W'UP ★3月20日~6月15日 日本の版画1200年―受けとめ、交わり、生まれ出る 町田市立国際版画美術館(東京都町田市)

日本の版画1200年―受けとめ、交わり、生まれ出る
会 期 2025年3月20日(木・祝)~6月15日(日)
※5月8日(木)から後期展示
会場 町田市立国際版画美術館 展示室 企画展示室1、2(東京都町田市原町田4-28-1)
開館時間 平日 10:00~17:00 土・日・祝日 10:00~17:30
※入場は閉館30分前まで
休館日 月曜日 ※5月5日(月・祝)、6日(火・振替休日)は開館し、7日(水)は休館
入場料 一般 800(600)円 、大・高生 400(300)円 、中学生以下 無料
※( )は20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者福祉手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は半額
※初日3月20日(木・祝)は入場無料
※開館記念日4月19日(土)は入場無料
※会期中の第4水曜日のシルバーデー(3月26日、4月23日、5月28日)は65歳以上の方の入場無料
※リピーター割引、ウェブクーポン割引ほか各種割引を実施(※詳細は当館Webサイトに掲載予定)
町田市立国際版画美術館公式サイト https://hanga-museum.jp
町田市立国際版画美術館展覧会詳細ページ https://hanga-museum.jp/exhibition/schedule/2025-564
お問合せ TEL 042-726-2771
版画が織り成した文化交流の物語とは―
「日本らしさ」とは、何を指すのでしょうか。
たとえば日本が世界に誇る浮世絵は、実は中国や西洋の表現手法を取り入れつつ百花繚乱の世界を開かせました。歴史を紐解いていくと、「日本らしさ」の奥には多様な文化的背景をもつ作品や人との交わりを見つけることができるのです。
本展では、日本現存最古の印刷物である無垢浄光大陀羅尼経(むくじょうこうだいだらにきょう)から、仏教版画、絵手本や画譜、浮世絵、創作版画、新版画、戦後版画、現代版画へと連なる約240点を当館収蔵品から厳選して紹介。特に他の東アジアの国々とのつながりにも注目し、文化交流の視点で日本の版画1200年の歴史を辿ります。
私たちが「伝統」、そして「芸術」として考える版画はどのように生まれ、どこへ向かうのでしょうか。この春、「日本の版画」1200年の旅に出かけませんか。
- 《円窓の二美人》清時代(18世紀頃) 木版手彩色[後期]
- 葛飾北斎「冨嶽三十六景 遠江山中」天保2年(1831)頃 横大判錦絵[後期]
- 歌川広重「東海道五拾三次之内 箱根 湖水図」天保4-5年(1833-34)頃 横大判錦絵[前期]
- 小早川清《近代時世粧 瞳》1930年 木版
- 川瀬巴水《霧之朝(四谷見附)》1932年 木版
- 編集:料治熊太『版藝術』41号〈勝平得之版画集 全国郷土玩具集の[九] 秋田郷土玩具集〉1935年9月 木版
- 恩地孝四郎《リリックNo.9 はるかな希い》1950年 木版
- 棟方志功《二菩薩釈迦十大弟子 富樓那の柵》1939年 木版[前期]
- 靉嘔《レインボー北斎 ポジションA》1970年 スクリーンプリント
見どころ
1. 版と祈りー日本版画のあけぼの
奈良時代の天平宝字8年(764)、称徳天皇は諸寺に《百万塔》を安置しました。その内部に納められたのが、現存日本最古の印刷物とされる《無垢浄光大陀羅尼経》です。
2. 出版文化の隆盛―拡散するイメージとその受容
16世紀から、イエズス会士はキリスト教布教のために中国へ渡り、西洋の文物を伝えました。
3. 変わり続ける浮世絵―舶来文化の吸収と再創造
舶来文化の影響を受け、日本の版画は浮世絵の世界で千変万化の様相を呈します。
4. 創作版画と新版画―両洋の眼・浮世絵の超克
明治30年代、「自画・自刻・自摺」を理想としてかかげた「創作版画」が登場します。
5. 版画誌がつなぐネットワーク―日本と中国の「創作版画」
創作版画運動が盛り上がると、1920年代から日本各地で版画家のグループが結成され、版画誌が隆盛します。
6. 占領下における新しい版画の胎動―中央と地方、モダニズムとリアリズムの往還
1945年の敗戦後、海外との交流をきっかけに新しい版画が生み出され始めました。
7. 「国際版画展」の季節―「版画の国」を広め育てる
冷戦期は各国が文化政策の一環として国際展を開催し、日本も国際文化交流に力をいれました。
関連イベント
1. 記念講演会
5月18日(日) 14:00~15:30
講師:山口晃氏(画家)
会場:講堂
定員:120名(申込順)
申込期間:2025年3月26日(水)正午より (イベントコード:250326A)
https://hanga-museum.jp/event/schedule/2025-592
2. 0歳からの版画美術館!親子で鑑賞&版画あそび
4月16日(水) 10:15~11:45 対象:0歳~未就学児童とその保護者
5月17日(土) 10:15~11:45 対象:0歳~小学2年生とその保護者
講師:冨田めぐみ氏(NPO法人赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会代表理事)
会場:講堂、企画展示室
定員:各回10組(申込順)
申込期間:3月25日(火)正午より(イベントコード: 250325A)
https://hanga-museum.jp/event/schedule/2025-593
3. 子ども講座―みてみてつくろう―
3月29日(土)13:30~16:00
対象:小学3~6年生
講師:杉浦幸子氏(武蔵野美術大学芸術文化学科教授)
会場:講堂、企画展示室
定員:16名(抽選)
受講料:1,000円(材料費込)
申込期間:2月13日正午より(イベントコード: 250213A)
https://hanga-museum.jp/event/schedule/2025-594
4. 復刻浮世絵版木摺り体験2025
5月24日(土) ①13:30~ ②14:30~
対象:どなたでも(未就学児は要保護者同伴)
会場:アトリエ
定員:各回10名(当日受付・先着順)
参加費:1人100円
https://hanga-museum.jp/event/schedule/2025-597
5. 担当学芸員によるギャラリートーク
①1章~3章 仏教版画、浮世絵を中心に 4月5日(土)、5月17日(土)
②3章~5章 新版画、創作版画を中心に 3月23日(日)
③5章~7章 創作版画、戦後・現代版画を中心に 3月30日(日)、5月3日(土)
各日14:00から30分程度
担当:①宮﨑黎 ②滝沢恭司 ③町村悠香
会場:企画展示室1
※本展当日有効観覧券をご用意ください。
6. プロムナードコンサート
6月14日(土) 第1部:13:00~ 第2部:15:00~(各回30分程度)
演奏:第1部 玉川大学芸術学部音楽学科
第2部 桜美林大学芸術文化学群音楽専修
会場:エントランスホール
※鑑賞無料
※イベント 1~3 は、町田市イベント申込システム「イベシス」HPあるいはイベントダイヤルでの事前申込が必要です。
同時開催
特集展示「ふぞろいの版画たち―西洋版画のシリーズとステート」
2025年3月14日(金)~6月15日(日) 常設展示室 入場無料
無料ご招待券プレゼントは定員に達したため、締め切りました。ご応募どうもありがとうございました。
住所 | 東京都町田市原町田4-28-1 |
TEL | 042-722-3111(町田市代表電話) |
WEB | http://hanga-museum.jp/ |
開館時間*1 | 平日 10:00~17:00 土日祝日 ~17:30 |
休み*2 | 月(祝日は開館、翌日閉館) |
ジャンル*3 | 版画 |
入場料*4 | 常設展示室は無料。企画展示は展覧会によって料金が変わります |
アクセス*5 | 町田駅より徒歩15分 |
収蔵品 | http://hanga-museum.jp/collection |
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認*5 表示時間はあくまでも目安です |
町田市立国際版画美術館(町田市原町田)
■コロナ感染拡大防止のための注意事項
展示室内の入場制限をする場合があります。
館内ではマスクを着用するなど、咳エチケットへのご配慮をお願いいたします。
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戦前戦中戦後の生活をここまで写実的に記録されたものに出会えて幸運でした。人間の、時代の、風景美を十分に満喫させていただきました。
それはよかったです。このサイトが少しでもお役に立てれば本望です。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
ご招待チケットをいただき、初めてこちらの美術館に行きました。なかなか足を運ぶ機会がない場所でしたが、環境も良く、展示も堪能させていただきました。ありがとうございます。
よかったです!自分も行きましたが、いい美術館でした。
日本の版画1200年―受けとめ、交わり、生まれ出る 町田市立国際版画美術館 素晴らしい作品の数々と版画始まって以来の経緯の解説が勉強になります。版画の百科事典に紛れ込んだみたいな感覚に冒されました。無料イベント、講座やギャラリートークもあり平面だけで堪能する美術館とは一線を画しています。ビデオライブラリーの東西作品の解説も大変に勉強になりました。間違いなく、今年一番の展覧会です。