ブログ&レビュー( 4 )

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【Physical Expression Criticism】京都、奈良に舞踏を見る~3

【Physical Expression Criticism】京都、奈良に舞踏を見る~3

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・奈良の舞踏状況 7月15日から17日、京都で舞踏フェス「Dancing Blade #2」に参加し、翌18日、筆者らは奈良に向かった。奈良で活動する大野一雄の弟子、田中誠司のスタジオで、東京の天狼星堂出身の舞踏家、大倉摩矢子の舞台を見るためだ。 田中誠司は、大野一雄の最後の時期に、大野一雄舞踏研究所で学んでいた。大野...Read More
【Physical Expression Criticism】京都、奈良に舞踏を見る~2

【Physical Expression Criticism】京都、奈良に舞踏を見る~2

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京都舞踏フェスティバル 7月に立ち会った、京都の小規模な舞踏フェスティバル「Dancing Blade #2」の公演について記している。前回は京都・関西の舞踏、コンテンポラリーダンスシーンについてと、初日15日の公演について書いた。今回は、16日、17日の公演について記す。7月16日:裂傷から発熱へ 『裂傷』シンキミコ...Read More
【Physical Expression Criticism】京都、奈良に舞踏を見る~1

【Physical Expression Criticism】京都、奈良に舞踏を見る~1

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京都の舞踏とコンテンポラリーダンス 京都は舞踏のメッカである。というと、驚かれるかもしれない。 舞踏は、1959(昭和34)年、土方巽が大野慶人と『禁色』を上演したことで始まったとされる。そして、土方巽と大野一雄が舞踏を生み出した。 その土方の元から、1972年に生まれたのが大駱駝艦で、麿赤兒が主宰し、現在も活動を続け...Read More
【World Music Explore】EKD & Los Changaras(日本)

【World Music Explore】EKD & Los Changaras(日本)

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 今まで、数回にわたり、世界各地の音楽とバンドを紹介してきましたが、まだ日本のバンドを紹介していません。 今回は、ぜひ皆さんに知って欲しい日本のバンドを紹介します。 EKD & Los Changarasというバンドです。 オルタナティブなバンドですが今年のフジロックにも出ます。 EKDは2007年に東京で活動...Read More
【Physical Expression Criticism】二項対立を覆す社会性~風間サチコ

【Physical Expression Criticism】二項対立を覆す社会性~風間サチコ

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TCAA受賞記念展 風間サチコは、2017年の横浜トリエンナーレで、最も気になった作家だ。2018年、埼玉の原爆の図丸木美術館でも個展があった。そして、「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)2019-2021」で受賞した。この賞は、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団東京都現代美術館ト...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】抵抗の拠点としてのアート―最近鑑賞した若いアーティストたちから立ち上がる抵抗の残像

【The Evangelist of Contemporary Art】抵抗の拠点としてのアート―最近鑑賞した若いアーティストたちから立...

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 なぜ、残像か? 儚く消え去る幻影ではない。脳裏に記憶の痕跡が刻まれるほど、逸楽の強烈なイメージ。それは連鎖する。強烈な残像は別のそれと共鳴し響きあい、人間の活動は、この残像の連鎖が織りなす環境の影響を蒙る。 その意味で世界の土台となるこの残像が、本文で取り上げるアーティストの作品からどのように練り上げられるのか。そし...Read More
ブログフォト

【The Evangelist of Contemporary Art】二人のアーティストの間にあるもの―「Under 35 2021 ...

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 横浜のベイエリア(1)は美しい。残念ながらコロナ禍の折り、人通りは少ないが。 BankART KAIKOは(2)、横浜美術館のあるみなとみらい地区から運河を隔てた向かいの馬車道駅のそばにある。 横浜に拠点を構えるアートセンターBankART 1929のスタート時にメイン会場だった元銀行(去年までTemporaryとい...Read More
いまも続くアンデパンダン展~2~

【Physical Expression Criticism】いまも続くアンデパンダン展~2~

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横浜開港アンデパンダン展 現在、関東では、前回解説した1947年から続く日本アンデパンダン展のほかに、もう一つ、アンデパンダン展がある。2009年に始まった横浜開港アンデパンダン展で、2021年、9回目を迎えた。どちらも無審査のため玉石混淆だが、注目すべきは、パフォーマンスやインスタレーションなどが行われる点だ。 美術...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】10年の後―水戸芸術館で「3.11とアーティスト:10年目の想像」展を観る(後編)

【The Evangelist of Contemporary Art】10年の後―水戸芸術館で「3.11とアーティスト:10年目の想像...

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※ブログ前編はこちら 展覧会から最近・最新の作品も観ておこう。大震災後の復旧と復興は、町や田舎の風景を一変させた。その変貌の様を、前述の小森+瀬尾は「二重のまち」と冠した。 加茂昂は、絵画(49~55)の厚塗りの絵の具の窪みにぽっかり開いた穴のような立看板(56)で、それを見事にネガティヴに浮かび上がらせた。佐竹真紀子...Read More
ソウルの夜景

【World Music Explore】お隣の国

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写真:ソウル 光化門 by 源五郎さん(Photo AC)  お隣の国といえば、なぜか中国ではなく、韓国や台湾を思い浮かべてしまうのは僕だけだろうか? その韓国も近くて遠い国の一つであろう。なにせ、マスメディアによって紹介されている政治的な事情を含んだ部分がとても多いからである。また、韓流ドラマやK-POPの影響でそう...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】10年の後―水戸芸術館で「3.11とアーティスト:10年目の想像」展を観る(前編)

【The Evangelist of Contemporary Art】10年の後―水戸芸術館で「3.11とアーティスト:10年目の想像...

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 久しぶりに水戸芸術館(1~3)を訪れた。 久しぶりというのは、ここ2、3年当館で行われる企画展に魅力的なタイトルやテーマ、そして興味深い作品がないと思われたからである。東京から2時間の近さとはいえ、それなりの交通費を払って観たいと欲する展覧会でないと、なかなか触手は動かない。実際に鑑賞していないのでそう断言する資格は...Read More
【Physical Expression Criticism】いまも続くアンデパンダン展~1~

【Physical Expression Criticism】いまも続くアンデパンダン展~1~

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アンデパンダン展と戦後 アンデパンダンというと、読売アンデパンダン展が有名である。読売新聞の海藤日出男が企画して、1949(昭和24)年から1963年に、東京上野の東京都美術館で毎年開催された。現在の東京都美術館になる前のことだ。 それが美術史に残っているのは、1960年にネオダダ・オルガナイザーズを結成する赤瀬川原平...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】最近開催された二つの展覧会をつなぐと見えてくる日本絵画の特殊性(後編)

【The Evangelist of Contemporary Art】最近開催された二つの展覧会をつなぐと見えてくる日本絵画の特殊性(...

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 では、現代の若い画家は、日本に特有の文化的環境に対してどのように振舞っているのだろうか? 本文で取り上げる二つの展覧会のうちのもう一方は、やはり近頃、上野の森美術館で開催されたVOCA展(14)という若手画家(および平面的な作品を制作するアーティスト)の登竜門の展覧会である。そこに出展していた絵画(や平面作品)に注目...Read More
表層の冒険 抽象のミュトロギア

【The Evangelist of Contemporary Art】最近開催された二つの展覧会をつなぐと見えてくる日本絵画の特殊性(...

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 二つの展覧会の一つは、片柳学園 ギャラリー鴻で開催された「表層の冒険 抽象のミュトロギア」(1)である。 モダンアート(とくに絵画)は、不可避的・非対称的・不可逆的にインターナショナルな運動だった。 世界の中心(19~20世紀前半はヨーロッパのパリ、20世紀後半はアメリカのニューヨーク)から、その他の世界の周縁へと様...Read More
【Physical Expression Criticism】ドラマニア~テレビドラマの魅力・4~

【Physical Expression Criticism】ドラマニア~テレビドラマの魅力・4~

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ドラマと映画の違い ドラマをずっと見ていて、映画を見ると、やはり映画のほうがすごいと思うこともある。2時間以内に物語を濃縮し、お金と時間のかけ方も映画のほうが遙かに大きい。 だが、時折、映画以上と思えることもある。例えば、高村薫の『レディジョーカー』(1997年)、横山秀夫の『64(ロクヨン)』(2012年)のような小...Read More
【The Evangelist of Contemporary Art】アートフェア東京2021について考える(後編)

【The Evangelist of Contemporary Art】アートフェア東京2021について考える(後編)

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※前編の続き 毎年3月のアートフェアといえば、ニューヨークのArmory Show(8、9、10)と並んでアジア最大のアートバーゼル香港(11、12、13)が開催されてきた。それらを射程に入れていたので、私は3月東京にいることがあまりなかった。アートフェア東京を訪れる機会が少なかったのは、そのためだ。香港のフェアは、去...Read More

【World Music Explore】バスクという国を知っていますか?

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上:Huntza concèrt during Hestiv'Òc 2017. バスクは、スペインの北、フランスにまたかがっている、スペインの自治区であり、フランスの地方の1つでもあります。歴史はとても古く、また、とても複雑な流れがあり、現在はスペインとフランスに吸収されましたが、その独自の文化性から、スペインやフラン...Read More

【The Evangelist of Contemporary Art】アートフェア東京2021について考える(前編)

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 久しぶりにアートフェア東京(1~3)を訪れた。しばらくご無沙汰だった訳はいずれ説明するが、中止の昨年を除けば何年ぶりだろうか? そのため、今年のフェアの印象がかなり異なったとしても不思議ではない。 だが、フェアは新型コロナの影響で一変したといっても過言ではない。その際立った特徴とは、NHKのテレビのニュースで報道され...Read More
【Art News Liminality】アートとセラピー、あるいは変容のエコロジー―「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪」をめぐって(予告編)その2

【Art News Liminality】アートとセラピー、あるいは変容のエコロジー―「Loop beyond Art 広がる、人と命の...

その1から続く セキュリティ・ブランケットを根底のテーマに据えて活動する松下誠子は、誰もが生まれながら傷を負っているという自覚から、「病」を人生のなかで捉えようとする。心の質と生命の質が不可分となる感性に訴えかける表現が問い直されることになるだろう。祖母をめぐる記憶と米国日系2世に関連する歴史のリサーチを続ける宮森敬子...Read More
【Art News Liminality】アートとセラピー、あるいは変容のエコロジー―「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪」をめぐって(予告編)その1

【Art News Liminality】アートとセラピー、あるいは変容のエコロジー―「Loop beyond Art 広がる、人と命の...

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 「アートで人の輪を広げて、命の輪を繋いでいく」というギャラリストの発想から始まった工房 親(東京都渋谷区)のLOOPプロジェクトは2011年以降、主に都内の病院・クリニックにアート作品をインストールするという活動を行ってきたという。活動の継続10周年を契機として、「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪」...Read More