W'UP★3月14日~6月14日 コレクション展「コレクション3」 国立国際美術館(大阪市北区)

コレクション展「コレクション3」
会 期 2026年3月14日(土)~6月14日(日)
会 場 国立国際美術館 地下2階展示室(大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
開館時間 10:00~17:00(金曜日は20:00まで)※入場は閉館の30分前まで
休館日 月曜日(ただし、5月4日は開館)、5月7日
入館料 一般 430円(220円)、大学生 130円(70円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※高校生以下・18歳未満・65歳以上無料(要証明)。
※心身に障がいのある方とその付添者1名無料(要証明)。
ホームページ https://www.nmao.go.jp/
コレクション3は特集展示「反射する都市」と通年展示「コレクション・ハイライト」の二部構成となります。
特集展示では「都市」をテーマに当館のコレクションを紹介します。多くの作家が街や都市生活を主題に、あるいは路上に出て作品を制作してきました。過去に制作されたそれらの作品を現在地点から見つめるとき、時代の特徴なるものがおのずと浮かび上がってくるように思われます。それは、目まぐるしく変貌する都市景観が、社会や経済の状況を如実に反映するからだけではないでしょう。作家たちは都市を鏡のようにして、豊かさや快適さへの欲望、未来への期待や不安といった、自身を含む同時代の人々の内面をも見つめてきました。本展では戦後の空気の色濃い1950年代の作品に始まり、2020年代に制作された作品まで、新収蔵品を含む約110点を紹介し、作品がどのような時代を映し出してきたのかを見ていきます。
通年展示「コレクション・ハイライト」では、国立国際美術館を代表する所蔵作品ならびに新収蔵作品を紹介します。古くはポール・セザンヌやマックス・エルンストら、19世紀末から20世紀初頭にかけての実践にまで遡られる当館コレクションを通して、近現代の美術の諸相が浮かび上がってくるでしょう。近年収蔵したヨーゼフ・ボイスや村上隆、モーリーン・ギャレスやマリア・ファーラなどの作品を、1年間通してご覧いただける機会となります。また今年度収蔵したエリザベス・ペイトンの絵画《ジョナサン(ジョナサン・ホロヴィッツ)》を初めて紹介します。
- 高田冬彦《Cut Suits》2023年 国立国際美術館蔵 ©Fuyuhiko Takata, courtesy of the artist and WAITINGROOM
- 桂川寛《都市》1959年 国立国際美術館蔵
- 秋山祐徳太子《東京都知事立候補ポスター》1979年 国立国際美術館蔵
- 森山大道《大阪》1997/2010年 国立国際美術館蔵 ©一般財団法人森山大道写真財団
- 畠山直哉《ライム・ワークス #17610》1991/2002年 国立国際美術館蔵 ©Naoya Hatakeyama
- 森千裕《ビン・カンの日》2009年 国立国際美術館蔵
- エリザベス・ペイトン《ジョナサン(ジョナサン・ホロヴィッツ)》 (C)Elizabeth Peyton. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, London. Photo: Katie Morrison
- マリア・ファーラ《テラスのある部屋》2021年 国立国際美術館蔵 (C)Maria Farrar, Courtesy of the artist and Ota Fine Arts
- モーリーン・ギャレス《レイト・オーガスト》2024年 国立国際美術館蔵 Photo:KEI OKANO, Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN
「反射する都市」章構成
第1章 不安な都市
戦争の記憶が生々しい1950年代、日本は朝鮮戦争を背景に経済復興を遂げ、高度成長期へと突入していきます。かつての焼け野原に建ち並ぶビルや工事現場を見ながら、敗戦による社会の激変を経験した当時の若い作家たちは何を思ったでしょうか。デモクラ―ト美術家協会やルポルタージュ絵画運動など、戦後の美術運動に関わった作家たちの50年代の作品の中から、都市や人々を描いた作品を紹介します。
第2章 フィールドとしての都市
1960年代後半から70年代はじめにかけて、世界各地の都市で学生運動が高揚し、社会に対する異議申し立てが巻き起こりました。“政治の季節”とも呼ばれるこの時代の動きに呼応するように、路上や街頭が表現者たちの舞台となっていきます。近代ヨーロッパのヒューマニズムを批判・攻撃し、挑発的な作品によって「治療」しようと1960年代から街中や展示会場でのハプニングを繰り広げた工藤哲巳の作品や、1970年代に2度にわたって東京都知事選に出馬した秋山祐徳太子のユーモアあふれる選挙ポスターなど、当時の熱気を感じさせる作品を紹介します。
第3章 うつろう都市
建築技術や素材の発達と経済成長を経て、都市景観は目まぐるしく変貌を続けていきます。過去の歴史を物語る建築物は徐々に姿を消し、かつての都市の面影は人々の記憶のなかに刻まれます。戦前に建てられたモダニズム建築が1980年代に解体される現場を記録した宮本隆司の写真、森山大道が故郷・大阪に戻り撮影した写真など、変貌する都市の様相を捉えた作品を紹介します。
第4章 ネガとしての都市
都市景観の変化と時を同じくして、経済的な影響を受ける後背地でも、開発により風景は変貌していきます。写真家の畠山直哉は、日本各地の石灰石採掘の現場を撮影した写真集『LIME WORKS』に寄せた文章の中で、「鉱山と都市」を写真の「ネガとポジ」のような関係と表現しました。畠山の言葉を借りるならば、開発につれて変貌する郊外や地方の風景もまた、「都市のネガ」のような存在と言えるかもしれません。畠山直哉の「ライム・ワークス」シリーズ、ダムや造成地の風景を審美的に写した柴田敏雄の写真など、都市の影響を受けて変貌してきた地域や風景を主題とする作品を紹介します。
第5章 記号化する都市
大量消費が日常となった現代の都市生活者は、広告や商品といった、豊かさや快適さ、便利さの記号に日々囲まれています。大量に廃棄されるゴミを漫画のようなポップな線と複雑な塗り分けによって描いた森千裕の絵画、草間彌生による美術作品として2009年に発売された携帯電話など、消費されるモノや経済活動を担う人々を見つめながら、都市生活の間隙に芸術の可能性を見出す作品を紹介します。
コレクション・ハイライト
2025年4月に始まった「コレクション1」より、年間を通じて作品を紹介する「コレクション・ハイライト」のセクションを設けています。作品保全の観点から毎回数点の展示替えを行い、今回の「コレクション3」より、新収蔵品のエリザベス・ペイトン《ジョナサン(ジョナサン・ホロヴィッツ)》を当館では初めて展示します。アメリカ出身のエリザベス・ペイトンは、1990年代に欧米の新たな具象絵画を代表する画家として注目を集めて以降、現在に至るまで第一線で活躍を続けてきました。友人であるアーティストのジョナサン・ホロヴィッツの肖像を描いた本作は、ペイトンの作品によく見られる、比較的小さなスケールのカンバスを用いて描かれ、その特徴である独特の親密さとともに、こちらを見返すホロヴィッツの瞳の強さが印象的な作品です。ぜひ会場でご覧ください。
出品作家
特集展示「反射する都市」
瑛九、加藤正、泉茂、澤野井信夫、小野十三郎、靉嘔、桂川寛、石井茂雄、池田龍雄、尾藤豊、工藤哲巳、安齊重男、赤瀬川原平、粟津潔、秋山祐徳太子、森山大道、宮本隆司、安東菜々、大島成己、松江泰治、畠山直哉、林孝彦、柴田敏雄、ミリアム・カーン、ヤノベケンジ、高田冬彦、落合多武、草間彌生、森千裕、ジャック・レイルナー、トーマス・シュトゥルート、マイク・ケリーほか
通年展示「コレクション・ハイライト」
ジャン(ハンス)・アルプ、ドナルド・ジャド、エミリー・カーメ・ウングワレー、マックス・エルンスト、オノ・ヨーコ、河原温、モーリーン・ギャレス、ジョゼフ・コーネル、ポール・セザンヌ、リュック・タイマンス、ニコラ・ド・スタール、ソピアップ・ピッチ、マリア・ファーラ、ヨーゼフ・ボイス、キム・ボム、ミヒャエル・ボレマンス、アグネス・マーチン、ジョアン・ミッチェル、村上隆、ヤノベケンジ、シェリー・レヴィーン、やなぎみわ、エリザベス・ペイトン
※ギャラリー・トーク等開催予定。詳細は決まり次第、当館ウェブサイト等でお知らせします。
主 催 国立国際美術館
協 賛 公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
W'UP★3月14日~6月14日 特別展「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」 国立国際美術館(大阪市北区)












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