W'UP★4月11日~6月14日 中央アジアの手仕事 ―華麗なる刺繍とジュエリー 渋谷区立松濤美術館(渋谷区松濤)

中央アジアの手仕事 ―華麗なる刺繍とジュエリー
会 期 2026年4月11日(土)~6月14日(日)
会 場 渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区松濤2-14-14)
開館時間 10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで
休館日 月曜日(5月4日は開館)、4月30日(木)、5月7日(木)
入館料 一般1000円(800円)、大学生800円(640円)、高校生・60歳以上500円(400円)、小中学生100円(80円)
※( )内は団体10名以上及び渋谷区民の入館料
※土・日曜日、祝休日は小中学生無料
※毎週金曜日は渋谷区民無料 ※障がい者及び付添の方1名は無料
ホームページ https://shoto-museum.jp
シルクロード上に位置する中央アジアでは、古代より様々な民族が行き交ったことで、多様な文化が生み出されました。ヨーロッパからアジアにいたる広大な地域を舞台にしたシルクロードの文化は日本でも幾度もブームが起こりました。ところが、かつてソビエト連邦領であった中央アジア諸国(現在のウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン)は情報が得にくい地域であり、人々の伝統的な生活や豊かな工芸品はあまり知られてきませんでした。しかし近年、漫画や大阪・関西万博等をとおして現地のことを知る機会が増え、その華やかな手仕事の数々に注目が集まっています。
オアシス都市に暮らしたウズベク人などに伝わる刺繍布“スザニ”や衣装は、個性的でミステリアスな文様、そして豊かな色づかいが特徴です。女性たちが手がけた布いっぱいを埋め尽くす刺繍は、時代や地域を越えて人々を魅了します。一方で、砂漠地帯で遊牧生活を送っていた人が多いトルクメンは、重量感のある銀製の装身具で身を飾る習慣をつくり出しました。これらのジュエリーは装飾品としてだけでなく、厳しい環境を生きぬくための知恵と祈りが込められたものでした。
本展では、国内随一のウズベクとトルクメンの染織およびジュエリーコレクションを誇る広島県立美術館所蔵品より、中央アジアで花開いた多彩な工芸品を紹介します。それぞれの民族に伝わる刺繍布やジュエリーをとおして、その繊細かつ華麗な手わざをお楽しみいただければ幸いです。
- 《花嫁用頭飾り》北ヨムート族、トルクメン人 19世紀前半 広島県立美術館蔵
- 《刺繍布(スザニ)》19世紀後半 広島県立美術館蔵
- 《背飾り(ゴシャ・アシク)》テケ族、トルクメン人 19世紀初期 広島県立美術館蔵
- 《首胸飾り(ブカウ)》北ヨムート族またはテケ族、トルクメン人 18世紀 広島県立美術館蔵
- 《背飾り(サチュモンジュク)》ジャファバイ・ヨムート族、トルクメン人 20世紀初期 広島県立美術館蔵
- 《女性用刺繍靴》 エルサリ族、トルクメン人 20世紀 広島県立美術館蔵
- 《飾りボタン(グルヤカ)》トルクメン人、ヒワ 19世紀中期 広島県立美術館蔵
- 《男性用コート(チャパン)》ウズベク人 19世紀末期 広島県立美術館蔵
プロローグ
アジアからヨーロッパを結ぶシルクロードには、2000年以上の歴史があります。絹をはじめとする物産を運ぶ交易路としてだけでなく、人々の文化や宗教が出会う文明の道でもありました。
本展覧会で紹介する「ウズベク」と「トルクメン」は、現在のウズベキスタンやトルクメニスタンという国を中心に居住する、それぞれの民族のことを指します。中央アジアでは、オアシス都市を中心に様々な工芸美術が生み出されました。8世紀に浸透したイスラム教の影響を受けた抽象文様は、テキスタイルはもちろんのこと、木工芸や金属工芸、陶器にも受け継がれ、機械では再現が難しいほど精緻で華やかな手工芸がつくりだされました。
第1章 刺繍布“スザニ”の世界
スザニとは、中央アジアの主にウズベク人やタジク人の女性たちによって制作される大型の刺繍布のことです。刺繍布すべてがスザニというわけではなく、礼拝用の布を「ジャイナマズ」、赤い円文文様を「オイ・パラック」と呼ぶなど、用途や文様によって呼び方が異なります。かつては、婚礼の際にスザニを持参する習わしがあったため、女子は幼い頃からスザニの準備をしました。現代ではバザールで購入したり、ミシン刺繍を注文するなど、簡略化が進んでいます。
第1章では、19世紀から20世紀にかけてウズベクでつくられた、色鮮やかなスザニを紹介します。
スザニとは、ペルシア語の「針」を意味する「スザン」から派生した言葉で、刺繍または刺繍したものを示します。家の壁掛けやこたつカバーとしても用いられ、生活に欠かせない布と言えるでしょう。
スザニは大きいもので縦横2mを越えます。そのため、大判の布そのものに刺繍するのではなく、刺繍を施した細幅の布数本を最後に縫い合わせることで一枚のスザニに仕上げます。まず、一族の代表者などが木綿布や絹布にインクで下絵を描き、内側に色名を記します。そして、女性たちが分担して主に絹糸で刺繍を施しました。縫い手が異なるがゆえに、糸の色や刺繍の刺し方が違うなど、下絵どおりに刺繍されていないものも散見されます。
第2章 トルクメンジュエリーの神秘
遊牧民が多いトルクメン人にとって、ジュエリー(装身具)はお守りであり、財産でした。さらに、部族や立場を示す印としての働きもありました。素材には、イスラム文化圏で清浄の象徴とされる銀が使われています。カーネリアン(紅玉髄)の赤色は、怪我や出血から身を守ると信じられ、頭飾り、首飾り、胸飾り、背飾り、腕飾り、指輪など、様々なジュエリーに用いられました。
第2章では、多種多様なジュエリーと緻密な刺繍が印象的な民族衣装を紹介します。
第3章 中央アジアを彩る手仕事
中央アジアには「来るものを拒まず」という伝統があります。シルクロードの交易地として、他民族の文化を受容してきた寛大さが、異国の人々をも虜にする多彩な工芸を生みだしました。中央アジアの人々によって育まれた「用の美」の華やかな手わざに注目してください。
※第3章は、来館者による写真撮影が可能です。
関連イベント
1. 食文化セミナー 「中央アジアの食卓から~料理が語る文化と歴史」
日時 5月17日(日)14:00~(約1時間30分)
会場 地下2階ホール
講師 山田有佐子氏(おいしい中央アジア協会代表理事)
内容 シルクロードの食文化のお話や、家で作れるレシピを紹介します。中央アジアのお茶の試飲付き。
※無料(要入館料)
※定員70名(要事前申込、応募者多数の場合は抽選)
2. 記念講演会 「シルクロードの手仕事~ウズベクとトルクメンの染織とジュエリーを中心に」
日時 5月23日(土)14:00~(約1時間30分)
会場 地下2階ホール
講師 福田浩子氏(広島県立美術館学芸課長)
※無料(要入館料)
※定員70名(要事前申込、応募者多数の場合は抽選)
3. コンサート 「中央アジアを紡ぐ旋律~シルクロードの伝統楽器ドゥタール」
日時 6月7日(日)14:00~(約1時間)
会場 地下2階ホール
出演 駒﨑万集氏(ドゥタール奏者)
※無料(要入館料)
※定員70名(要事前申込、応募者多数の場合は抽選)
4. 学芸員によるギャラリートーク
日時 4月26日(日)、5月9日(土)、15日(金) 各日14:00~(約40分)
※無料(要入館料)
※事前申込不要
5. 館内建築ツアー
日時 4月17日(金)、24日(金)、5月1日(金)、8日(金)、15日(金)、22日(金)、29日(金)、6月5日(金)、12日(金) 各日18:00~(約40分)
※各回定員約20名
※無料(要入館料)
※事前申込不要
イベント申込方法(1~3共通)
往復はがきまたは当館ホームページ上の申込フォームにて承ります。1通につき1名のみ申込み可能。応募者多数の場合は抽選となります。
往復はがき 〒・住所・氏名(ふりがな)・日中連絡のつく電話番号、参加希望のイベントをご記入の上、中央アジア展イベント係まで。
申込フォーム 当館ホームページ上のイベントフォームからお申込みください。
※迷惑メール等の受信制限をされている方は、事前に当館からのメール「@shoto-museum.jp」が受信できるようにドメイン設定をお願いいたします。
締切(すべて必着)
1.食文化セミナー 4月27日(月)
2.記念講演会 4月27日(月)
3.コンサート 5月11日(月)
次回展覧会のご案内
「没後50年 髙島野十郎展」 7月4日(土)~9月6日(日)
※展覧会の会期・開館時間・イベント等が変更・中止となる場合がございます。最新情報は当館HPまたはSNS等でご確認いただきますようお願いいたします。










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