W'UP★11月17日~11月23日 七菜乃写真展『IN ザ ROOM』/本間理恵子写真展『cube - 繋がり、隔たり』 Art Gallery M84(中央区銀座)

七菜乃写真展『IN ザ ROOM』
会 期 2025年11月17日(月)~11月23日(日)
会 場 Art Gallery M84 Right Room(東京都中央区銀座四丁目-11-3 ウインド銀座ビル5階)
開館時間 10:30~18:30(最終日は17:00まで)
休館日 会期中無休
入場料 500円(L・R共通)
ホームページ http://artgallery-m84.com/?p=15082
お問合せ 03-3248-8454


裸を「隠すもの」ではなく「共に在るもの」として捉えた自然な姿を写し出した、写真家・七菜乃の作品展です。本展は、Art Gallery M84の第160回目の展示として開催されます。
作家は約2年間にわたり自宅での撮影を続け、「裸が日常に息づく姿」をテーマに作品を制作してきました。柔らかな自然光に照らされた身体は、花や布、鏡と溶け合い、裸そのものが風景の一部となるような、穏やかで温かな世界観が広がります。展示作品数は約20点で、全て購入が可能です。
入場は、成人限定とさせて頂きます。
作家からの言葉
裸は、すべての人が生まれながらにして持っているものです。けれど社会の中で、裸はしばしば「性的なもの」として強く結びつけられ、隠され、排除されてしまう。私はずっと疑問に思ってきました。本当にそれは「いけないもの」なのだろうか、と。
もし誰かが人生で初めて目にする「裸」が、搾取や消費の対象としてではなく、もっと自然で、もっと人間的なものであったなら――その人の人生はきっと、より豊かなものになるのではないか。その思いが、私を「裸を撮る」という行為に向かわせています。
撮影の被写体は、SNSで募集しています。何度も撮影を重ねて親しくなった方にこちらからお声がけすることもありますが、基本的には自ら希望してくださった方を撮影しています。条件はただひとつ、大人であること、そして女体を持っていること。それだけです。だから作品に現れる身体は、特別に選ばれたものではなく、多様で、ありのままの人間の姿なのです。「撮影に参加したい」と思い、実際に参加してくれるという行為。そこからすでに作品づくりは始まっています。
コロナ禍で外出が難しくなった時期、私はモデルの家を訪ねたり、自分の家に招いたりして撮影を続けていました。やがて「もっと撮影したい」という思いが強くなり、自然光の入る広いスペースを求めて、アクセスのよい場所に引っ越しました。その家での二年間は、生活と制作が完全に重なり合う時間でした。日常の中で裸を撮ることは、特別な儀式ではなく、ごく自然な営みとして息づいていったのです。
私はこれまで「個のヌード」と「集団ヌード」の両方を撮り続けてきました。ひとりの身体には、その人が歩んできた時間や経験が宿り、ありのままの存在として画面に現れます。一方で、複数の身体が並ぶ集団ヌードでは、個々の違いが際立ちながらも、互いに響き合い、重なり合い、その場にしか生まれない関係性が立ち上がってきます。
撮影の場は、決して張り詰めたものではありません。裸であることを必要以上に強調するのでもなく、特別な緊張に支配されるのでもなく、むしろ穏やかで、賑やかで、ときに笑い声が混じるような空間です。そこでは裸は「異質なもの」ではなく、自然で、安心して共にできる状態として受け入れられます。だからこそ、身体が並び合うとき、その場の明るさや温かさまでが画面に映り込んでくるのです。
柔らかな自然光に照らされた身体は、花や布、鏡と溶け合い、裸そのものが風景の一部となります。個と集団のヌードが交わりながら、場全体は一つの大きな呼吸のように広がっていきます。そこに見えるのは、人間が「共に在る」ということの、素朴で豊かな姿です。
裸は本来、性的に消費されるための記号ではなく、もっと自由で、多様で、豊かな可能性を持っている。私はそのことを伝えたいと思い、これからも撮り続けていきます。
作家プロフィール
身体と光の関係を通して人の存在と共生の美を探る写真家。
主にヌードを題材に国内外で撮影・発表を行い、個展やグループ展のほか、写真集『LONG VACATION』『裸体というドレス』『My Aesthetic Feeling』などを刊行。
個展・二人展歴
2015年07月「NANANANO reflex instax minifilm Exhibition」リトルモカ(台北・台湾)
2015年10月「女体愛好家 七菜乃による七菜乃展」アツコバルー(東京・渋谷)
2015年12月「裸体というドレス」神保町画廊(東京・神田)
2017年03月「おひななの祭 2」BAR 星男(東京・新宿)
2017年09月「My Aesthetic Feeling」神保町画廊(東京・神田)
2018年02月「トレコス/アトリエサード刊出版記念展」Span Art Gallery(東京・銀座)
2018年03月「おひななの祭 3」BAR 星男(東京・新宿)
2018年09月「七菜乃写真展」B-FLAT BAR(東京・恵比寿)
2018年11月「裸ノ神殿」清アートスペース(東京・四ツ谷)
2019年03月「おひななの祭 4」BAR 星男(東京・新宿)
2019年05月 二人展「ミニアリーイコール(大塚咲)」弘画廊(恵比寿)/Pulp(大阪)
2020年07月 二人展「七光(光宗)」清アートスペース(東京・四ツ谷)
2020年08月 芸術新聞社「写真集My Aesthetic Feeling出版記念」神保町画廊(東京・神田)
2021年04月「#おうちヌード」神保町画廊(東京・神田)
2021年08月 芸術新聞社「写真集 裸体というドレス出版記念」神保町画廊(東京・神田)
2021年09月「凪」神保町画廊(東京・神田)
2022年02月「STILL LIFE」神保町画廊(東京・神田)
2022年08月「LONG VACATION」神保町画廊(東京・神田)
2022年12月「in the room」新宿眼科画廊(東京・新宿)
2023年07月「Like the blue sky」神保町画廊(東京・神田)
2025年01月「ジョージアにて」神保町画廊(東京・神田)
2025年08月「手のけしき、夏のかげ」GALLERY futari(東京・矢口渡)
2025年09月「It is here, truly.」神保町画廊(東京・神田)
グループ展歴
2016年02月「虚ろの国のアリス展」ヴァニラ画廊(東京・銀座)
2018年06月 Span Art Gallery企画「銀座ねこ集会展」東京交通会館(東京・有楽町)
2021年09月「9月の光と風・展」ギャラリーベルンアート(大阪・西天満)
2022年09月「icon contemporary Photography」AXIS Gallery(東京・六本木)
2022年09月「Exhibition π」渋谷藝術 神南ギャラリー(東京・ 渋谷)
2023年05月「BEYOND THE AGES / PORTRAIT」Sansiao Gallery(東京・日本橋)
2023年09月「icon contemporary Photography 2023」AXIS Gallery(東京・六本木)
Art Gallery M84では、「アートを展示する場、鑑賞する場、作品を購入できる場」にとどまらず、アートを楽しみ、アートを通じての自己表現を志す方々が集える場所、アートの可能性を広げていく拠点になることを目指しています。プロ・アマを問わず、幅広く作家を紹介する企画を開催してまいります。
本間理恵子写真展『cube - 繋がり、隔たり』
会 期 2025年11月17日(月)~11月23日(日)
会 場 Art Gallery M84 Left Room(東京都中央区銀座四丁目11-3 ウインド銀座ビル5階)
開館時間 10:30~18:30(最終日は17:00まで)
休館日 会期中無休
入場料 500円(L・R共通)成人限定
ホームページ https://artgallery-m84.com/?p=15056
お問合せ 03-3248-8454


Art Gallery M84は、2025年11月17日(月)より本間理恵子写真展『cube - 繋がり、隔たり』を開催します。今回の作品展は、Art Gallery M84の第159回目の展示として実施する個展です。
この世界には多くの情報が溢れています。ネガティブな感情を引き起こすニュースや、匿名の悪意、言葉の凶器。それらに触れるとき、自分の殻に閉じこもり、現実から逃げ出したくなる。
『cube - 繋がり、隔たり』は、複雑な内面を持つ被写体と外側の世界との関わり方をも映し出そうとしています。誰かと繋がりたい願望と、それを叶えられない隔たりによる葛藤。現実からの逃避が、この作品の中心的なテーマです。ガラスの箱を一時避難所と見立て、傷ついた存在が身を寄せられる場所として描いている本間理恵子の写真展です。
自分の弱さを受け入れて生まれたこの作品には、もし同じように傷ついた人がいたなら、その心をそっと守る場所であってほしいという願いが込められています。
作品に登場するガラスの箱は、内側を人の心、外側を現実世界とみなし、その二つを分離する境界を表現しています。一見すると孤独で閉塞的なこの箱は、ストレスの多い現実から一時的に逃げ込める「心のシェルター」とも言えます。
作家からの一言
私の作品には、「逃避」「心のシェルター」「救済」というテーマが根底にあります。それは決して現実から目を背けるという意味ではなく、生き抜くために選ばれる、静かな戦略のようなものです。
写真を撮る理由は、長いあいだ自分でもわからなかった。けれど、作品を作り続けるうちに気づいたのは、私が形にしているのは、祈り、夢の断片、心に沈殿した感情たち------言葉にならなかった感覚の集積だったということ。
私の作品に登場する人物の多くは、顔を見せていません。それは特定の誰かを表現するのではなく、象徴的な存在として、見る人の感情や記憶を重ねられるようにしているためです。
「個を消す」ことで生まれる余白に、鑑賞者自身の物語が入り込む。写真を撮ることは、私にとって自己表現であると同時に、自身と誰かをそっと救うための行為でもあります。
逃げることは悪いことではない。その選択をした人々を静かに肯定し、写真を通して小さな救いを届けたい。それが、私が作品を作り続ける理由なのだと思います。
本間理恵子(Rieko Honma)
新潟市在住。2010年より独学で写真を表現手段に作品制作を始める。「白日夢」「少女たちの脆さ、不安定さ」「心の中と現実の境界線」などをテーマに写真によって形のないものに形を与えたいと思い表現し続けている。伊坂幸太郎著『バイバイ、ブラックバード』新装版(双葉文庫、2021年2月)や李琴峰著『星月夜』(集英社、2020年7月)など、小説の表紙にも多数採用。
受賞歴
2020年「Photo Shoot Award NUDE 」3位入賞。
2025年 アメリカ国際写真賞「IPA プロフェッショナル部門」優秀賞受賞。
個展・二人展歴
2015年05月「Sink Into The Dream」Gallery NIW(東京・神楽坂)。
2015年07月 二人展「photo op」MASATAKA COMTENPORARY(東京・日本橋)。
2017年01月「raison d'être」BankART Studio NYK(横浜・海岸通)。
2017年04月「REM」SHIRONE PRESSO(新潟・白根)。
2021年12月「白日夢」フジフイルムスクエア(東京・六本木)。
2022年03月「白日夢」SHIRONE PRESSO(新潟・白根)。
2022年10月「anonymous」GALLERY uro(大阪・心斎橋)。
グループ展歴
2015年12月「SHIBUYA STYLE vol.9」西武渋谷店(東京・渋谷)。
2016年01月「ALITEFNATIVE! vol.3」Gallery Conceal(東京・渋谷)。
2016年03月「PHOTO SQUARE」新風館(京都・烏丸通)。
2016年10月「HOMMAGE」sansiao gallery(東京・日本橋)。
2016年12月「SHIBUYA STYLE vol.10」西武渋谷店(東京・渋谷)。
2017年12月「SHIBUYA STYLE vol.11」西武渋谷店(東京・渋谷)。
2018年02月「ニュースターアートコレクション」松坂屋名古屋店(名古屋・栄)。
2018年04月「REUNITE」MASATAKA CONTEMPORARY(東京・日本橋)。
2018年03月「The Female Gaze」gettyimages gallery(UK・London)。
2018年07月「FINE LINE」Sansiao Gallery HK(香港)。
2022年09月「icon CONTEMPORARY PHOTO EXHIBITON Ⅱ」AXIS Gallery(東京・六本木)。
2023年04月「BEYOND THE AGES/PORTRAIT」Sansiao Gallery(東京・日本橋)。
2023年05月 éloquence「Le Japonisme」札幌文化芸術交流センター(北海道・札幌)。
2023年07月「Harmonizing Fashion and Culture」札幌PARCO(北海道・札幌)。
2023年09月「icon contemporary photography」AXIS Gallery(東京・六本木)。
Art Gallery M84では、「アートを展示する場、鑑賞する場、作品を購入できる場」にとどまらず、アートを楽しみ、アートを通じての自己表現を志す方々が集える場所、アートの可能性を広げていく拠点になることを目指しています。プロ・アマを問わず、幅広く作家を紹介する企画を開催してまいります。
展示概要
作品数 約20点。
販売 展示作品は、全て購入可能。
主催 Art Gallery M84。
Art Gallery M84では、「アートを展示する場、鑑賞する場、作品を購入できる場」にとどまらず、アートを楽しみ、アートを通じての自己表現を志す方々が集える場所、アートの可能性を広げていく拠点になることを目指しています。プロ・アマを問わず、幅広く作家を紹介する企画を開催してまいります。
| 住所 | 東京都中央区銀座4-11-3 ウインド銀座ビル5F |
| TEL | 03-3248-8454 |
| WEB | http://artgallery-m84.com |
| 営業時間*1 | 10:30 ~ 18:30 |
| 休み*2 | 日曜 |
| ジャンル*3 | 現代美術、写真 |
| アクセス*4 | 東京メトロ東銀座駅歌舞伎座タワー出口より徒歩1分、東京メトロ銀座駅 A2出口より徒歩2分、都営浅草線東銀座駅 A7出口より徒歩1分 |
| 取扱作家 | http://artgallery-m84.com/?page_id=9 |
| *1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 現代美術は、彫刻、インスタレーション、ミクストメディア作品、オブジェなども含まれます *4 表示時間はあくまでも目安です 【注】ギャラリーは入場無料ですが、イベントにより料金がかかる場合があります | |
Art Gallery M84(銀座)
crossorigin="anonymous">




コメント