市原研太郎( 2 )

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【The Evangelist of Contemporary Art】アートフェア東京2021について考える(前編)

【The Evangelist of Contemporary Art】アートフェア東京2021について考える(前編)

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 久しぶりにアートフェア東京(1~3)を訪れた。しばらくご無沙汰だった訳はいずれ説明するが、中止の昨年を除けば何年ぶりだろうか? そのため、今年のフェアの印象がかなり異なったとしても不思議ではない。 だが、フェアは新型コロナの影響で一変したといっても過言ではない。その際立った特徴とは、NHKのテレビのニュースで報道され...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】グローバル・アート・リサーチ — コロナ禍後を見通すためにアートマーケットの直近の歴史(2007年~2017年)を押さえておこう(後編)

【The Evangelist of Contemporary Art】グローバル・アート・リサーチ — コロナ禍後を見通すためにアート...

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(ブログ中編より続く) 表現から粗暴さや野蛮さが消え、きれいにまとまった作品が増えてきたことは、当然の成り行きだった。世界のギャラリーは、バブル崩壊以前の攻めから崩壊以後は守りに入ったのである。 もう一つは、リーマンショックもその兆候として挙げられるが、ポストモダンの終焉が予感された2010年代に、その行き詰まりからモ...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】グローバル・アート・リサーチ — コロナ禍後を見通すためにアートマーケットの直近の歴史(2007年~2017年)を押さえておこう(中編)

【The Evangelist of Contemporary Art】グローバル・アート・リサーチ — コロナ禍後を見通すためにアート...

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(ブログ前編より続く) 現在はベルリンにあるギャラリーPeres Projects(24、25)は、ゲイの偽悪的なサドマゾ的表現でブースを埋めた。ニューヨーク随一の前衛ギャラリーReena Spaulings(26、27)は、コレクターを罵倒する落書き作品を飾った。これらは、現在のフェアではまったく見られないアナーキー...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】グローバル・アート・リサーチ — コロナ禍後を見通すためにアートマーケットの直近の歴史(2007年~2017年)を押さえておこう(前編)

【The Evangelist of Contemporary Art】グローバル・アート・リサーチ — コロナ禍後を見通すためにアート...

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 本テクストは、2017年に行われた私のレクチャーを元にしています。なぜ2020年の現在、このテーマを再考したかというと、当時見えなかった幾つかの重要な変化が明確になってきたからです。これは、端的に今後のアートマーケットの動向を占う縁(よすが)になるでしょう。マーケットなので、あくまでコマーシャリズム(利益中心主義)で...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】現代アート考-あいちトリエンナーレ2019を忘れない

【The Evangelist of Contemporary Art】現代アート考-あいちトリエンナーレ2019を忘れない

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 現代アートとは、何だろうか? これは答えるのが難しい質問である。現代アートの作品は収拾がつかなくなるほど多種多様なので、普通ならすべてをまとめて語ることは不可能とされる。だが日本の現代アートは、ざっと俯瞰するだけでも、そこに共通する特徴があるように見える。 アートを包括的に説明する理論として、フロイトの精神分析学的解...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】さいたま国際芸術祭2020を観て―行政アートの顛末(後半)

【The Evangelist of Contemporary Art】さいたま国際芸術祭2020を観て―行政アートの顛末(後半)

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(前半から続く) 作品はあるが、それが中央に対抗して拠って立つローカルの土台がない。これが、さいたま国際芸術祭が図らずも暴露した真実である。この真実を知ることは重要である。さいたまは、ローカルを再構築いやこれまで不在だったのだから構築すべきである。その際、当たり前だが「カッコいい」、「ダサい」の美的基準を中央(東京)に...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】さいたま国際芸術祭2020を観て―行政アートの顛末(前半)

【The Evangelist of Contemporary Art】さいたま国際芸術祭2020を観て―行政アートの顛末(前半)

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5 平川恒太《太陽の民 顔ハメパネル》  さいたま国際芸術祭(1)を一言で語れば、それが「さいたま」を意識すればするほど、ローカル色が薄れていくということである。行政区分のローカル(さいたま市)は、確かに存在する。だが、そのローカルとしての特徴(ローカリティ)はほとんどないように見える。それは、「さいたま」が...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その3)

【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その3)

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36 キム・ユンチョル《クロマ》  表層的ではあるものの濃厚な密やかさを体験できたのは、前述した横浜美術館のスペースの半分までだった。それ以降は、タイトル=テーマの「残光」らしき要素も、それから派生する密やかさの雰囲気も消えてしまった。タイトルのサブテーマとなるようなキーワードは、各スペースに並べられた作品を...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その2-2)

【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その2-2)

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24 レヌ・サヴァント《ミリャでの数カ月》2-2(2-1からの続き) ここで是非とも強調しておかなければならないのは、雰囲気が密やかとはいえ何も起こらない平穏な現実ではないということである。いや、それどころかカタストロフィが起こる前であったり後であったりしている。それだけではない。制作の最中にコンフリクトを抱える題材も...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その2-1)

【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その2-1)

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2. 今回のトリエンナーレは、一つの線に沿って辿ることのできる構成だった。二つのメイン会場のうち横浜美術館がより中心の展示場であり、さらに横浜美術館のスペースは、あたかも一方向の順路があるかのように作品が配置されていたからだ。またプロット48も、入口に近い南棟から奥の北棟へと観覧者の動線を引くことができる。 だが、残念...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その1)

【The Evangelist of Contemporary Art】ヨコハマトリエンナーレ2020とは何だったのか?(その1)

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1. ヨコハマトリエンナーレ2020は、新型コロナウイルスのパンデミック下で開催された数少ない国際展の一つ(私の知るかぎり、ヨコハマトリエンナーレ以外にシドニー・ビエンナーレ、マニフェスタ〔マルセイユ〕、ベルリン・ビエンナーレ、釜山ビエンナーレがある)である。自由に海外渡航できない不測の事態(実際、上記のビエンナーレを...Read More