W'UP★9月3日~9月9日 一四代 平戸悦山 白磁展 そごう横浜店 6階 美術画廊(横浜市西区)

一四代 平戸悦山 白磁展
会 期 2024年9月3日(火)~9月9日(月)※最終日は16:00閉場
会 場 そごう横浜店 6階 美術画廊(神奈川県横浜市西区高島2-18-1)
営業時間 10:00〜20:00 ※最終日は16:00閉場
ホームページ https://www.sogo-seibu.jp/yokohama/
お問い合わせ 045(465)2111 そごう横浜店大代表
「三川内(みかわち)焼」は、有田焼、波佐見焼と同様、およそ400年の歴史を持つ長崎県佐世保市の窯場です。江戸時代の初め、この地にて純白の白磁作りを成功させた、三代目今村弥治兵衛 如猿(じょえん)を祖とし、平戸藩御用窯として代々献上陶磁器を作ってきた「平戸窯悦山」の一四代窯主、今村均氏。本展では、今村均氏の代表作、白磁細工「虫かご」、「白龍」、「蓮」など、一品物を中心に、香炉、茶道具、急須他、食器類まで、いずれも一四代平戸悦山ならではの特色ある繊細優美な代表作品約30点を展覧・販売いたします。
一四代平戸悦山今村均氏は、自ら図案、轆轤、細工、焼き上げまで、全ての工程を分離せず、一貫制作を行い、先人たちを超える卓越した「捻(ひね)り細工技術」を確立し、捻り細工技術の最盛期、明治時代にもなかった、新たな造形美を生み出しました。
2021年には、長崎県指定無形文化財「三川内焼細工技術」保持者に指定されています。その透き通るような薄手の白磁の高貴な美しさは、凜とした中に人の手が作った独特の温かみがあります。
先人たちを超える超絶技巧が生み出す、その繊細優美な造形美の美しさを真近でご覧いただけます。
また会場には一五代平戸悦山嗣今村ひとみ氏の代表的な作品も並びます。
会期中は、一五代平戸悦山嗣今村ひとみ氏(一四代の次女)が、会場に常駐し、ご来場いただいたお客さまに作品の説明をさせていただきます。
※9月7日(土)・8日(日)は、一四代平戸悦山今村均先生が来場いたします。
主な出品作品
上写真【新作】白磁細工「虫かご」 籠目、雌雄蟋蟀、茄子 (径18.0×高さ21.0cm)
古くは奈良時代からと云われる虫の鳴き声を楽しむ文化に着想し制作しました。
制作は、土台を轆轤(ろくろ)づくりし、足となる部分を彫刻します。中の茄子は轆轤の後、ヘタを捻り細工をします。3匹の雌雄の蟋蟀も指先を使って捻り細工によってパーツを作り、竹製のピンセットで接着しながら組立てます。かごは細さ約2ミリの竹ひご状にのばした粘土を周囲約70本で丸屋根の柱にしていきます。屋根の籠目文様は透かし彫といわれる技法で剣先と呼ばれる先の尖った刃物を用い、切り抜き籠目文様を表現します。
この状態で乾燥し素焼をして、釉薬の中を潜らせ、本焼成します。
成形から焼き上げまでの全ての収縮を目算し一体で焼き上げた、超絶技巧の逸品です。

白龍は古代中国の伝説では天上界の皇帝に仕えてきました。日本では神聖なる守護神とされてきました。その神秘的な白龍を題材に制作しました。白龍の持つ大きな宝玉は轆(ろくろ)により中空に丸く挽き、削り仕上げをします。宝玉の上で、捻り細工によって龍の造形をし、幾多の鱗(うろこ)を施し、角、牙、睫毛の一本一本を手のひらと指先を使って鋭い部位をつくり、折を見て表情をつけていきます。宝玉の成形、白龍の細工から焼き上げまでの収縮を目算し、一体で焼き上げます。1300度の炎の中を生き抜いた力強さの美、渾身の逸品です。

2005年に蓮のセンターピースを依頼されたことが、一四代平戸悦山の蓮づくりの始まりとなりました。平戸白磁の原料の特性上、これまで大きな捻り細工品は珍しく、大掛かりな貼付け技術も伝えられていませんでした。この磁土での貼付けの難しさは成形から接着、乾燥、焼上げまでの収縮を目算し、一体で焼上げることにあります。
一四代平戸悦山の蓮は全てのパーツを轆轤で挽きます。花弁は薄く球体を挽き、その球体から花弁になる部分を、2~3分割し、捻り細工を施し花弁を作ります。
花托(ハチス)を芯に成型した花弁を貼り付けていく工程により制作されます。
複数の轆轤成型から生まれる重なり合う曲線が魅力の蓮作品は一四代平戸悦山の優美な逸品です。
※センターピースとは部屋の装飾品の中心的な物を指します。

「こまつなぎ」と云われる吉祥文様を火屋や三つ足にも連続柄で図案化し彫っています。
古くは平安の時代から邪気を払う力があると信じられている菊花を中央に飾りました。

1664年、平戸藩主は純白磁器の焼成に成功した三代目『今村弥次郎兵衛』に『如猿』名を与えました。容貌が色黒が猿に似ていたため「猿の如し」に心おさまらず、猿を以て三番叟を躍らせ舌を出す人形を作り、藩主に献上しました。
首を廻し舌を出す、その面白さに藩主もとより長崎の出島に滞在していたオランダ人の間にも好評を得、大量に輸出されました。
1867年のパリ万博にも出品され、ナポレオン三世の皇后ウジェニー妃の目に留まり買い求められました。御用窯が廃止になった明治以降も継承され輸出されました。
現在も平戸窯で、一子相伝の昔の儘の技法により手づくりされています。
一四代 平戸悦山 今村均
長崎県指定無形文化財「三川内焼細工技術」保持者、佐世保市指定無形文化財保持者
一四代 平戸悦山 今村 均の手仕事
捻り細工技術は、平戸藩の御用窯であった三川内皿山内で作られる磁土を細工する伝統的な技巧で、江戸時代後期、幕末、明治期にかけて細工技術は高度に発展しました。捻り細工技術とは白磁の土を手先やヘラなどの道具を用いて、あらゆるものを表現します。生き物では龍、獅子、狛犬など。植物では瓢箪や牡丹、菊花、水仙など。小間物では籠や傘など。人形の首が回り舌を出す仕掛けの「舌出三番叟人形」は、世界でも類を見ない技術です。
捻り細工技術の難しさは土の特性から焼成技術までのを理解し、技術と経験で培った収縮を目算し、一体で焼き上げることにあります。特に精巧な捻り細工は、超絶技巧と呼ばれるほどです。
一四代平戸悦山の今村均は技術向上のために伝統的技術を踏襲し、卓越した技能を有しており、特に「捻(ひね)り細工技術」は途絶えかけた技術を確立し、発展させた高度な工芸技術と考えられ2014年、佐世保市指定無形文化財保持者に、2021年には、長崎県無形文化財「三川内細工技術」保持者に指定されました。自ら図案・デザイン・轆轤(ろくろ)、細工、焼き上げまでの全ての工程を分業はせず、捻り細工技術の最盛期の明治時代にもなかった新たな造形を生み出しています。
陶歴
1942年 長崎県東彼杵郡折尾瀬村(現・佐世保市三川内町)生まれ
1961年 陶技術向上のため上野(あがの)焼 陶芸家 高鶴夏山に師事
一二代悦山・今村鹿男の指導を受ける
1993年 『菊摘手桶水指』 長崎県立美術博物館 収蔵
2006年 『Lotus』リチャードジノリ陶磁器美術館 収蔵 /イタリア・フィレンツェ
2010年 「14°Hirado Etuzan」サンロッコ教会にて個展/イタリア・ピエモンテ州 ゲンメ
2013-2019年 「一四代平戸悦山 展」アートギャラリー /ホテル椿山荘東京
2013-2016年 『白龍』『虫かご』The Dolder Grand Hotel常設展示/ スイス・チューリッヒ
2014、2017年 「Kakufusa Porcelain 」作品展 Boutique&Showroom/クルーズ客船 M/V The World
2014年 『捻り細工技術』長崎県佐世保市指定無形文化財 指定
2017年 「一四代平戸悦山 KAKUFUSA展」藤田美術館(大阪)
2017年 そごう・西武「高輪会」出品/グランドプリンスホテル高輪
2019年 天皇陛下御即位を祝し、長崎県から白磁細工『菊花虫かご』御献上
2021年 『三川内焼 細工技術』長崎県指定無形文化財 保持者認定
2022年 「平戸悦山をつぐもの-今村均白磁展」野村美術館(京都)
2018-2023年 そごう・西武各店 美術画廊にて個展
2024年 「今村均 白磁展」壺中居(東京・日本橋)
会場には、一五代平戸悦山嗣今村ひとみの作品も展示・販売いたします。

一五代 平戸悦山嗣 今村ひとみ
陶歴
1976年 長崎県佐世保市三川内町生まれ
1995年 佐賀県立有田工業高校卒業
1997年 有田窯業大学校 本科卒業
1998年 有田窯業大学校 研究科卒業、有田窯業大学校 下絵付科終了。父、今村均に師事、及び家業に従事
2015年 第55回全国推奨観光土産品審査会 舌出三番叟(しただしさんばそう)人形 推奨品認定
2024年 第120回有田国際陶磁展 白磁細工菊花飾花器 入選
2024年 第58回西部伝統工芸展用と美の部白磁玩具「舌出し白猫」入選





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