W'UP★5月3日~6月16日 FASHION Faux PARR(ファッション フォー パー) art cruise gallery by Baycrew’s(港区虎ノ門)

2024年5月3日(金)~6月16日(日)
FASHION Faux PARR(ファッション フォー パー)

写真集『FASHION Faux PARR』より16作品をアジア圏内で初お披露目
 1952年、イギリスで生まれたMartin Parr(以下、Parr)は現在活躍しているドキュメンタリー・フォトグラファーの中で最も有名な1人です。1974年より写真集の刊行をスタートしており、2024年現在、その数は120冊以上に及んでいます。イギリス人らしいユーモラスかつ、シニカルな視点で切り取るスナップショットで知られており、手がけてきた作品はニューヨークの近代美術館をはじめパリ、ロンドン、東京の各美術館にコレクションされています。
 鮮烈なカラーとユニークなコンポジション、卓越した洞察力で社会・経済・文化の“今”をフィルムに焼き付け続けるParrは、プライベートワークのみでなく、数々のコミッションワークも発表しています。1980年代以来、ファッション雑誌やオートクチュール、メゾンからのラブコールは絶えることなく、〈GUCCI/グッチ〉などの世界的なブランドや各国版『Vogue』のエディトリアルなどで商業写真の古典的な規範を覆してきました。
 そんなParrのファッション・フォトグラフィーに特化した初の書籍が、本展でフォーカスする 『FASHION Faux PARR』です。

Fashion Faux Parr. Martin Parr. With essays by Patrick Grant and Tabitha Simmons. Phaidon

 本書は、Parrのファッションに対する極めて独創的な視点を紐解こうと試みた唯一の写真集であり、プライベートワークとコミッションワーク──『Vogue』をはじめとする世界的なファッション誌に掲載されたエディトリアルの一部を収録しています。そのほか、ファッションイベントの舞台裏で捉えたドキュメンタリー・フォトから業界のアイコンのポートレートまで、収録された250点以上のカラー写真の多くは未発表作品となります。以下の言葉は、2005年に編集された『Fashion Magazine(出版 Magnum/写真・編 Martin Parr)』の序文から抜粋したもので、Parrのファッション・フォトグラフィーの考え方が端的に表現されています。
 モデルを起用した撮影もあれば、街で見かけた人を起用した撮影もあります。ドキュメンタリーのような撮影もあれば、ファッションのような撮影もあり、それらはアートのように見えることさえあります。エキサイティングなのは、その違いを見分けるのが難しいことです。これまでファッション、アート、ドキュメンタリーを隔てていた慣習的な境界線はなくなりつつあり、私はこれらの融合を探求することを楽しんでいます。

©Martin Parr / Magnum Photos / AFLO
©Martin Parr / Magnum Photos / AFLO

 当展の狙いは、ファッションを物質的なものではなく、概念や現象として捉えるParrの展示を、アパレルの生産・販売を主戦場とする我々が開催することにあります。これはParrの(皮肉めいた)表現に我々が加担することを意味しており、BAYCREW'Sからのファッションに対する問いかけでもあります。Parr自身のセレクトと当ギャラリーのセレクトを織り交ぜた全16点の作品を通して、“ファッション”について再考する機会となれば幸いです。
 なお、『FASHION Faux PARR』を引っ提げたParrの写真展は現在、世界中で開催が予定されていますが、アジア圏内では虎ノ門の〈art cruise gallery〉が初のお披露目となります。全ての作品はご購入も可能です。写真集『FASHION Faux PARR』はギャラリー内および、BAYCREW'Sのオンラインストア( https://baycrews.jp/ )でも販売いたします。そのほか、Parrの作品をプリントした物販も予定しています。
 クリエイティブディレクターのおおうちおさむ氏による会場デザインも必見です。

FASHION Faux PARR
会 期 2024年5月3日(金)~6月16日(日)
場 所 art cruise gallery by Baycrew’s(東京都港区虎ノ門2-6-3 虎ノ門ヒルズ ステーションタワ ー3F SELECT by BAYCREW’S 内)

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