松岡美術館(港区白金台)

 初代館長であり、美術館の創設者である松岡清次郎は若いころから書画骨董を愛し、約半世紀をかけて一大コレクションを築きました。80歳を迎えるころ、「優れた美術品は一般に公開し、一人でも多くの美術を愛する人に楽しんでいただこう。学術的価値のあるものは、その道の専門家や若い学究の研究資料として利用してもらおう。そうしてこそ私のこれまでの蒐集が意義を持つのではないか」と考えるようになり、美術館の設立を決意しました。 1800件あまりの所蔵品の多くはロンドン、ニューヨーク、香港などで開催されるオークションでの落札によるものです。清次郎は開館後も国内外の美術展に足しげく通い、また精力的に海外へ赴き、自分の審美眼を信じ、生涯蒐集を続けました。 当…