【Aohitokun's Thoughts】新春のご挨拶 AIアートの世界になって『人間とは何か、自分とは何か?』

【Aohitokun's Thoughts】新春のご挨拶 AIアートの世界になって『人間とは何か、自分とは何か?』

みなさま、あけましておめでとうございます。

当サイトをご覧いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

掲載情報をご提供いただいた関係者のみなさま、たいへんお世話になりました。

心より御礼申し上げます。

あおひと君ムービープロジェクト 撮影:青樹洋文

ここ数年、不穏な世情にかかわらずアートブームです。(現代アートは、ここでいうアートとは違うかもしれません。とりあえずアートの中に現代アートも含んでいる前提で述べます。日本のアートは、ガラパゴス化しているのかもしれませんが、この辺については以前もブログで書いたので省略します。またいつか書きたいとも思います)

なかでも、イラストアートと呼ばれているキャラクターや、かわいい絵、わかりやすい絵画の人気がすごいです(あおひと君のイラストはダメダメですが。涙)。

それは日本のみならずアジア市場での人気や、投資になるという認識の広がり、NFTの普及も影響しているのでしょう。

作風は、くっきり、はっきりなポップなものと、柔らかい空気感や、筆のタッチのある絵画風の2種類があるようです。

そのせいか不景気といいながら、新しいギャラリーが続々とオープンしています。

ところで、2022年は終わりの見えない新型コロナ、ウクライナ紛争とそれによるエネルギー不足、物価高と経済不安、宗教問題などなど暗いニュースばかりでした。

私たちは、これでは明るい未来が見通せず、将来に希望を見出せません。

ゆえに人の心は、そんな暗い現実を忘れさせてくれる、心的メタバースのような感性の世界に向かわざるを得ないのかも知れません。

アート作品で荒んだ心が癒されるのです。

それはアートにとっていいことなのか、よくないのかを決めるにそれほど意味はないでしょう。

また絵画が市場主義、金儲け路線で栄えることの賛否を論じることも不毛だと思います。

なぜならどんな出自をもった作品でも、本物は、いい作品は、必ず残り、語り継がれるからです。(残ればいい作品になる、という声も聞こえてきますが)

あおひと君ムービープロジェクト 撮影:青樹洋文

ひとつ気になることがあります。

最近、AI技術の進化により、作家不在の作品もどんどん生み出されるようになりました。

AIの描画アプリを使えば、簡単に素晴らしい作品ができてしまいます。

それが高額で購入された例もあります。

AIで制作された作品か、ちゃんと人が描いた作品かを見分ける仕組みも必要に迫られています。

公募展などにAIで描いた作品を、黙って出品することもできてしまいます。

それを下絵に描いた作品の著作権もどうなるのでしょう?

AIの作品に感動する。(仮定です)

言っておきますが自分は、感動する作品とは、表面的な美しい、技芸が優れているだけではないと思っています。いい作品からは、キャンバスの奥から伝わってくる得たいの知れないエネルギー(波動)のようなものが潜んでいることは経験から疑わないのです。

だから希望的観測から言わせて貰えば、そういう作品のブームは一過性だと信じています。飽きられる日は来ると。

しかしながら、もし優れた美術評論家が、この現象をうまくアートのコンテキストの中に落とし込めたとするならば、AIアートは、確固たるアートの地位を築くことはできるのかも知れません。

その時自分は、人間ってそんなものなのか?と失望するのか、アートとはなにかもっと違う存在なのかもしれない、と開眼させられるのか?それはわかりません。

Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going? (1897). Oil on canvas, 139 × 375 cm (55 × 148 in). Boston Museum of Fine Arts, Boston, Massachusetts

そこで思うのは、人は、意思やら自分という存在を認知している心は、実は絶対のものではなかった、ということです。

AIはあくまでも人間の作った機械です。それが作品を作り、人が感動をするなら、人間が作ったシステムで操られる、ということでもあり、とても怖い!(コンピュータが神のように人間を管理する映画はいくつかありますね)

こんな妄想に頭を巡らせていると、ゴーギャンの代表作『我々はどこから来たのか、我々は何か、我々はどこへ行くのか』で問いただしたように、ふたたびゴーギャンのように、『人間とは何か、自分とは何か?』と問い詰め、描き出すことがアートのひとつのミッションではないか、とも思ってしまいました。

今日のアートブームで見られる沢山のキャラクターや人物画も、そういった心の隠れた不安や疑問による産物なのかもしれません。また見る方も、そういう心理が働き、作品に共感するのかもしれません。

長くなりましたが、サイトの運営は一人で、なかなか経済的にも労力もたいへんですが、そんなテーマ(ミッション)を携え自分の創作活動でも前に進むことを抱負に替えさせていただきます。

それではみなさま、本年も出来る限り多くのアート情報をお伝えするべく尽力しますので、Tokyo LIve & Exhibitsを、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

関根かんじ拝 a.k.a あおひと君

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