W'UP★4月6日~6月9日 テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本 パナソニック汐留美術館(港区東新橋)
2024年4月6日(土)~6月9日(日)
テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本
人類史上に輝く繁栄を誇った古代ローマ。
その豊かなくらしと優れた建築技術を象徴するのがテルマエ(公共浴場)です。ヤマザキマリ氏の漫画『テルマエ・ロマエ』は、テルマエへの日本人の親近感を一層高めました。古代ローマの人々は現代の日本人と同じく無類のお風呂好きだったと言われ、彼らにとって浴場は、最も愛され、日常的に通う場所だったのです。
本展は、ナポリ国立考古学博物館所蔵の絵画、彫刻、考古資料を含む100件以上の作品や資料、映像、模型などを通して、テルマエを中心に古代ローマの人々の生活を紹介します。
併せて、独自の風土のなかで育まれた日本の入浴文化もとりあげます。『テルマエ・ロマエ』の主人公ルシウスが浴場を通して日本とローマを往復したように、それぞれの入浴文化を比較し、体感することのできる機会となることでしょう。
展覧会の見どころと特徴
1.イタリア・ナポリ国立考古学博物館から《恥じらいのヴィーナス》や《アポロとニンフへの奉納浮彫》など、32件が来日!
2.映像や模型などを通して古代ローマと日本の浴場文化を分かりやすくご紹介!
3.温泉や銭湯から内風呂まで、国内のお風呂文化の歴史と地域性にも着目!
序章 テルマエ/古代都市ローマと公共浴場
ローマ市で最初のテルマエは、初代皇帝アウグストゥスの右腕・アグリッパによって紀元前25年に建設されました。今も地上に遺構がよく残っているのは、カラカラ浴場(217年)と、ローマ市で最大のディオクレティアヌス浴場(302年頃)です。大規模なテルマエの運営には、水道の管理・維持に加え、大量の燃料と奴隷を必要としました。そのため古代ローマの風呂文化は、中世には消え去ってしまいました。
第1章 古代ローマ都市のくらし
古代ローマ人は、古くは質実剛健を旨とし、農業こそが富の正しい源であると考えていました。しかし、地中海に勢力を拡大して圧倒的な富を手に入れると、その生活も変容していきます。帝政初期には、ごく一部の特権階級と「大衆」の格差はかつてないほどに広がりました。皇帝たちは大衆の不満を解消すべく、食糧の施与や、剣闘士試合、演劇を含む見世物など娯楽の提供という施策をおこないました。テルマエも大衆からの人気獲得に大いに役立ちました。庶民たちのくらしは特別な日の見世物と、毎日の仕事の後のテルマエによって彩られていました。
第2章 古代ローマの浴場
公共浴場のルーツには、自然の温泉のほかに、古代ギリシャの運動施設の水風呂や、医神の神域の入浴施設がありました。ですがそれを大衆の娯楽のために、驚くほどの規模へと発展させたのは古代ローマ人でした。ギリシャでは若者たちは肌に油を塗り、全裸で運動したため、運動後にはストリギリス(肌かき器)で汚れを落とし、水で身体を洗う必要がありました。ギリシャでは女性の入浴の場は自宅に限られていましたが、ローマでは女性もテルマエに通うことができました。水や湯をふんだんに使用するテルマエは、水道をはじめとする高い建築・土木技術に支えられていました。
第3章 テルマエと美術
テルマエは、大衆が美術品を間近に見ることができる場でもありました。床には水に強いモザイクが敷かれ、1〜2世紀には白黒モザイク、それ以降は多彩モザイクが好まれました。 ローマの大規模なテルマエには数多くの大理石彫刻も飾られました。皇帝や浴場の建設者の肖像のほかに、神々の像や古代ギリシャの有名作品のコピーが、壁面のニッチや円柱の間の台座の上に並びました。浴場のルーツのひとつであるギュムナシウム(運動施設)にちなんだアスリート像や、それを守護するヘラクレスの彫像など、浴場にふさわしい主題が選択されました。
第4章 日本の入浴文化
本展の最後の章では、国内に残される地方色豊かな温泉文化にも触れながら、日本のお風呂の歴史を概観します。日本において入浴の習慣が定着したのは江戸時代、家庭内の風呂が当たり前になった現在でも、東京だけで約700軒もの公衆浴場が存在しています。温泉地へ旅することや近年のサウナブームも、日本人がお風呂好きな民族であることに起因するのでしょう。『テルマエ・ロマエ』の主人公・ルシウスが、浴場を通して日本とローマを往復したように、古代ローマと日本のそれぞれの入浴文化を体感ください。
テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本
会 期 2024年4月6日(土)~6月9日(日)
※会期中、一部の作品に展示替えがあります。
会 場 パナソニック汐留美術館(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F)
休館日 水曜日(ただし6月5日(水)は開館)
開館時間 10:00〜18:00(ご入館は17:30まで)
※5月10日(金)、6月7日(金)、6月8日(土)は夜間開館20:00まで(ご入館は19:30まで)
入館料 一般 1,200円、65歳以上 1,100円、大学生・高校生 700円、中学生以下 無料
※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
主 催 パナソニック汐留美術館、朝日新聞社
後 援 イタリア大使館、港区教育委員会、東京都浴場組合
協 力 ヤマザキマリ
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト https://thermae-ten.exhibit.jp/
美術館サイト https://panasonic.co.jp/ew/museum/
住所 | 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階 |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
WEB | https://panasonic.co.jp/ew/museum/ |
開館時間 | 10:00 ~18:00(最終入場は17:30まで) |
休み*2 | 水曜日(祝・祭日は開館)、展示替期間、年末年始、夏季休業期間 |
ジャンル*3 | 近代美術、建築、デザイン、工芸 |
入場料*4 | 展覧会による異なる |
アクセス*5 | JR新橋駅 烏森口・汐留口・銀座口より徒歩約8分、銀座線新橋駅2番出口より徒歩約6分、都営浅草線新橋駅改札より徒歩約6分、都営大江戸線汐留駅3・4番出口より徒歩約5分、ゆりかもめ新橋駅より徒歩約6分 |
収蔵品 | ジョルジュ・ルオー作品ほか |
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 このほかに年末年始・臨時休業あり *3 空欄はオールジャンル *4 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認 *5 表示時間はあくまでも目安です |
パナソニック汐留美術館(港区東新橋)
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