私が庭の植物を見て絵を描くのは朝のこと。
　季節が一周して同じ季節に同じ花が咲いていても、これは違う朝だ。
　いつだったか覚えていないけれど、急にそう思った。

　本を読み終わった日だったか、夫のおばあちゃんが亡くなった日だったか、熱にうなされながらあのニュースを聞いた日だったか。

　特別な何かがあった日ではなかったような。
　私自身が別物になっていると感じた。食事として色んな死骸を取り入れて、私の体は変容しながら、静かにものすごい勢いで別物になり続けている。
　そして私が見ている植物にもそれと同じようなことが起こり続ける。

　何が誰を見て何を描いていたんだっけ?

　何年か前に死んだあの鳥はもうどこかの花になっただろうか?

　いつも通りの違う朝を過ごす

　油彩16点、ドローイング3点、張り子による立体作品30点の合計49点。

平埜佐絵子　違う朝
会　場　Gallery惺SATORU（東京都武蔵野市御殿山1-2-6 VIEWCANYON吉祥寺御殿山 地下1階）
会　期　2024年4月6日（土）～5月11日（土）
営業時間　12：00〜19：00　最終日17：00迄
休廊日　月、火　※4/29（月祝）と5/6（月振休）は開廊
ホームページ　https://gallerysatoru.com
アクセス　JR中央線・総武線・京王井の頭線吉祥寺駅より徒歩7分
入場料　無料

■コロナ感染拡大防止のための注意事項
　人数制限5名くらいまで。マスクの着用、手の消毒にご協力下さい。