W'UP!★10月7日~12月17日 開館1周年記念特別展 二つの頂―宋磁と清朝官窯― 静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)

W'UP!★10月7日~12月17日 開館1周年記念特別展 二つの頂―宋磁と清朝官窯― 静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)


2023年10月7日(土)~12月17日(日)
開館1周年記念特別展 二つの頂―宋磁と清朝官窯―

 陶芸技術の粋を極めた中国陶磁の歴史上、二つの頂点といえるのが宋代の陶磁器と清朝の官窯磁器です。本展では「静嘉堂@丸の内」開館一周年を記念し、岩﨑彌之助が明治期に蒐集した清朝官窯をはじめ、その嗣子・小彌太蒐集にかかる宋磁を精選し紹介します。

本展3つのみどころ

① 荘厳なる宋磁―中国陶磁史の古典(クラシック)を味わう
 さまざまな産業や技術、そして市場経済と物流が発達した中国・宋時代、窯業技術も発展、生産力が拡大し、各地に多様な陶磁器を焼く生産地が出現しました。そうした宋時代の陶磁器のなかでも、美術的に優れた作品を「宋磁」と称しています。中国史上初めて、宮廷内で用いるために政府直営の窯で作られた官窯の青磁や、歴代の文人たちに愛され珍重された定窯の白磁、庶民たちの多種多様な需要に応えて装飾・器種ともヴァリエーション豊富な磁州窯系の陶器など、のちの時代に影響をのこした古典ともいうべき作品が生み出されました。
 静嘉堂の宋磁の多くは、三菱第4代社長の岩﨑小彌太(1879~1945)が大正~昭和初期に蒐集したもの。古くから日本に茶道具などとして伝来した宋磁に加え、20 世紀初頭、新たに中国大陸より出土した作品があり、本展では、世界的に知られる名品をはじめ、国宝 1 点、重要文化財 3 点を出品いたします。奥深い青磁の青緑色、象牙のような白磁の質感、磁州窯系陶器の楽しげな吉祥文様と素朴な味わいをお楽しみください。

重要文化財白磁刻花蓮花文輪花鉢
重要文化財《白磁刻花蓮花文輪花鉢》 定窯 北宋~金時代(12世紀)
白地黒掻落牡丹文枕
《白地黒掻落牡丹文枕》 磁州窯 北宋時代(12 世紀)
青磁鼎形香炉
《青磁鼎形香炉》 南宋官窯 南宋時代(12~13世紀)
油滴天目
重要文化財《油滴天目》 建窯 南宋時代(12~13世紀)

② 豊饒なる色とかたち・清朝官窯
―磁器(チャイナ)の国の最高峰・皇帝のやきものを味わい尽くす
 中国最後の王朝となった清朝では、康煕19年(1680)、中国最大の磁器産地である景徳鎮に 「官窯」が復興され、宮廷で用いる磁器の生産がはじまりました。官窯には運営を管理し、ときには製品のプロデュースを行う「督陶官」が北京から派遣され、技巧を駆使した完璧な磁器が次々と生み出されました。清朝官窯の最大の特徴は、清朝以前に登場したさまざまな名陶を詳細に研究することによって、精巧な「写し」を作ることができ、さらに清朝になって開発したさまざまな釉薬の技術や創意も加え、新たなデザインの作品を生み出したことでしょう。清朝官窯は、康煕・雍正・乾隆の三代(1662~1795)にわたって発展、最高潮を迎えます。さまざまな色彩の絵具を用いた絵画
のように細密な表現の絵付け、精巧な意匠と自在な造形が、陶磁器のうえで可能となり、技術・意匠の両面で頂点を極めました。
 世界各地に所蔵される清朝官窯磁器の多くは、辛亥革命(1911年)以後に国外へ流出したもの。しかし静嘉堂の創設者・岩﨑彌之助のコレクションには、19 世紀後半に英国人で日本美術の研究などで知られる F.ブリンクリーによって蒐集された清朝官窯磁器が含まれています。世界的にみても清朝官窯の蒐集として、最も早い時期に開始された現存最古級のものといえ、嗣子・小彌太蒐集の優品を加え、まさに日本を代表する清朝官窯磁器のコレクションとなっています。

五彩百子図鉢
《五彩百子図鉢》 「大清康煕年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・康煕年間(1662~1722)
五彩万寿桃文盤
《五彩万寿桃文盤》「大清康煕年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・康煕年間(1662~1722)
粉彩梅花喜鵲図象耳瓶
《粉彩梅花喜鵲図象耳瓶》「大清乾隆年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・乾隆年間(1736~95)

③ 見せます!曜変「稲葉天目」のすべて
 中国陶磁の至宝とうたわれる曜変天目。完全な形で現存する 3 点はすべて日本にあり、国宝に指定されています。なかでも江戸時代に徳川将軍家から淀藩主稲葉家に伝来し、現在静嘉堂が所蔵する「稲葉天目」は、曜変の特徴である光彩がもっとも華やかなものといわれています。本展では、「稲葉天目」に添えられた天目台(尼崎台)や収納箱をはじめ、伝来の証であるさまざまな付属品をともに展示し、“稲葉天目のすべて”を一挙公開します!

曜変天目 稲葉天目
《曜変天目(稲葉天目)および尼崎台》南宋時代(12~13世紀)

会 期 2023年10月7日(土)~12月17日(日)※会期中一部展示替えあり
会 場 静嘉堂@丸の内(東京都千代田区丸の内2-1-1明治生命館1階)
休館日 毎週月曜日 ※ただし10月9日(月祝)は開館、10月10日(火)休み
開館時間 10:00〜17:00(金曜は18:00まで)※入館は閉館の30分前まで
入館料 一般1,500円、大高生1,000円、中学生以下無料
問い合わせ TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
ホームページ https://www.seikado.or.jp
twitter(X) @seikadomuseum
主 催 静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)

関連イベント
キュレーターズ・ダイアローグ「中国陶磁の魅力を語る」
 出光美術館学芸課長・徳留大輔氏をゲストにお迎えし、本展担当学芸員の山田正樹と、静嘉堂コレクションの中国陶磁や中国の窯址発掘・研究の最新情報について熱く語ります。
日時 11月12日(日)14:00~
会場 明治安田ヴィレッジ明治安田ホール丸の内(明治安田生命ビル低層棟4F)[定員]150名
参加費 無料(但し当日の入館券が必要)
※参加方法詳細は当館ホームページでお知らせいたします。

無料ご招待券プレゼントは定員に達したため、締め切りました。ご応募どうもありがとうございました。

■美術館一般情報

住所東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1F
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
WEBhttp://www.seikado.or.jp/
開館時間10:00〜17:00(金曜日は10:00〜18:00)※入館は閉館の30分前まで。
休み*1月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)、展示替期間、年末年始など
ジャンル*2絵画、彫刻、書跡、漆芸、茶道具、刀剣、陶磁器
入場料*3一般 1,500円、大学・専門学校・高校生 1,000円、中学生以下 無料、障がい者手帳提示の方 700円(同伴者1名 無料)
アクセス*4地下鉄千代田線二重橋前〈丸の内〉駅 3番出口直結、JR東京駅 丸の内南口より徒歩5分、JR有楽町駅 国際フォーラム口より徒歩5分
収蔵品http://www.seikado.or.jp/collection/index.html
 *1 このほかに年末年始・臨時休業あり *2 空欄はオールジャンル *3 イベントにより異なることがあります。高齢者、幼年者、団体割引は要確認 *4 表示時間はあくまでも目安です

静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館・千代田区丸の内)

重要文化財 明治生命館 昭和9(1934)竣工

 

情報掲載について

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