W'UP!★10月31日~11月26日 特別企画「伝統の古典菊」/11月28日~2024年1月28日 特別企画「冬の華・サザンカ」 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑(千葉県佐倉市)


佐倉の淑女(さくらのしゅくじょ)くらしの植物苑作出

2023年10月31日(火)~11月26日(日)
特別企画「伝統の古典菊」

 菊は、日本を代表する園芸植物のひとつです。菊は日本在来の植物ではありませんが、平安時代の宮廷ですでに菊花の宴が流行していたことから、遅くとも律令期には、他の文物とともに中国からもたらされていたと考えられています。平安・鎌倉時代からは日本独自の美意識により、支配者層の間で独特の花が作り出されました。筆先のような花弁をもつ「嵯峨菊(さがぎく)」は京都の大覚寺で門外不出とされ、花弁の垂れ下がった「伊勢菊(いせぎく)」は伊勢・松阪地方で盛んに栽培されました。そして、菊は支配者層の中で宴に、美術工芸品に、不老不死のシンボルとして特権的な地位を築いていったのです。

展示風景(東屋)

 それが、近世中頃以降になると大衆化し、変化に富む園芸種の菊花壇や、菊細工の見世物が流行したと言われています。それらの流行を支えたのが、花弁のまばらな「肥後菊(ひごぎく)」と、咲き始めてから花弁が変化していく「江戸菊(えどぎく)」です。これらに花の中心が盛り上がって咲く「丁子菊(ちょうじぎく)」を加えた伝統的な中輪種は「古典菊」と呼ばれています。

 くらしの植物苑では、このような「古典菊」が2000年から収集・展示されています。今回は、各地方で独特な特徴を持った古典菊を約110品種と、歴博で実生栽培した嵯峨菊、肥後菊などオリジナルの新花約20品種が展示されます。また今年度は「浮世絵に見る菊」をテーマに、歌舞伎の菊花壇と死絵、女性の菊作り、名所や縁日での菊、菊細工といった、江戸時代の浮世絵に描かれた菊の栽培や観賞などの様子について、パネルにて紹介されます。

開催期間 2023年10月31日(火)~11月26日(日)
会 場 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑(千葉県佐倉市城内町117)
料 金 個人100円
※11月3日(金・祝)は「文化の日」で入苑無料。
※高校生以下は入苑無料。
※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入苑無料。
※博物館の総合展示・企画展示は別途料金がかかります。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。
開苑時間 9:30~16:30(入苑は16:00まで)
休苑日 11月6日(月)・13日(月)・20日(月)
主 催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
くらしの植物苑ホームページ https://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/plant/index.html

関連の催し物
展示解説会のご案内
日時 2023年10月31日(火)13:30~
場所 くらしの植物苑
備考 ※要入苑料
当展示プロジェクト委員による展示解説を行います。事前予約等は必要ございません。

くらしの植物苑観察会 第296回 「浮世絵に見る菊」
講師 平野 恵(台東区立中央図書館専門員)
日時 11月25日(土)13:30~15:30
場所 くらしの植物苑 東屋
備考 ※要入苑料、先着30名予定


華子姫(はなこひめ)

2023年11月28日(火)~2024年1月28日(日)
特別企画「冬の華・サザンカ」

 サザンカは日本を原産地とし、ツバキとともに冬枯れの季節に庭を彩る数少ない植物です。くらしの植物苑では、特別企画「季節の伝統植物」の一環として、2001年より冬を代表する園芸植物であるサザンカを収集し、展示されています。これらには、「江戸サザンカ」「肥後サザンカ」と呼ばれる独自の品種群も含まれています。

展示風景

 サザンカは、自生種に近い「サザンカ群」、獅子頭の実生またはその後代と考えられている「シシガシラ(カンツバキ)群」、サザンカとツバキの間で自然にできた雑種またはその後代と考えられている「ハルサザンカ群」の3グループに大別され、花はグループごとに10月中頃から翌年2月にかけて上記の順に咲いていきます。これらの品種は、いずれも実生の変種から選抜されたもので、こうした品種を維持・普及する方法は、日本の園芸文化の大きな特徴といえます。くらしの植物苑では、⼈とサザンカの関わりを遺伝資源と⽂化的な資産の両⾯から着⽬し、⽣きた植物と歴史資料を併せて考察した成果が展⽰されてきました。

 本展では、約140品種のサザンカが鉢植えで展示されます。今年度は「サザンカを用いたツバキ属の種間雑種」をテーマに、サザンカ園芸品種と他種との関わり、サザンカとトウツバキの雑種、サザンカを用いた日本生まれの種間雑種、海外における近年のサザンカ種間雑種についてパネルにて紹介されます。

開催期間 2023年11月28日(火)~2024年1月28日(日)
会 場 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑(千葉県佐倉市城内町117)
料 金 個人 100円
※2024年1月14日(日)は入苑無料。
※高校生以下は入苑無料。
※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入苑無料。
※博物館の総合展示・企画展示は別途料金がかかります。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

開苑時間 9:30~16:30(入苑は16:00まで)
休苑日 12月4日・11日・18日・25日、年末年始(12月27日~1月4日)、1月9日・15日・22日
主 催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
くらしの植物苑ホームページ https://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/plant/index.html

関連の催し
サザンカ苗 有償頒布
サザンカの苗木を有償頒布いたします。

日時 2023年11月25日(土) 9:30~12:30
会場 くらしの植物苑 東屋
備考 価格:1ポット1,040円~
* 数量に限りがあります。品切れの節はご容赦ください。
* 別途、入苑料が必要となります。
* 植物苑内のみでの頒布となります。予約・通販等は承っておりませんのでご了承ください。
* 予定は予告なく変更となる場合があります。

解説会のご案内
当展示プロジェクト委員による解説を行います。事前予約等は必要ございません。
※急遽中止となる場合がございますのでご了承ください。
日時 2023年11月28日(火)13:30~
会場 くらしの植物苑
備考 ※要入苑料

くらしの植物苑観察会 第297回「サザンカを用いたツバキ属の種間雑種」
講師 箱田 直紀(恵泉女学園大学名誉教授)
日時 12月16日(土)13:30~15:30
場所 くらしの植物苑 東屋
備考 ※要入苑料、先着20名予定

※内容は変更する場合があります。ご了承ください。

W'UP! ★3月12日~5月6日 企画展示「歴博色尽くし」  国立歴史民俗博物館 (千葉県佐倉市)

住所千葉県佐倉市城内町117
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
WEBhttps://www.rekihaku.ac.jp
開館時間*13月 ~ 9月 9:30 ~ 17:00、10月 ~ 2月 9:30 ~ 16:30(入館・入苑は閉館の30分前まで)
休み*2月曜日(休日は開館、翌日休館)、年末年始(12月27日〜1月4日)※最新情報はホームページにてご確認ください。
ジャンル*3歴史・考古・民俗関連
入場料*4一般 600円、大学生 250円、高校生以下無料 ※企画展示の料金はその都度別に定める
アクセス*5京成佐倉駅より徒歩約15分、またはJR総武本線佐倉駅からバス約15分
収蔵品データベースれきはく https://www.rekihaku.ac.jp/education_research/gallery/database/index.html
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認*5 表示時間はあくまでも目安です

国立歴史民俗博物館

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