W'UP★4月25日~5月31日 キベラ“スラム”から見つめる世界 ―語られてきた私から、語る私へ。― アートセンターBUG(千代田区丸の内)

キベラ“スラム”から見つめる世界 ―語られてきた私から、語る私へ。―
会 期 2026年4月25日(土)~5月31日(日)
会 場 アートセンターBUG(東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー1F)
開館時間 11:00~19:00
休館日 火曜日(ただし5月5日(火)は開館)
入館料 無料
ホームページ https://bug.art/exhibition/crawl-sakata/
アフリカ最大級の都市型スラム・キベラに暮らす若者が“語る主体”として東京で展示を行います。12名のアーティストが自らの視点で記録した写真・映像展「キベラ“スラム”から見つめる世界 ―語られてきた私から、語る私へ。―」を開催します。
本展覧会では、ケニアの首都ナイロビにある巨大スラム・キベラに暮らす若者たちが、自らの手で撮影した写真・映像を通じて、「語られてきた存在」としてのスラム像を問い直し、「語る主体」として立ち上がります。
将来の夢を聞くと、多くの若者が「ジャーナリスト」と答えるのは、自身の存在を社会から疎外され続けた経験と、逆境の中でも未来を切り拓こうとする強い意志があるからです。寄付によって集まったカメラや、プロの写真家・映像作家による技術指導をきっかけに、彼らが自身の暮らし、よろこびや苦しみ、働く姿や生きる希望を記録しはじめました。これは単なる記録ではなく、「語る力」を獲得していく過程そのものであり、これまで外部の視点によって一方的に消費されてきた「スラム」のイメージを、本人たちの手で再定義していく行為でもあります。
本展では、100点を超える作品と、アーティスト自身による作品解説映像などを展示します。会期中には、キベラで暮らす若者に聞いてみたいことを質問し、後日返事が届く“対話”の機会を設けるなど、被写体と観客のあいだに「語りの往復」が生まれる場をつくりだします。東京の中心とはかけ離れたケニアのスラムでの視点をBUGのホワイトキューブに持ち込むことで、「表現すること」の根源的な力、そして、よろこびを問い直す試みです。
- 撮影:ディジー・ディジー/Dizze Dizze
- 撮影:サー・ジェリー/Sir.jeree
- 撮影:エイトケーティーヴィー・キベラティーヴィー/8KTV KIBRATV
- 撮影:ラマダン・サイード・アリ/Ramadhan Said Ali
見どころ
1. ラベリングされた風景からの再発見
「スラム」という言葉から、多くの人が思い浮かべるイメージは、貧困や犯罪、希望のなさといったステレオタイプなものかもしれません。しかし、その言葉によって一括りにされてきた場所のなかにも、人々の営みやよろこび、誇りといった多様な瞬間があります。
本展では、キベラで生まれ育ったアーティスト自身が、自らの視点で日常の風景や伝えたい物語を作品として表現します。なかには、自身で脚本を手がけ、映像制作に取り組んだ作品も含まれています。
キベラは世界的に知られる都市型巨大スラムであり、これまでも著名な海外アーティストによる制作活動が行われてきました。しかし本展では、キベラを「素材」や「舞台」として扱うのではなく、そこに暮らす人々が自らのコミュニティや経験を語る主体となることに焦点を当てます。
外部のまなざしによって語られてきた風景を、内側からの表現によって見つめ直す試みです。
2. 制約のなかで生まれる表現の輝き
出展するアーティストの多くは、自身のカメラやパソコンを持っておらず、限られた自己資金でレンタルした機材や、限られたデータ通信量のなかで制作を行っています。また、高解像度のデータを保存するためのストレージを持たない場合も多く、気軽に多くの作品を高解像度で保存できる環境にはありません。
そのため、展示作品のなかには、画質や編集の面で差異として知覚されるものも含まれています。しかし、それは個人の技術や意欲の有無によるものではなく、利用可能な機材やソフトウェア、通信環境といった制作条件の違いによって生じています。
どのような環境にあっても、人は表現し、創作することができます。一方で、使用できるツールや制作手段の制限は、作品の画素数や解像度、映像表現の幅といった部分に影響を与えます。
本展では、作品の完成度を個人の能力や努力に起因するものとして捉えるのではなく、誰がどのような条件のもとで表現の機会を得ているのかという視点から、選択肢の不均衡を生み出している社会構造の存在に目を向けるとともに、そのなかでも立ち上がる表現のよろこびや創造の熱意を感じていただける機会となることを願います。
3. 作品の見え方と評価の変化を体験する
作品の背後にある制作環境や背景を踏まえて鑑賞することで、同じ作品であっても、その見え方が変化していく体験を提示します。
もし制作環境や社会的背景を知らずに作品を見た場合、画質や音質、編集の手法といった形式的な要素が、技術的な完成度として捉えられてしまうかもしれません。しかし、それらがどのような制作条件のなかで生まれているのかを知ったとき、作品に対するまなざしは変化します。
本展は、解像度や編集手法といった形式的な基準だけでは捉えきれない表現の価値に触れることで、鑑賞者自身が無意識に持っている評価の前提や、作品を見る際のまなざしを見つめ直すきっかけとなることを目指します。
出展アーティスト(予定)
アシニナ・イブラヒム(Asinina Ibrahim)、ビッグ・ダビド(Big_davido)、ディジー・ディジー(Dizze Dizze)、フランクリン・オランド(Frankline Olando)、イスマエル・フォトグラフィー(Ismael Photography)、エムシー・ポポ(Mc Popo)、ラムカリノ・ケーイー(Ramkalino KE)、ラマダン・サイード・アリ(Ramadhan Said Ali)、サー・ジェリー(Sir.jeree)、スティーブ・バナー(Steve Banner)、ヴィン・セカニ(Vin sekani)、エイトケーティーヴィー・キベラティーヴィー(8KTV KIBRATV)
関連イベント
トークイベント
「レンズを介した対話 ― キベラの若者との交流で見えてきたこと」
日 時 2026年5月9日(土)19:00~20:30
登壇者 池谷常平(ビデオグラファー)
政近遼(フォトグラファー)
司 会 坂田ミギー
「キベラとともに歩んだ30年」
日 時 2026年5月17日(日)15:00~16:30
登壇者 早川千晶(平和活動家)
司 会 坂田ミギー
「ともにつくる仲間としてのキベラ」
日 時 2026年5月23日(土)19:00~20:30
登壇者 藤井賢二(株式会社たきコーポレーションCDO / クリエイティブディレクター)
司 会 坂田ミギー
「アーティスト・イン・レジデンス成果発表」
日 時 2026年5月30日(土)19:00~20:30
登壇者 Sir.jeree(フォトグラファー)
Frankline Olando(フィルムメイカー)
Vin Sekani(フィルムメイカー)
司 会 坂田ミギー
企画者によるガイドツアー
日 時 2026年4月26日(日)15:00~15:30
2026年5月9日(土)15:00~15:30
2026年5月23日(土)15:00~15:30
ガイド 坂田ミギー
詳細・予約方法はウェブサイトやSNSでご案内します。
企画者プロフィール
坂田ミギー(Miggy SAKATA)
NPO法人SHIFT80代表理事
株式会社こたつ共同CEOクリエイティブディレクター
SIer、広告制作会社、博報堂ケトルを経て株式会社こたつを設立。
2013年に初めてケニア・ナイロビのキベラを訪問して以来、現地コミュニティと継続的に関わりながら活動を行う。
2018年よりキベラにおいて、生理用品の提供や月経教育支援を起点に、奨学金支援や学校運営支援など、教育機会の確保に向けた取り組みを継続。
その後、持続可能な支援の仕組みづくりを目的に、2022年にはエシカル・クリエイティブ・コレクティブ「SHIFT80」を設立。
2025年には日本にてNPO法人SHIFT80を、ケニアにて現地NGO法人を設立し、活動を拡張。
現在は教育・福祉支援に加え、起業支援などを通じて就業機会の創出、ファッションデザイナーのためのコンペティションや写真・映像作家のためのアート支援などにも取り組む。
Forbes JAPAN 2025年「NEXT100:100通りの世界を救う希望」、価値デザインコンテスト グランプリ・経済産業大臣賞、第11回女性社長アワード「J300アワード」、Cannes Lions、New York Festivals International Advertising Awards、Spikes Asia、Ad Fest、広告電通賞など受賞歴多数。
https://shift80.org/
https://shift80.jp/
https://cotatsu.co.jp/
KIBERACTION
キベラクションは困難な状況にある若者のクリエイティブ活動を支援するコレクティブ(集合体)。
映像作家・池谷常平と、フォトグラファー・政近遼を中心とした映像や写真のプロフェッショナルで構成され、2024年5月に発足。
自分たちの持つスキルや経験を、仕事とは異なるかたちで活かすことを目的に、主にケニアのキベラスラムにて活動をつづける。
https://kiberaction.com/
堅田真衣(Mai KATADA)
2013年 博報堂入社。2013年から2017年までHAKUHODO DESIGNに在籍。代表・永井一史のもとで企業や商品のブランディングに携わる。2017年からは博報堂本社でデザイナー/アートディレクターとして、ブランディング、グラフィックデザイン、CI・ロゴマーク開発、商品パッケージデザイン、TV-CM、プロモーションなど幅広い領域のクリエイティブを担当。
クリエイティブ業務と並行して、自宅を開放し、古書と新刊を扱う書店兼ブックコミュニティ「Daily Practice Books」を運営。
http://dailypracticebooks.com/
主 催 BUG(株式会社リクルートホールディングス)
共 催 SHIFT80
協 力 KIBERACTION、Daily Practice Books
BUGはオフィスビル1階にあり、入り口から段差なくアクセスできます。カフェの奥に広がる空間がBUGです。
授乳室は設置しておりません。
多目的トイレはビル内の同フロアに1つあります。(おむつ交換台、ベビーチェア、オスメイト設置)
トイレは地下1階(八重洲地下街)に複数あります。エレベーターまたはエスカレーターが利用できます。
BUGには専用駐車場はありません。ご来館には公共交通機関をご利用ください。
※BUGでは様々な事情を持つ皆様をお迎えできるよう、スタッフが可能な範囲でサポートや情報提供に努めています。
交通アクセス
JR東京駅八重洲南口直結
東京メトロ京橋駅8番出口から徒歩5分
東京メトロ銀座一丁目駅1番出口から徒歩7分







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