【Art News Liminality】アートとセラピー、あるいは変容のエコロジー―「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪」をめぐって(予告編)その1
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【Art News Liminality】アートとセラピー、あるいは変容のエコロジー―「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪」をめぐって(予告編)その1

 「アートで人の輪を広げて、命の輪を繋いでいく」というギャラリストの発想から始まった工房 親(東京都渋谷区)のLOOPプロジェクトは2011年以降、主に都内の病院・クリニックにアート作品をインストールするという活動を行ってきたという。活動の継続10周年を契機として、「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪」が2021年4月3日(土)~18日(日)にかけて開催される。

 本展では、田嵜裕季子、橋本佐枝子、松下誠子、宮森敬子による作品展示、およびイトー・ターリ、佐藤慶子によるパフォーマンス、その他フォーラムを中心に構成される、チャリティー参加として計30人のアーティストによる作品が一堂に介する予定だ。近年、ホスピタリティ・アート、あるいはアート・セラピーの活動が着実に広がりを見せるなか、ギャラリーのイニシアチブによる病院、あるいは病に対するアート実践となる。

 「病が私を押しつぶし、ベットの隅に頭を埋める/自分を慰めようとしたアクション/額を人差し指で撫でる/滑らず、むしろ凸凹を感じながら/私のできる最大の愛撫」。パフォーマンス・アーティストのイトー・ターリによる言葉は、1996年にセクシャル・マイノリティであることをめぐるパフォーマンスを行い、近年はALSという難病を抱えながらも活動を継続する一人の人間の存在を力強く、大きなやさしさをもって輝かせる。

 これまで視覚障がい者、不登校児、高齢者との協働をとおして作品制作を続けてきた田嵜裕季子は、森を散策するなかで出合った蔓の生命力に身を寄せて、個の存在が宇宙や自然のなかに内在する調和や摂理を司る森をめぐって制作を進めてきた。臨床心理士でもある橋本佐枝子は、1匹のシカを撃ち、解体し、皮をはぎ、皮をなめして、絵を描いたという。生成と破壊、「あなたの終わり」と「私の始まり」をつなげようとする試みだ。(その2に続く

〈開催情報〉
「Loop beyond Art 広がる、人と命の輪の試み」
会 場 工房 親
会 期 2021年4月3日(土)~4月18日(日)
開廊日時 水~日 12:00~19:00(日 18時まで、展示最終日17時まで)
休 廊 月・火
https://www.kobochika.com/homepage/html/exhibition_2021_4_loop.html

W’UP! ★ Loop beyond Art 広がる、人と命の輪の試み 工房 親

工房 親

 以上 文・撮影:F.アツミ(Art-Phil

F.アツミ 他のブログ https://tokyo-live-exhibits.com/tag/f-atsumi/

F. Atsumi
編集・批評
アート発のカルチャー誌『Repli(ルプリ)』を中心に活動。これまでに、『デリケート・モンスター』(Repli Vol.01)、『colors 桜色/緑光浴』(Repli Vol.02)などを出版。また、展示やイベントなどのキュレーションで、『春の色』(2013年)、『十字縛り キャッチ・アンド・リリース』(2013年)、『テロ現場を歩く』(2014年)などに携わる。アート、哲学、社会の視点から、多様なコミュニケーション一般のあり方を探求している。https://www.art-phil.com/

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