W'UP ★ 11⽉30⽇~12⽉22⽇ 須藤絢乃 展「MISSING」  MEM(渋谷区恵比寿)

W'UP ★ 11⽉30⽇~12⽉22⽇ 須藤絢乃 展「MISSING」  MEM(渋谷区恵比寿)
《⻤が栖むか蛇が栖むか H.N.》2024 年、インクジェットプリント
© Ayano Sudo, courtesy of MEM, Tokyo

須藤絢乃 展「MISSING」 
会 場 MEM (東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F)
開催日 2024年11⽉30⽇(⼟)~12⽉22⽇(⽇)
開館時間 13:00~19:00 ※10月12日はイベントのため14:00〜17:30まで通常観覧はできません。
休廊日 月曜日 (月曜日が祝休日の場合は開廊し、翌平日休廊)
入場料 無料(トークイベントは有料)
ホームページ https://mem-inc.jp/
お問合せ 03-6459-3205
トークイベント
⽇ 時 12⽉20⽇(⾦)18:30~
登壇者 椹⽊野⾐、須藤絢乃
会 場 MEM
参加費 1200円
定員20名・要予約
※ご予約は MEM のオンラインストアより
※対談はライブ配信、およびアーカイブ動画の配信も⾏います。
配信期間 2024/12/21〜2025/1/31

《⻤が栖むか蛇が栖むか R.》2024年
《⻤が栖むか蛇が栖むか R.》2024年、インクジェットプリント© Ayano Sudo, courtesy of MEM, Tokyo
《⻤が栖むか蛇が栖むか S.A.》2024年
《⻤が栖むか蛇が栖むか S.A.》2024年、インクジェットプリント© Ayano Sudo, courtesy of MEM, Tokyo

 被写体の変⾝願望や理想像、写真の中で実現できる⾃⼰を追い求め、性別や美的価値観を揺さぶる作品を発表してきた須藤絢乃の新作個展を開催いたします。
 須藤は写真を始めた当初「⾃分ではない誰か」への強い憧れをもとに、まるで⼈形遊びのように⾐装や化粧でなりたい姿を撮影した《Metamorphose》シリーズの制作を続けていました。その後20代半ばに⼤病を患い、ままならない⾝体を“ヒトガタ”と思う感覚が強くなる中で、駅の⽚隅に貼られた「尋ね⼈」のポスターが⽬に留まります。とある失踪した少⼥の捜索願の情報が書かれた貼り紙に、駅の中を⾏き急ぐ⼈々は⽬もくれず、⼗年以上⾏⽅のわからない少⼥が写真の中にひっそりと佇んでいました。貼り紙の写真は"⾏⽅不明である"ことを知らせると同時に、少⼥たちが確かに"⽣きていた"証でもあります。須藤⾃⾝もいつか⼈知れず消えてしまうのかもしれないという不安や恐怖を抱える中で、他⼈事ではない彼⼥たちの存在を強く意識させられました。その⼀⼈ひとりが⽣きていた時の輝きを作品に残そうと、彼⼥たちに⾃ら扮したシリーズ《幻影 Gespenster》を 2014年に発表します。
 《幻影 Gespenster》から10年後に制作された新作は《⻤が栖むか、蛇が栖むか》と題され、さまざまな時代で強烈な印象を残した⼥性たちに須藤が扮するセルフポートレート作品です。

 やっぱり、気になってしまうのは、居なくなってしまった⼈たちの事でであった。それぞれの時代にアイコニックな姿を私たちの記憶に焼き付けながら、現在では消息不明の⼥たちが居る。
 インターネットでいくら検索しても彼⼥たちの今を知る術はない。わずかにヒットする不鮮明な画像を凝視する。情報を脳内で補填し、解像度をあげてゆく。彼⼥たちは、私の⾝体を通してミッドナイトブルーの世界に⽴ち現れる。
 (須藤絢乃、展覧会「MISSING」制作ノートより)

 モデルにした⼥性たちは⾐装や化粧に絶対的な特徴があり、名前は出さなくとも知る⼈には⼀⽬でわかるほどのアイコニックな存在です。須藤は当時の限られた情報から彼⼥たちの輪郭を捉え、象徴する装いを纏い、克明に写し出そうとします。写真はかつて存在した事実を記録し、私たちの⽬に触れる度に、存在していた時の姿のまま⽴ち現れる装置でもあります。⾏⽅不明の少⼥たちも、時代のアイコニックな⼥性たちも、他者のままではなく⾃分ごととして捉えるためにも須藤はセルフポートレートという⼿法を選びました。本展では9名の⼥性たちに扮する写真を展⽰いたします。

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