W'UP!★6月8日〜6月29日 風能奈々展「このために生まれた」 小山登美夫ギャラリー 天王洲(品川区東品川)

W'UP!★6月8日〜6月29日 風能奈々展「このために生まれた」 小山登美夫ギャラリー 天王洲(品川区東品川)
川根本町で見た星 2024 acrylic on panel 41.0 x 31.8 cm ©Nana Funo
 

風能奈々展「このために生まれた」
会 場 小山登美夫ギャラリー天王洲(東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex Ⅰ 4F)
開催日 2024年6月8日(土)〜6月29日(土)
開廊時間 11:00〜18:00
休廊日 日、月、祝
入場料 無料
公式サイト http://tomiokoyamagallery.com/
※オープニングレセプション 6月8日(土)17:00〜19:00
*作家も在廊予定です

きれいなドアを見つけるシリーズ 2024
きれいなドアを見つける 2024 acrylic on panel 21.0 x 26.0 cm (a set of 2 pieces) ©Nana Funo
きれいなドアを見つけるシリーズ2024
きれいなドアを見つける 2024 acrylic on panel 21.0 x 26.0 cm ©Nana Funo
きれいなドアを見つけるシリーズ 2024
きれいなドアを見つける 2024 acrylic on panel 21.0 x 26.0 cm ©Nana Funo

風能奈々、および作品に関して ー愛しい存在との時間が生んだ作品の遷移

 「すぎゆく時間と愛するものの死と、生きている不思議と死んでいる不思議。この世界を透明な目で見続けること。そしてもちろん絵を描いていくこと。このために生まれました。」
  風能奈々

 風能は自らの生活での体験や感覚、感情を、新たな物語世界に昇華させるように緻密に大胆に作品に展開します。
繊細な筆致で高い密度のマチエールを絡み合わせた画面は、まるで磁器や彫金を思わせるかのような光沢と、刺繍や織物のような重層感があり、それがアクリル絵具のみで生み出されていることに驚きを覚えるでしょう。
 活動初期は、少女や動物、おまじないの道具などをモチーフに、幼い頃愛した想像や物語、家族との思い出を「ひとりの世界に潜り、閉じこもる」ための内向的な表現として描いてきました。
 それが前回の2019年の個展では、「鍵」を題材に世界が開かれる描写に至った、大きな心境の変化を表わすようになりました。
 そして今回、今までのモノトーンの色調でモチーフをゆっくり深く重ねるやり方から変容を遂げます。
 黄、青、緑などの色を大胆に試し、ひとつの絵を呼び水に次の絵のイメージが湧くなど、感覚にダイレクトに夢中に絵を描く喜びに立ち返ったのです。
 それは、新しい家族ができ、子供が誕生し、猫が亡くなり、愛する存在との日々とその過ぎた時間さえもいとおしい、ささいな日常の美しさが風能に新たな視野と大きな変化をもたらしたといえるでしょう。
 「息子が太陽は透明の色をしている、って言ってて、先入観も既成概念もない状態でみる世界というのを感じられて嬉しい。自分まで広がっていく感じがする」
 「死んだ猫にも0歳の息子にももう会えない。日々のくだらないことと美しいことと馬鹿馬鹿しいこと。このために生まれた。」(風能奈々Xより)

本展、出展作に関して  ー日常のきらめき、自然、みずみずしい言葉から生まれた新たな物語世界ー
 「川根本町で見た星」は、去年の夏から秋にかけて友人家族が帰省した、美しい星空で有名な静岡県川根本町で過ごした時間、景色、想いが描かれています。
 一緒に遊んで、夜には流れ星に歓声をあげる奇跡のような楽しい日々。山々は折り重なり、茶畑はこんもりと可愛らしく、心に染み込んだ特別な夏の記憶が作品となりました。
 「きれいなドアを見つける」は、そんな夏、友人の娘たちが折り紙の占いを作って書いた言葉であり、なんて美しいのかと感動したことに端を発します。
 このシリーズは、組作品の構成が独特ですが、それはかつて風能が毎日描いていたドローイングのノート1ページ分や見開きページと同じサイズとなっています。その馴染んだサイズのおかげでいくらでも描けるという開放感、まるで本のページをめくり、きれいなドアを開けるような心躍る展開が見えるようです。
モチーフは庭の草木から、日記のようなとりとめのない日々の美しさがもとになっており、散文のようなものだといいます。
 純粋な存在が発する、思いもよらないみずみずしい言葉たち。まばゆい自然。生命の循環。世界の日常のきらめきへの気づきと喜びを描く風能の作品は時空間を超えた物語世界を奏で続け、私たちの記憶や想像力をかきたてるでしょう。風能の新作をご覧にぜひお越しださい。

W'UP!★6月22日~7月20日 加藤美佳展 小山登美夫ギャラリー六本木(港区六本木)

W'UP★3月20日~4月28日 柏原由佳展「Pile of Signs – しるし、徴」 小山登美夫ギャラリー前橋(群馬県前橋市)

住所東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex Ⅰ 4F
TEL03-6459-4030
WEBhttp://tomiokoyamagallery.com
営業時間*111:00 〜 18:00
休み*2日、月、祝
ジャンル*3現代美術
アクセス*4東京臨海高速鉄道りんかい線・天王洲アイル駅「B 出口」より徒歩約8分
東京モノレール羽田空港線・天王洲アイル駅「中央口」より徒歩約11分
取扱作家http://tomiokoyamagallery.com/
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 現代美術は、彫刻、インスタレーション、ミクストメディア作品、オブジェなども含まれます *4 表示時間はあくまでも目安です 【注】ギャラリーは入場無料ですが、イベントにより料金がかかる場合があります

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