/ 写真家・映画監督
 写真を中心として、映画、映像、空間インスタレーションも多く手掛ける。木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019)はじめ長編映画を5作、Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』を監督。最新写真集に『花、瞬く光』。
コメント
 ここ数年、この展覧会のために何度も実験をして準備してきました。今までたくさんの展覧会をやってきましたが、過去最大級、これまでの展覧会とは全く違うものに。 桃源郷のような世界を体感していただけると確信しています。 今回はEiM としてのチームでのぞみます。このTOKYO NODEでしか、他の場所では決して実現できない展示なので、絶対に観にいらしてください。

ポートレイト

宮田 裕章(みやた・ひろあき)/ データサイエンティスト・慶應義塾大学教授
 データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。2022年より蜷川実花、ENZOらとともに結成したクリエイティブチームEiMのリーダーとしても活動している。今回の展覧会ではコンセプトメイクなどを担当。
コメント
私たちは、何気ない日常や瞬間の中で移ろいゆくものの中に、普遍的な美しさを見出す美意識に敬意を込めて、TOKYO NODEでの展覧会名を「Eternity in a Moment」と しました。皆さんと体験を共につくる中で、本展が未来へつながる新しい場になることを願っています。

ポートレイト

Enzo(えんぞ)/セットデザイナー・アーティスト
 1972年生まれ。R.mond inc.主宰。PVやCMなどのムービー撮影、雑誌や広告等のスチール撮影、店舗デザイン、展覧会などのオブジェ製作など、あらゆるメディアにおける美術製作を手がける。

クリエイティブチームEiM 本展のゲストアーティスト

ポートレイト
藤本 壮介(ふじもと・そうすけ)/ 建築家・藤本壮介建築設計事務所主宰
 東京大学工学部建築学科卒業後、2000年藤本壮介建築設計事務所を設立。建築家として、ヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。2025年日本国際博覧会の会場デザインプロデューサーにも就任。今回の展覧会では一部展示の空間デザインの監修を担当。
コメント
今回、蜷川さんと宮田さんたちがつくった展示の最終章の空間を監修させていただきました。光の作品に最終章としてのストーリーが紡がれるように、命を吹き込むような空間を作りました。アートと融合した新しい体験を感じていただけると嬉しいです。

その他ゲストアーティスト
フラワークリエイター
篠崎 恵美(しのざき・めぐみ)エデンワークス
音楽家
久保 暖(くぼ・だん)/小田 朋美(おだ・ともみ)/内澤 崇仁(うちさわ・たかひと)androp

本展のアドバイザーコメント
片岡 真実(かたおか・まみ)/ 森美術館館長
 蜷川実花の花々はいつも強くて眩しすぎる。彼女をそれほどまでに突き動かすものは何なのか。その眩しすぎる艶やかな世界に至るまでに、どんな暗闇を通ってきたのか。彼女の作品が輝きを放つのは、誰もが直面する日々の葛藤もパンデミックも戦争も、すべて一旦受容して、それでもなお、「いま、ここ」を生きようとしているからなのか。激しく揺れ動くその感情の根底を、本展では見られるだろう。

情報掲載について

当サイトへの掲載は一切無料です。こちらからご登録できます。https://tokyo-live-exhibits.com/about_information_post/

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