W'UP★12月5日~12月17日 酒井忠宣・遊牧民キリム&部族絨毯コレクション販売会「遊牧民の暮らしの毛織物」 Quadrivium Ostium(鎌倉市浄明寺)

W'UP★12月5日~12月17日 酒井忠宣・遊牧民キリム&部族絨毯コレクション販売会「遊牧民の暮らしの毛織物」 Quadrivium Ostium(鎌倉市浄明寺)
トルバ(小物入袋)/バルーチ族/19世紀後期

酒井忠宣・遊牧民キリム&部族絨毯コレクション販売会「遊牧民の暮らしの毛織物」
会 場 ギャラリーQuadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)(神奈川県鎌倉市浄明寺5-4-32)
会 期 2024年12月5日(木)~12月17日(火)
開館時間 11:00~17:00
休館日 12月11日(水)
入場料 無料
ホームページ https://quadriviumostium.com
アクセス 鎌倉駅(JR横須賀線、江の島電鉄)東口4番バス乗り場より京浜急行バス(鎌倉霊園正門太刀洗 行/金沢八景駅 行/ハイランド循環)に乗車「泉水橋」バス停下車 徒歩5分

 遊牧民のキリム・部族絨毯のコレクターである酒井忠宣氏のコレクション販売会「遊牧民の暮らしの毛織物」を開催いたします。

見どころ1. 厳しい暮らしの必然性から生まれた「用の美」の民族布を堪能する
 酒井忠宣氏は、会社員時代に偶然一枚のイランのキリムを購入したことをきっかけに夢中になり、キリム蒐集に多大な情熱を注いでこられました。
 幣廊でのコレクション展は、ご好評いただいた昨年に引き続き2回目の開催です。今回は、遊牧生活に必要な生活道具として織られた部族織物がテーマで、ナマクダーン(塩入袋)、ホルジン(鞍掛袋)、ソフレ(食事用布)などが出品されます。

テント袋/バルーチ族/20世紀前期
テント袋/バルーチ族/20世紀前期
ソフレ(食事用布)/バルーチ族/19世紀後期~20世紀前期
ソフレ(食事用布)/バルーチ族/19世紀後期~20世紀前期

遊牧民の毛織物について(酒井忠宣)
 遊牧民の毛織物は、キリム・絨毯などの敷物だけではなく、装飾用の布、間仕切り用布、収納用の袋物(ジュワル、トルバ、チャンテ)、馬・ラクダ・ロバの鞍掛袋(ホルジン)、枕(バーリシト)、食事用布(ソフレ、ダスタルハーン)、塩袋(ナマクダーン)、布団袋(マフラッシュ)、ヴェルネアと呼ばれる掛け布や赤ちゃんの背負い袋(パルズン)、ホースカバー等の動物装飾品、テントベルト等多岐にわたります。
 遊牧民は元来移動してのテント生活のため、かさばる家具などは一切持ちません。移動の際は各種の毛織物の袋に家財道具一式を入れ、家畜である馬・ラクダ・ロバ等の鞍上に乗せて運びます。家畜の背中は丸いため、固く角張った木箱や革製の袋では不適ですが、その点毛織物の袋は素直にしなって弾力性もあり、さらには羊毛ならではの吸湿発散性も優れており、鞍掛袋の素材として最適のものでした。 そしてその一つ一つの毛織物の道具の中に部族の象徴といえる伝統の文様が織り込まれており、これらは部族や民族集団の権威や独自性を表しています。古来の日本においての旗や家紋のような意味合いに近いかも知れません。遊牧民の生活道具としての様々な毛織物は、過酷な自然の中で遊牧生活を営むために必要な機能を高めるための様々な創意工夫によって完成した機能美・造形美であり、正に必然性から生まれた「用の美」といえるでしょう。

見どころ2. プライベートコレクションの中の秘蔵品を公開販売
 展示販売する民族布は、酒井氏がサラリーマン時代からコツコツと集めたものです。当時はインターネットで海外とのメールのやりとりができるようになった頃で、酒井氏は、ヨーロッパのキリムコレクターに直接コンタクトをとり購入することで徐々にコレクションを増やしていきました。 今展では、民族布の文化的価値を伝承していく意味からも特別なご協力をいただき、コレクションの中でも100年近く前の19世紀後期から20世紀前期のアンティーク・キリムと呼ばれる歴史的、美術的価値の高いアートピースにあたる秘蔵品が出品されます。時を経たキリムは、羊毛はすり減り色も褪せていますが、化学染料を殆ど使っていないため色彩は豊かで、模様は幸福を願う象徴の文様が使われています。丁寧に織り伝えてきた遊牧民の女性たちの暮らしの歴史を湛えた品々は、観る者に深い感動を与えることでしょう。
市場に流通していない、貴重な個人コレクションを展示販売する希少な機会です。是非ご高覧ください。ご来廊を心よりお待ちしております。

酒井忠宣プロフィール
 民族布コレクター。30歳の時に、偶然見つけたキリムを衝動買いする。以来、キリムの魅力にとりつかれ蒐集を始める。2018年に念願のイランへの渡航を実現。定年退職後は、コレクションを展示販売するキリム展を各地で開催している。
 「キリムにはパワーはあると信じています。遊牧民の誇り高いプライド、大切な家族への愛情や大切なものを守るための祈り、そして、神への厚い信仰心が織り込まれていると考えれば当然かもしれません。かのフロイトもキリムや絨毯の持つエネルギーを認めていたようで、彼のカウンセリング室には、壁一面にキリムや絨毯が提げられていたと伝わっています」(酒井忠宣)

キリムを持つ酒井さん写真

イベントのお知らせ「キリム好き集まれ!酒井忠宣さんとキリム民族布の魅力を語らう会」12月14日(土)開催 !
 期間中14日(土)に、酒井忠宣さんを囲んでキリム民族布の魅力を語りあう座談会を開催いたします。キリムや民族布が好きな方、興味がある方、お気軽にご参加ください。キリムの魅力や暮らしの中で実際にどのように飾ったり、使っているのかアイディアなど分かち合いましょう。
開催日時 12月14日(土)14:00~17:00
開催会場 ギャラリーQuadrivium Ostium
参加費 無料
予約 不要、出入り自由

Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)は鎌倉市にある古美術と現代アートを扱うギャラリーです。店名はラテン語で「十字路の入口」を意味し、「様々な時代や場所で作られた芸術品が、縁があり此処に集まり次に引き継がれていく」という思いが込められています。「美術館のような空間に住まう」をテーマに設計された自邸の1階スペースを使い、ヨーロッパのアンティーク家具や民藝家具を設えた空間に、古美術や現代アート作品を常時30点ほど展示販売しています。建築デザインは国内外のAWARDで受賞しています。
※2024年は8人の現代アーティストの企画展覧会を開催するほか、様々な文化イベントを開催しています。
※2023年 神奈川県建築コンクール優秀賞 受賞、2023年 A’DESIGN AWARD 受賞(イタリア)

ギャラリー外観

情報掲載について

当サイトへの掲載は一切無料です。こちらからご登録できます。https://tokyo-live-exhibits.com/about_information_post/

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