W’UP!★ 5月20日~6月11日 髙木 大地 DAICHI TAKAGI 作品集刊行記念展「2010-2022」 駒込倉庫 Komagome SOKO(豊島区駒込)

W’UP!★ 5月20日~6月11日 髙木 大地 DAICHI TAKAGI 作品集刊行記念展「2010-2022」 駒込倉庫 Komagome SOKO(豊島区駒込)
 
Artist's studio, Rotterdam, 2016
 

2023年5月20日(土)~6月11日(日)
髙木 大地 DAICHI TAKAGI
作品集刊行記念展「2010-2022」

 この度KAYOKOYUKIでは、髙木大地による個展を開催いたします。作品集「Daichi Takagi 2010-2022」の刊行記念展として、隣接する駒込倉庫にも拡大し、新作に加えここ約12年の新旧の作品、未発表作品やドローイングなどを展示いたします。

 「still life」から10年程経ち、「Stones」では、再び、深く暗い、特異な質感を持った黒い空間にモチーフが浮かび上がる絵を描いている。さまよい歩きながら、大きな螺旋を漸く一周した。長生きして、まだまだ続く螺旋階段を出来る限り登り続け、未だ見ぬヴィジョンに迫りたい。
(「Daichi Takagi 2010-2022」p.02作家ステートメントより抜粋)

 髙木はこれまで、「抽象」と「具象」の狭間を行き来しながらも、一貫して「絵画」表現の可能性を探求し続けてきました。脈々と続く絵画の歴史に真摯に向き合い、その上で自らの絵画表現を模索してきたその軌跡は、高木自身の言葉の通り、まるで螺旋階段を少しずつ登っているように思えます。

 初期の静物や風景を解体し幾何学的に再構成した作品では、線や面、形、色彩、テクスチャーといった絵画的手法を駆使し、図と地のせめぎ合いや平面性と奥行きといった絵画の造形性を追求していきました。そして、変形キャンバスの作品やグリッド構造を持つ、より抽象度の強い作品へと展開していきます。しかし、2018-19年のオランダ滞在を機に、髙木の制作は大きく展開しました。それまでの自らに課してきた方法や理論以上に、「見る」ことと「描く」こと、自分の直感を頼りに描くこと、という非常にシンプルな行為にあらためて取り組み始めたのです。そこには具体的なモチーフが導入され、以前の作品にはなかった絵画的情緒や物語性が加味されています。また、オランダ滞在は高木に自分が西洋とは異なる文化圏で生まれた日本人であることを再認識させました。近作では、西洋由来の油絵具を日本人である自分がどう扱うのか、東洋的・日本的な背景や美意識を念頭に置いた試みも展開しています。

 本展覧会では、髙木の制作の根拠となるドローイングなども絵画作品とともに展示され、最新作に至るまでの変遷を辿ることができます。これまでの髙木の軌跡を彼とともに「さまよい歩きながら」、今後の展開についても想像を巡らせていただけると幸いです。

黒地にいろとりどりの小石を描いた作油絵
Stones geag 2022, oil on canvas, 24.2 x 33.3 cm
雨ふる林を描いた絵
Rain 2022, oil on canvas, 130.3 x 162 cm Photo by Ramiken, New York
4色の色面構成の絵画
Translucent Fabric 2018, oil on canvas, 162 x 130 cm
黒地に青い三角錐、ピンクのつぼ、黄色のボトル、緑とオレンジの円柱の静物画
Still life 2011, oil on canvas, 60.6 × 45.5 cm

髙木 大地DAICHI TAKAGI作品集刊行記念展「2010-2022」
会 期 2023年5月20日(土)~6月11日(日)
会 場 KYOKOYUKI、駒込倉庫
Supported by 駒込倉庫

髙木 大地(たかぎ・だいち)
 1982年岐阜県生まれ。多摩美術大学絵画学科油絵専攻卒業後、同大学大学院美術研究科修士課程修了。2018年9月より、文化庁新進芸術家海外研修制度を受けオランダを拠点に活動。現在は神奈川県在住。
主な展覧会に、個展「2010-2022」KAYOKOYUKI(東京、2023)、「Borrowed landscape」Blum & Poe(東京、2023)、「NEW ORDER」ECHO(ケルン、2023)、個展「Observation」Ramiken(ニューヨーク、2022)、「DOMANI・明日展」国立新美術館(東京、2021)、「髙木大地、ルシア・ビダレス、山下紘加」タカイシイギャラリー(東京、2020)、個展「Intuition」TIME & STYLE アムステルダム(オランダ、2019)、「現代美術実験展示 "パースペクティヴ(1)"」インターメディアテク(東京、2017)、個展「Periphery」Foundation B.a.d(オランダ、2016)、「版画工房の仕事 "Footprints"」カスヤの森現代美術館(神奈川、2016)、「クール・インヴィテーションズ 2」XYZ Collective(東京、2015)、「絵画の在りか」東京オペラシティ・アートギャラリー(東京、2014)など。
https://daichitakagi.net/

髙木大地「Daichi Takagi 2010-2022」

書籍カバー

全96頁 / 210 x 148 mm / 発行: KAYOKOYUKI / デザイン: 木村稔将 執筆: 髙木大地, 小林康夫 (東京大学名誉教授), 蔵屋美香 (横浜美術館館長) / 翻訳: 油野遼香 (p.39, pp.87-92) / 写真: 岡野圭, 木奥惠三, Margot Montigny ※全文日英併記
96 pages / 210 x 148 mm / Published by KAYOKOYUKI / Design: Yoshimura Kimura Text: Daichi Takagi, Yasuo Kobayashi (Professor Emeritus. The University of Tokyo). Mika Kuraya (Director, Yokohama Museum of art) / Translation: Haruka Yuno (p.39, pp.87-92) / Photo: Kei Okano, Keizo Kioku, Margot Montigny *Japanese and English texts

W’UP! ★5月20日~6月11日 髙木 大地 DAICHI TAKAGI 作品集刊行記念展「2010-2022」 KAYOKOYUKI(豊島区駒込)

住所東京都豊島区駒込2-14-2
WEBhttps://www.komagomesoko.com/
営業時間*1展覧会企画によるので、ウェブサイトをご確認ください。
休み*2展覧会企画によるので、ウェブサイトをご確認ください。
ジャンル*3現代美術
アクセス*4JR山手線または南北線駒込駅北または東出口から徒歩2分
取扱作家 
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 現代美術には、彫刻、インスタレーション、ミクストメディア作品、オブジェなども含まれます *4 表示時間はあくまでも目安です 【注】ギャラリーは入場無料ですが、イベントにより料金がかかる場合があります

駒込倉庫 Komagome SOKO(豊島区駒込)

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