W'UP! ★4月26日~7月21日 黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化/7月19日~9月21日 木活字の狂詩曲 印刷博物館(文京区水道)

黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化
会 期 2025年4月26日(土)~7月21日(月・祝)
会 場 印刷博物館(東京都文京区水道1丁目3番3号TOPPAN小石川本社ビル)
開館時間 10:00~18:00
休館日 毎週月曜日(5月5日、7月21日は開館)、5月7日(水)
入場料 一般1000円、学生500円、高校生300円
※中学生以下、70歳以上の方、障がい者手帳等をお持ちの方とその付き添いの方は無料
※20名以上の団体は各50円引き
※2025年5月5日(月·祝)こどもの日は無料
ホームページ https://www.printing-museum.org/collection/exhibition/t20250123.php
主 催 TOPPANホールディングス株式会社 印刷博物館
協 力 グーテンベルク博物館、クリングシュポール博物館、シュテーデル美術館、広島経済大学図書館、町田市立国際版画美術館
- 42行聖書(旧約聖書零葉)グーテンベルク印行 1455年頃 印刷博物館蔵
- ジョゼフ・モクソン『メカニック・エクササイズ(第2巻)1683年 広島経済大学図書館蔵
- フアン・デ・トルケマダ 『瞑想録』1479年 グーテンベルク博物館蔵 Gutenberg Museum, Mainz
- アルブレヒト・デューラー 『黙示録』1511年 印刷博物館蔵
- ヴィッテンベルク版 ルタードイツ語著作全集(全12巻)1548~1559年 印刷博物館蔵
- メルヒオール・プフィンツィング『トイアーダンク』(零葉)1517年 町田市立国際版画美術館蔵 会期中展示替えあり
- ルドルフ・コッホ 『ウィルヘルム・クリングシュポール・シュリフト』(活字見本帳)1927年 クリングシュポール博物館蔵 Klingspor Museum, Offenbach am Main
展示内容
第1部 西洋の印刷術 ―複製時代の幕開け―
中世末期のヨーロッパにおける「書籍」とは、手書きによる写本を意味しました。西洋式活版印刷術の登場はこの概念を大きく覆します。可動式活字を組み合わせてテキストを複製する手法はすでにアジアで実践されていましたが、その広がりは限定的でした。15世紀半ば、ドイツの金細工師ヨハネス·グーテンベルクが鉛合金による活字やプレス機を使った、アジアとは異なる活版印刷術を確立しました。このグーテンベルクの活版印刷術の実用化と普及は、それまでの情報コミュニケーションの在り方を大きく変化させました。
第2部 情報の伝播 ―知の継承から社会変革へ―
活版印刷術は瞬く間にヨーロッパ各地に広がり、グーテンベルクの後継の印刷者によって書籍は洗練されていきます。宗教書や古典作品から始まり、やがて同時代のあらゆる書物が複製され、多くの人の手に行き渡るようになったことで、書物を通じた情報伝播が促進されました。ニューメディアの浸透により、図版とともに多様な情報が印刷物として明文化·ビジュアル化され、文化や思想の変化を促しました。マルティン·ルターに始まるドイツの宗教改革はその変化の象徴といえます。
第3部 書体は語る ―活字が背負うナショナルアイデンティティ―
活版印刷術登場後間もなくローマン体と呼ばれる活字書体が登場しますが、ドイツでは、グーテンベルクが聖書印刷に使用したブラックレター(ゴシック体)が20世紀まで出版印刷に常用されました。時代を経てブラックレターはドイツ文化を象徴する文字となり、やがてナショナリティと結び付けられ政治的な意味を持つようになります。どの書体を標準とすべきか、国家レベルの議論に発展する一方で、ブラックレターは親しみを持てる書体としてドイツの人々に愛され続けました。
※印刷博物館はTOPPANホールディングス株式会社が創立100周年を記念し、2000年に設立した公共文化施設です。

木活字の狂詩曲
会 期 2025年7月19日(土)~9月21日(日)
会 場 印刷博物館 P&Pギャラリー(東京都文京区水道1丁目3番3号TOPPAN小石川本社ビル)
開館時間 10:00~18:00
休館日 毎週月曜日(7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)
入場料 無料(印刷博物館地下展示室にご入場の際は入場料が必要です)
ホームページ https://www.printing-museum.org/collection/exhibition/g20250608.php
- デリトル社製の木活字
- 木活字組版
- クロマティック書体の木活字(2版)と印刷物
- 英国のプレイビル 1841年
- 木活字でつくったトートバッグ
- コロンビアン手引き印刷機
今から約200年前、英国では産業革命とともに好景気に沸いたバイタリティーあふれる大変革の時代がありました。商業印刷分野も大きく変化し、広告媒体としていかに目立ち、訴求するかの目的で多くの装飾書体がつくられた百花繚乱の時代です。
本展では、その中でも19世紀初頭に出現し、瞬く間に消えていった木活字を取り上げます。当時の木活字とプレイビル(演劇用ビラ)を中心に、自由奔放で叙事的な内容を表現した楽曲である、狂詩曲(Rhapsody ラプソディー)に喩えて紹介します。
木活字の自由な魅力に触れ、その時代の空気を感じることで、現代を生きる私たちの日々を見つめ直します。
展示内容
第1章 木活字って? What is Wood Type?
木活字とはいったいどのようなもので、どのようにつくられたのか。木活字に使用される樹種やその部位、製造所や製造工程を紹介します。
第2章 名もなき者 Complete unknown
19世紀中頃から多くの製造所によって多種多様な書体、ウェイト、サイズの木活字が乱造されるようになりました。それらの多くは書体名も与えられず、まさに「名もなき者」だったのです。
第3章 劣等生の狂詩曲 Rhapsody of the Inferior
木活字は、商業印刷や広告の発展とともに、ビラなどの広告媒体に多用されるようになります。同時代、アーツ・アンド・クラフツ運動における美しさを追求した書物を優等生とするならば、プレイビルと呼ばれる演劇ビラなどの印刷物は、多様な書体を寄せ集めた劣等生ともいえます。しかしそこには、劣等生ならではの魅力もまた存在しています。華やかな装飾書体の木活字を、狂詩曲になぞらえて解説します。
第4章 木活字で創る Create with Wood Type!
1850年代頃の印刷工房を再現し、印刷機や木活字、家具、活字ケース、道具、素材(木)を展示し、その場で実演・体験もできる空間を用意します。また、iPadでプレイビルなどをつくるインタラクティブコンテンツもお試しいただけます。
※印刷博物館はTOPPANホールディングス株式会社が創立100周年を記念し、2000年に設立した公共文化施設です。
※本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
※本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
住所 | 東京都文京区水道1丁目3番3号 トッパン小石川本社ビル |
TEL | 03-5840-2300 |
WEB | https://www.printing-museum.org/ |
開館時間*1 | 10:00 ~ 18:00 |
休み | 月(祝日は開館、翌日閉館)、年末年始、展示替え期間 |
ジャンル | 印刷関連 |
入場料*2 | 大人 400円、学生 200円、高校生100円 ※企画展は別 |
アクセス*3 | 江戸川橋駅4番出口より8分、飯田橋駅JR東口、東京メトロ・都営線B1出口より徒歩13分、後楽園駅1番出口より10分 |
収蔵品 | https://www.printing-museum.org/collection/looking/ |
*1 展覧会・イベント最終日は早く終了する場合あり *2 イベントにより異なることがあります *3 表示時間はあくまでも目安です |
印刷博物館(文京区水道)
■コロナ感染拡大防止のための注意事項
新型コロナウイルス感染拡大及び拡散防止のため、入館の事前予約を実施しております。詳細はウェブサイトをご覧ください。
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