W'UP!★11月23日~12月22日 Ichi Tashiro 個展「verve」 Gallery COMMON(渋谷区神宮前)

W'UP!★11月23日~12月22日 Ichi Tashiro 個展「verve」 Gallery COMMON(渋谷区神宮前)
Ichi Tashiro. Untitled. 2024. Paper collage, oil-based ink, engraving on wood panel.
1480 × 1200 × 40 mm. Courtesy of Gallery Common

Ichi Tashiro 個展「verve」
会 場 Gallery Common(東京都渋谷区神宮前5-39-6 B1F)
開催日 2024年11月23日(土)~12月22日(日)
開廊時間 12:00~19:00(水~日)
休廊日 月、火および展覧会のない日は休館
入場料 無料
公式サイト http://www.gallerycommon.com/
オープニングレセプション 2024年11月22日(金)19:00~21:00

作品画像
Ichi Tashiro. Untitled. 2024. Paper collage, oil-based ink, engraving on wood panel. 1480 × 1180 × 30 mm. Courtesy of Gallery Common.
作品画像
Ichi Tashiro. Untitled. 2024. Paper collage, oil-based ink, engraving on wood panel. 1200 × 100 × 35 mm. Courtesy of Gallery Common.
作品画像
Ichi Tashiro. Untitled. 2024. Paper collage, oil-based ink, engraving on wood panel. 235 × 235 × 35 mm. Courtesy of Gallery Common.

 Tashiroはこの2年間、抽象絵画への彫刻的なアプローチを新たに探求し、洗練させてきました。本展では、はじめてその成果を大々的に発表いたします。新しく作られたシリーズでは、これまでの作品で主に使われてきた紙のコラージュ技法に、カービング、スカルプティング、筆跡をつける技法を組み合わせています。彫ったり貼ったりする過程を傷跡や治癒と同一視することで、Tashiroの作品は身体のように、トラウマと変容の循環を表す器となり、複雑に絡み合う人間の経験の美しさをとらえます。

 近年、Tashiroの作品はシュルレアリスムに由来するようなイメージから、壮大に広がる内的感情の風景へと向かっています。Tashiroの作品からわかるように、それぞれのペインティングには私的な意味が込められ、作家が日々抱く感情を収める精神的な器としても機能しています。もっとも大きい変化は、平面から逸脱したことです。彫刻や彫金の道具を使って絵画パネルに向き合い、揺るがない肉体の力強い存在感を放つ作品を制作しています。

 今回の作品は、木彫りのレリーフから始まり、その上に紙を何層にも貼り付け、油性インクを染み込ませています。これまでの作品と同様、Tashiroは紙にこだわり、作品の核に位置付けています。紙という素材は、表面に様々な質感を与えるだけでなく、立体的な造形が可能になります。Tashiroは、何層にも重なった紙を使い、木のくぼみとバランスを取るようにして隆起や突起をつけています。

 油性のインクを用いたり、大胆なストロークを感じさせる身体的な顔料の表現を初めて取り入れたりすることでTashiroのアプローチはさらに進化しました。ダイナミックな動きと入念なディテールを交互に施すことで、作品の表面を純粋な感情によるエネルギッシュな表現に変貌させ、細部まで作り込んだプロセスに予測不可能性と偶然性を取り込んでいます。

 力強いカービング、荒っぽいストローク、ぶつかり合う色、そして対照的な質感を組み合わせ、筆跡をつけるための型破りな方法によってTashiroは、ペインティングにおける慣習を壊しています。エッチングされた表面は、キャンバスの平面的な広がりとは異なり、各作品に込められた作家の身体性を鑑賞者が感じ取れるような触覚的な体験をもたらします。さらに重要なのは、平面を地形学的なものに変えることで、Tashiroの作品がもはや鏡や扉としての役割を果たすのではなく、むしろ、もろく不完全な人体の柔和な肉体を想起させることです。質感が添加され、何層にも重なった表面は、傷だらけでありながら、目に見えない絶え間ない生命力に支えられている私たち自身の皮膚に似ています。彫り、重ね、彩色する過程は、作家にとって、傷ついた後に待っている再生のプロセスのようです。こうして、作品はカタルシスの場となります。生々しい感情を支える作品は、人間の回復力に対するTashiroの畏敬の念を表しており、生き延びるための普遍的な物語を体現しています。そして、それは変容していくことを美しいとする共通の考えを促すのです。

ポートレイト

Ichi Tashiro
 1984年愛媛県生まれ。Tashiroの活動は、彫刻、イメージ、マーク·メイキングを多様に組み合わせています。彼の力強く印象的な抽象画は、木彫の技法と、紙、新聞、本、雑誌、顔料、インク、マーカーなどの様々な素材を用い、ペインティングと立体を横断する彫刻的なコラージュを制作します。Tashiroの作品は、物質とイメージによる表現のさまざまな可能性を模索しながら、進化し続けていますが、セレンディピティと可能性は、彼のキャリア全体を通して一貫したテーマであり続けています。彼の作品は、私たちの感情を抑圧しようとする硬直した社会構造に反旗を翻し、創造性と情熱という厄介で筆舌に尽くしがたい人間の本質を伝える作品を作り出そうとしています。
Tashiroの作品は、香港、パリ、ニューヨーク、ロサンゼルス、アムステルダム、ベルギー、デンマーク、シンガポール、東京などで個展やグループ展に出品されています。また、アートバーゼル香港やASIA Now Parisなどのアートフェアにも参加しています。

W'UP!★11月18日〜12月26日 Nerhol「REVERBERATION」 THE MASS(渋谷区神宮前)

Gallery COMMON(渋谷区明治神宮前)

住所東京都渋谷区明治神宮前5-39-6 B1F
TEL03-6427-3827
WEBhttp://www.gallerycommon.com/
営業時間*112:00~19:00
休み*2月、火
ジャンル*3現代美術
アクセス*4表参道駅A1出口より徒歩約6分、明治神宮前駅7番出口より徒歩約8分、渋谷駅B7出口より徒歩約9分、原宿駅東口より徒歩約12分
取扱作家 
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 現代美術は、彫刻、インスタレーション、ミクストメディア作品、オブジェなども含まれます *4 表示時間はあくまでも目安です 【注】ギャラリーは入場無料ですが、イベントにより料金がかかる場合があります

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