W'UP! ★4月7日~7月9日 TOP コレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見 東京都写真美術館 3F 展示室

2003–2012年 東京都写真美術館蔵 ©Yoshitomo Nara
2023年4月7日(金)~7月9日(日)
TOP コレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見
東京都写真美術館では、収蔵作品をより多様な視点でご鑑賞いただけるよう、さまざまなテーマでコレクション展を開催しております。今回のテーマは「セレンディピティ」です。ペルシアのおとぎ話*を由来とするこの言葉には、「偶然と才気によって、予期しない発見をすること」という意味があります。
たとえば、こんな経験はないでしょうか。偶然見つけたポストカードの写真に心が動いたり癒やされて、壁に貼っておいたり、大切に手帳にはさんでとっておいたり。あるいは、撮りためたたくさんの写真を見返してみたら、そのうちの2枚が撮影した場所や時間を越えてつながって、それまで気づかなかった何かを発見したり。それはまさしくセレンディピティの産物といえるでしょう。そしてまた、展覧会を見るという行為自体も、予期しない出来事との出会いにあふれた、セレンディピティな体験のひとつです。

本展覧会では、37,000点以上に及ぶ(令和5年4月時点)収蔵作品から、「セレンディピティ」をキーワードに、ありふれた日常の何気ない一瞬を撮影した作品などを見ていくことで、写真家たちに訪れたささやかな心の機微を探ります。何年も続く制限された日々のなかで、様々な辛い出来事や不都合な出来事をたくさん経験してきた私たちですが、こうした写真家たちの視点をヒントに、セレンディピティの産物としての癒やしや心の豊かさを回復する種を見つけることができるかもしれません。
1*「セレンディップの三人の王子」


みどころ
1 楽しみ方は幾通りも。探していなかったものが見つかる展覧会
いま世界で起こっている問題を知りたい、アーティストたちの最新の表現を学びたいなど、美術館はさまざまな目的で訪れる学びの場である一方、ふらりと立ち寄った展覧会でなぜか目が離せない作品に出合う、理由は分からないけれど見終わった後に少し心が軽くなるというのも美術館を訪れる醍醐味ではないでしょうか。本展は、その思いがけず心を豊かにする発見や気づき=セレンディピティに注目した展覧会です。作家の意図を超えた偶発性を持つ写真というメディアだからこそ起きるセレンディピティは、鑑賞者ひとりひとりによって異なり、正解はありません。展覧会を通して自分自身のセレンディピティについて考えることは、日常を少し豊かにする契機となるのではないでしょうか。


2 作家たちが切り取る、日常にある豊かさ
本展は「日常」に焦点を当て、作家たちに訪れたささやかな心の機微に触れる展覧会です。ここ数年世界的なパンデミック、戦争、自然災害など私たちはさまざまな困難に直面しました。これまで以上に自分がどう生きるかを問われているような緊張感や、何かの役に立たなければいけないといった使命感を少なからず感じる日々において、気負いなく日常を見つめ、切り取る作家たちの視線は、一見すると役に立たない豊かさが自分や誰かの喜びにつながっていることに気づかせてくれます。

3 絵本のような図録
出品作品[吉野 英理香〈JOBIM〉2022年]に写る小鳥の『ジョビン』と、[エドワード・マイブリッジ《犬。駆ける 白い競走犬、マギー》〈アニマル・ロコモーション〉より1887年]に写る犬の『マギー』がイラストで登場し、会話をしながら作品を紹介する絵本パート(16ページ)を冒頭に掲載。作品を読み解くポイントがわかりやすく書かれており、幅広い年齢の方におすすめです。


4 3万7,000点を超える当館コレクションから代表作や初出品作品など
世界でも希有な写真・映像のコレクションとして知られる東京都写真美術館コレクション。令和4年度に新たに413点の収蔵を予定し、令和5年度の収蔵点数は37,312点に及びます。
新旧問わず国内外のコレクションを幅広く紹介する本展では、連続動作の撮影を成功させた19世紀末のエドワード・マイブリッジ、没後40年を迎え注目度が高まる1960年代の牛腸茂雄から現代作家の最新作まで、幅広い時代の作品を網羅し、当館ならではのラインナップをお楽しみいただ けます。2019年の収蔵後初めての出品となり作家所蔵作品とあわせて展示される奈良美智の写真作品や、ドキュメンタリー写真家として知られる北井一夫が日常を写したシリーズなどにも注目ください。


出品点数・出品作家
111点(121点組、約100点組、27点組、3点組、2点組を含む)
22名(相川勝、石川直樹、井上佐由紀、今井智己、潮田登久子、葛西秀樹、北井一夫、牛腸茂雄、齋藤陽道、佐内正史、島尾伸三、鈴木のぞみ、中平卓馬、奈良美智、畠山直哉、浜田涼、本城直季、ホンマタカシ、山崎博、吉野英理香、エリオット・アーウィット、エドワード・マイブリッジ)
TOP コレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見
TOP Collection: Serendipity -Wondrous Discoveries in Daily Life
会 期 2023年4月7日(金)〜7月9日(日)
会 場 東京都写真美術館 3F 展示室(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)
電 話 03-3280-0099
ホームページ https://www.topmuseum.jp
開館時間 10:00〜18:00(木・金は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日 毎週月曜日(ただし、5/1は開館)
観覧料 一般 700円、大学・専門学校生 560円、中高生・65歳以上 350円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2 名まで)は無料。 ※オンラインによる日時指定予約推奨
主 催 東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館
関連イベント
インクルーシブ鑑賞ワークショップ「見るときどき見えない、のち話す、しだいに見える」を会期中に3回開催するほか、担当学芸員によるギャラリー・トーク、親子プログラム、手話通訳付きトークなどを予定しています。日時等は決定次第ホームページでお知らせします。
展覧会図録
「TOP コレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見」
A5 変形(W148mm×H148mm、144 ページ 発行元:東京都写真美術館 価格:1,800 円(税込) イラストにより作品を紹介するものがたりパート、担当学芸員によるテキスト、出品作品図版を掲載
W’UP! ★3月18日~5月14日 土門拳の古寺巡礼 東京都写真美術館 地下1階展示室
住所 | 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 |
TEL | 03-3280-0099 |
WEB | https://topmuseum.jp/ |
開館時間 | 10:00 〜 18:00 ※⽊・⾦曜は20:00まで。※入館は閉館の30分前まで |
休み | 月(祝休日は開館、翌平日休館)、年末年始および臨時休館 |
ジャンル | 写真、映像 |
入場料*1 | イベントにより異なります |
アクセス*2 | JR恵比寿駅東口より徒歩約7分 |
収蔵品 | https://topmuseum.jp/contents/pages/collection_list.html |
*1 高齢者、幼年者、団体割引は要確認 *2 表示時間はあくまでも目安です |
東京都写真美術館(目黒区三田)
■コロナ感染拡大防止のための注意事項
入場制限などを実施中。また、事業はやむを得ない事情で変更することがあります。詳細はホームページをご確認ください。→ https://topmuseum.jp/
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