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W'UP★9月27日~12月14日 特別展 生誕151年からの鹿子木孟郎 ―不倒の油画道― 泉屋博古館(京都市左京区)

W'UP★9月27日~12月14日 特別展 生誕151年からの鹿子木孟郎 ―不倒の油画道― 泉屋博古館(京都市左京区)

特別展 生誕151年からの鹿子木孟郎 ―不倒の油画道―
会 期 2025年9月27日(土)~12月14日(日)
会 場 泉屋博古館(京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24)
開館時間 10:00~17:00(最終入館時間 16:30)
休館日 月曜日、10月14日、11月4日・25日(10月13日、11月3日・24日は開館)
入館料 一般 1,200円(1,000円)、学生 800円(700円)、18歳以下無料
※学生ならびに18歳以下の方は証明書をご呈示ください。
※20名様以上は()内の団体料金。
※障がい者手帳ご呈示の方はご本人および同伴者1名まで無料。
※上記料金で併催のブロンズギャラリーもご覧になれます。
ホームページ https://sen-oku.or.jp/kyoto/
お問合せ 075-771-6411

 泉屋博古館(京都本館)で特別展「生誕151年からの 鹿子木孟郎 ―不倒の油画道―」を開催します。鹿子木孟郎(かのこぎ・たけしろう)は岡山市生まれで、フランス留学後、ジャン=ポール・ローランスに師事し、写実表現を追求しました。
 本展は初期の天彩学舎や不同舎で学んだ素描から、渡仏しフランス古典派の巨匠ロ-ランスに学んだ渡欧作、帰国後の関西美術院や下鴨家塾での活動などを作品により網羅し、生涯の画業を紹介しつつその功績を再考します。とくに師ローランスの写実技法の伝播について再検討を行い、近代日本洋画における写実表現の展開をめぐる問題を検証します。

見どころ
約四半世紀ぶりの大規模回顧展を開催、鹿子木孟郎の画業の紹介と再考
 鹿子木孟郎はフランス・アカデミスムで学んだ正統的なリアリズムを日本へと伝え、その重厚かつ堅牢な油彩画が高い評価を受けた近代日本洋画の巨匠です。回顧展はこれまで2回開かれていますが、2001年に府中市美術館で開かれた展覧会以降、鹿子木の質の高い作品に触れる機会は限られてきました。本展は、約四半世紀ぶりの本格的な回顧展であり、鹿子木が活躍した京都の地で開催されるものです。

近代日本洋画における「写実」の意味
 弟子の黒田重太郎が回想するように、鹿子木は「正確に物を観、それを再現すること」を最も大切にしていました。確かに鹿子木の作品には、長い時間をかけて対象と向き合い、それを正確に写し取る姿勢が通底しています。一方で鹿子木作品の魅力は、単に物のかたちを正確に捉えるだけではない、本質に迫る「写実」のあり方を示しています。

パトロン・住友
 1900年(明治33)に、父を亡くした鹿子木は、不同舎の学友とともに欧米遊学へ出発しました。パリで出会った浅井忠から長期滞在を勧められた鹿子木は、住友家に支援を願い出て、2年間留学延長できる奨学金を受けています。その代わりに鹿子木は、師のジャン=ポール・ローランスを含む西洋絵画の実作を住友家にもたらし、さらにはアングルやコローといった名画の模写も収めています。

展示構成
第1章 「不倒」の油画道への旅が始まった。
第2章 タケシロウ、太平洋を渡ってパリまで行く。
特集 鹿子木の師ローランス
第3章 再び三たびのヨーロッパ。写実のその先へ
第4章 象徴主義の光を受けて ― 不倒の画家、構想の成熟。

鹿子木 孟郎 かのこぎ・たけしろう
 鹿子木孟郎(1874ー1941)は、現在の岡山市に池田藩士の宇治長守の三男として生まれる。14歳で洋画家・松原三五郎の天彩学舎に入学、18歳で上京、小山正太郎の画塾・不同舎に学ぶ。1900年(明治33)に渡米、翌年にはイギリス経由でフランスに渡る。留学中に住友家の援助を受けてアカデミー・ジュリアンで「最後の歴史画家」と称されたジャン=ポール・ローランスに師事。1904年に帰国した後は、鹿子木家塾の創設や京都高等工芸学校講師を務めるなど、以後多くの後進を育てた。また1905年には浅井忠らと関西美術院を創立し、1908年に第三代院長となった。その後も文部省美術展覧会の審査委員を務めるなど、京都洋画壇の中心的な作家として活躍した。

会期中の催し
ラーニング・プログラム
*予約制のイベントは当館 webサイトにて要予約(9月11日10時受付開始)
記念講演会「鹿子木孟郎の人と芸術」
10月11日(土) 14:00~15:30
講 師 梶岡秀一氏(京都国立近代美術館学芸課長)

シンポジウム「鹿子木研究のこれから」
10月25日(土) 14:00~17:00
基調講演 児島薫氏(実践女子大学教授)

泉屋博古館×関西美術院「クロッキーに挑戦」
11月16日(日) 14:00~15:30
講 師 阪脇郁子氏(関西美術院理事長)

スライドトーク
(予約不要/当館受付にて整理券配布)いずれも14:00~15:00
① 10月12日(日)椎野晃史(泉屋博古館東京主任学芸員) 
② 11月3日(月・祝)野地耕一郎(泉屋博古館東京館長)

巡回情報
2026年1月17日~4月5日 泉屋博古館東京へ巡回

泉屋博古館とは
 泉屋博古館は住友家が集めた美術品を保存、研究、公開する美術館として1960(昭和35)年に財団設立されました。
 住友コレクションの多くは、住友家第15代当主·住友吉左衞門友純(すみともきちざえもんともいと)〔号 : 春翠(しゅんすい1864~1926)〕によって明治時代中頃から大正時代にかけて集められたもので、特に、中国古代青銅器のコレクションは質と量ともに世界有数の青銅器コレクションとして高く評価されています。現在は青銅器のほか、中国・日本書画、西洋絵画、近代陶磁器、茶道具、文房具、さらには能面・能装束など、幅広い領域にわたる作品3,500件(国宝2件、重要文化財19件、重要美術品60件を含む)以上を有し、京都と東京の2都市で住友コレクションの魅力を発信する施設として運営しています。
 現在の施設は住友グループにより、1970年、大阪で開催された日本万国博覧会に向け世界各国から訪れる人々をもてなす迎賓館として建てられました。2025年春、建設から50余年の年月を経た古い設備を刷新し、現代のスタイルに対応した快適な観賞空間に生まれかわり、ふたたび関西において万国博覧会が開催される年に、満を持してリニューアルオープンいたしました。

泉屋博古館 外観
泉屋博古館 外観

W'UP★9月27日~12月14日 ブロンズギャラリー 中国青銅器の時代 特集展示「殷周青銅器 解体新書」 泉屋博古館(京都市左京区)

W'UP★11月22日~12月21日 2025年秋季 企画展「もてなす美 ―能と茶のつどい」 泉屋博古館東京(港区六本木)

無料ご招待券プレゼントは定員に達したため、締め切りました。ご応募どうもありがとうございました。

情報掲載について

当サイトへの掲載は一切無料です。こちらからご登録できます。https://tokyo-live-exhibits.com/about_information_post/

コメント&トラックバック

  • Comments ( 2 )
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  1. by karachan

    一番印象に残った作品は、狩野芳崖《寿老人図》でした。狩野芳崖の一番有名な作品《悲母観音》の繊細な線のイメージが強かった分、力強さが際立っていました。また、吉祥のモチーフも散りばめられていて、暑い暑い京都でしたが、来てよかったと心が豊かになりました。

  2. by taropon

    明治初期に素晴らしい西洋画を描く少年 鹿子木孟郎
    デッサン、水彩、油絵 全てにおいて秀逸

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