コロナ対策のため休館、営業時間の変更、または事前予約が必要な場合があります。ご来場の際は必ずご確認ください。

W'UP! ★11月20日~12月25日 森本啓太「After Dark」 KOTARO NUKAGA

W'UP! ★11月20日~12月25日 森本啓太「After Dark」 KOTARO NUKAGA

森本啓太《Bathing Light》2021

2021年11月20日(土)~12月25日(土)
森本啓太「After Dark」

 

森本啓太《After Light》2021

 

森本啓太《Night Walk》2021

 

森本啓太《Last Train》2021

 

 KOTARO NUKAGA(天王洲)では、2021年11月20日(土)から12月25日(土)まで、森本啓太による個展「After Dark」を開催します。15 年にわたり滞在し、制作活動の拠点を置いていたカナダから今年帰国したばかりの森本にとって、母国で初開催となる本展では、新作のペインティング21点を展示いたします。
 森本啓太は16歳でカナダに移住し、その地で初めて絵画制作について学びました。なかでも古典絵画の技法や構図に関心を持ち、バロック期の絵画ように完璧にコントロールされた光の表現と、現代社会における日常的な風景をモチーフとして折衷的に組み合わせることにより、独自のリアリズムの地平を切り開きます。特別ではないありきたりな風景の中に美しさや神秘性を生み出し、誰でもない誰かが主人公になる独自のナラティブを生成するその手法は、エドワード・ホッパーやピーター・ドイグなどに代表される「マジックリアリズム」の系譜に位置づけられつつも、現代社会を見つめる冷静な眼差しによって鑑賞者に新鮮な視座をもたらします。
 本展で展示されるシリーズにおいて森本は、レンブラントをはじめ美術史の中でも人々を魅了し、神秘的、宗教的に扱わ れてきた「光」というモチーフを自然的や神聖な現象だけでなく、現代の消費社会の中で人々を惹きつける自動販売機やファーストフード店、駐車場の電飾サインなどにまで拡張し、21世紀の日常的な経験を描き出しています。また、森本は 描き出す夜の風景を意図的に特別な場所として特定しうるアイコニックなシンボルから遠ざけます。明るすぎる現代の東京から見過ごされてしまう街の片隅、利用者の少ないローカルな電車の駅、どこかのように見えてもどこであるか思い出 せない丘の上、それら特別でない場所にある光をコントロールし、誰とも言えない人物を登場させます。森本は日常生活 における通過地点、つまり、アノニマスな場所に光をあて、その闇と光のコントラストによって、一時的に私たちが現実 世界から逸脱し、逃げ込める場所「ヘテロトピア」を描き出しているのです。鑑賞者である私たちは森本が作り出したこの、どこかで見た風景のようではあるがどこでもないこの場所、つまり「ヘテロトピア」へと誘われるのです。

 20世紀のフランスの思想家、ミッシェル・フーコーが唱えた概念であるこの「ヘテロトピア」とは「ヘテロ=ちがう」と「トピア(トポス)=場所」からなる概念で、「他なる場所」を意味します。フーコーは「生きづらさ」やそれを生み出す権力などについて考え続けた哲学者でした。「ユートピア」が神話的で架空の場所から現実に異議申し立てをするために構想されることに対し、「ヘテロトピア」は、現実に存在するが、他のすべての場所に対して絶対的に他なる場所であり、それらすべての場所を内側から無効化してしまうような「反-場所」であるとフーコーは考えました。つまり、生き苦しさを生み出す現実に対して異議申し立てをし、それに抵抗するためには、架空の世界ではなく、現実世界のその内部に「ヘテロトピア」を構築し、そこにそれとは全く別の現実世界を作り出すことが必要だとしたのです。
 「現代社会において、多くの人が生き苦しさを抱えている」と、森本は言います。特にそれは相互監視の社会システムが作られ続けている現代において、私たち自身が無意識のうちに自分自身の外側に規定される価値観に対し、自身の意識を向け過ぎていることで生まれているのではないかと森本は考えています。森本は絵画を描くことで、そういった現代社会の抱えるある種の「生きづらさ」から軽やかに逸脱をしてみせているのです。
 私たちはどれだけ何かを奪われたとしても、何気ない日常を特別なものにするという「自由」、つまり自分自身のあり方を決める「自由」は奪われることはないのだということを森本の作品は示唆しています。日常のあらゆる場所に「ヘテロトピア」を出現させること、そこで独自の物語を紡ぐこと、それら日常に彩りをあたえることのすべては、その世界とどう向き合い触れるのかという私たちの選択に委ねられているのです。

森本啓太 Keita Morimoto
 1990年大阪生まれ。2006年16歳の時にカナダへ移住。2021年に日本へ帰国するまでの16年間をトロントで過ごす。現在は東京を拠点に活動。カナダではオンタリオ州ベルビルのセンテニアル中等学校で高校を卒業後、2012年にオンタリオ芸術大学(現在のOCAD大学)で美術学士号を取得。彼の作品は、トロントの現代美術館であるMOCA(Museum of Contemporary Art Toronto Canada)やトロントのNicholas Metivier Galleryなど、カナダを中心に英国、アメリカなどでも展示されています。森本はトロントの街並みとその住⺠の描いた絵画でよく知られており、クラシカルな技法を現代に持ち込み日常的な風景を非日常的なものへと変換し、見えている現実世界の構造的な脆弱さと人が生きていく上で必要とする本来の豊かさの獲得についての問題を浮かび上がらせます。

森本啓太「After Dark」
会 期 2021年11月20日(土)〜12月25日(土)
開廊時間 11:00~18:00(火~土)
※日月祝休廊 ※国や自治体の要請等により、日程や内容が変更になる可能性があります。
会 場 KOTARO NUKAGA(天王洲)

W’UP ★11月4日~12月18日 ソワマドゥ・イブラヒム「Farewell Savane」 KOTARO NUKAGA(六本木)

住所東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
TEL03-6433-1247​
WEBhttps://www.kotaronukaga.com/
営業時間*111:00 〜 18:00
休み*2日、月、祝
ジャンル*3現代美術
アクセス*4天王洲アイル駅より徒歩8分、新馬場駅より徒歩7分
取扱作家https://www.kotaronukaga.com/artists/
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 現代美術は、彫刻、インスタレーション、ミクストメディア作品、オブジェなども含まれます *4 表示時間はあくまでも目安です 【注】ギャラリーは入場無料ですが、イベントにより料金がかかる場合があります

KOTARO NUKAGA(六本木)

■コロナ感染拡大防止のための注意事項
展覧会オープンにあたり、KOTARO NUKAGAでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、下記のお願いと対応を行なっております。
皆様のご理解・ご協力をお願い申し上げます。
【ご来廊の際のお願い】
 必ずマスクの着用をお願いいたします。 また、以下の症状をお感じの方は、ご来廊をお控えください。
・風邪の症状がある
・37.5度以上の熱がある
・倦怠感(強いだるさ)、息苦しさ等がある
ギャラリー側では下記対応を行います。
・手指消毒液の設置
・ドアノブ、エレベーターボタン等の随時消毒
・ギャラリー内の換気
・混雑時の入場制限
・スタッフのマスク着用、手指消毒、フィジカル・ディスタンシング(1.5m以上)の徹底

情報掲載について

当サイトへの掲載は一切無料です。こちらからご登録できます。https://tokyo-live-exhibits.com/about_information_post/

地図で探す

コメント

*
*
* (公開されません)