W'UP★6月24日~7月18日 第2回 芸術館企画公募展「まなざしと縁」 京都芸術大学芸術館(京都市左京区)

第2回 芸術館企画公募展「まなざしと縁」
会 期 2026年6月24日(水)~7月18日(土)
会 場 京都芸術大学 芸術館(京都府京都市左京区北白川瓜生山町2-116)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:40まで)
休館日 会期中の日曜
入館料 無料
ホームページ https://www.kyoto-art.ac.jp
同館では、詩人・宗左近氏寄贈の縄文土器や、考古学者・江上波夫氏寄贈のシルクロード沿道資料、本学元学長である大江直吉氏寄贈の豊原国周による浮世絵作品、伏見人形をはじめとする土人形などをコレクションの柱としています。
あらゆる情報が即時に最適化される現代において、本展は、歴史的資料を現代の作家たちのまなざしと「遊び」の精神によって捉え直し、時空を超えた豊かな「縁」を結び直す試みです。大学という教育の場で体系を越えたコレクションと現代の表現が交差する出会いの場を創出し、過去の資産を次世代の新たな創造へとつなぎます。
京都芸術大学 芸術館が所蔵する、ユニークで多岐にわたる資料群。大江直吉氏寄贈の浮世絵と郷土人形、宗左近氏寄贈の縄文土器、そして江上波夫氏寄贈のシルクロード資料。これら「4柱」のコレクションは、由来も時代背景もさまざまで、一見すると館としての体系的な一貫性は見出しにくいかもしれません。しかし、一点一点を丁寧に紐解けば、そこには収集家たちが抱いた探究への確かな熱量――対象に向けられた情熱的な「選ぶ眼」が溢れています。本展は、これらの資料が館へと集った経緯を偶然のめぐり合わせや結びつきという「縁」として捉え、有機的で豊かなアーカイブを現代に再び結び直す試みです。一見バラバラな点と点が、時を超え「まなざし」と「縁」によって星座(Constellation)のように結ばれていく――そんな確かな予感とともに、3名の若手作家の「みる眼」が、かつての収集家たちの「選ぶ眼」と交錯し、時代を超えて響き合う新たな物語が動き出します。
私たちがここで試みるのは、単なる新旧の対置ではありません。この場所を起点とした諸要素を交錯・融合・親和させながら、芸術という営みの根源と通底する普遍性をも掘り起こします。それは、連綿と続いてきた芸術の実践と探究における永く深い時間の河を自らの内に引き寄せ、過去から現在、そして未来へと続く創造の海へ船を漕ぎ出すための、終わりのない旅の記録と展望といえるでしょう。
時代を超えて響き合い、結びつく「まなざし」と、そこから生まれる不思議な「縁」。その現在地をあなた自身のまなざしで紐解き、新たな縁をつないでください。
- 「瓦猿」(昭和期)
- 村上美樹「タイトル未定」(2026年)
- 「土偶頭部」(縄文晩期)
- 佃 七緒「土器片習作」(2026年)
- 豊原国周 「夜中寝むらぬ子」1897年
- 熊谷卓哉 「鬼庭遊子」(2026年)
関連イベント
イベント1. ギャラリートーク「まなざしと縁 ―コレクションと出品作品にまつわる対話―」
日時 7月4日(土)14:00~16:00
登壇者 熊谷卓哉、佃七緒、村上美樹(本展出品作家)、中家寿之(本展ヴィジュアルデザイン)
ゲスト 渡辺亜由美(広島市現代美術館 学芸員)
モデレーター 川上幸子(本展企画者)
イベント2. クロージングトーク「芸術する心と遊び」
日時 7月18日(土)14:00~16:00
登壇者 熊谷卓哉、佃七緒、村上美樹(本展出品作家)、中家寿之(本展ヴィジュアルデザイン)
ゲスト 齋藤亜矢(京都芸術大学 文明哲学研究所 教授)
モデレーター 川上幸子(本展企画者)
作家プロフィール
熊谷卓哉
彫刻家。1987年京都府生まれ、京都を拠点に活動。2012年武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。日々目にするモノや場、行為などを公/私それぞれの視点で収集し、「彫刻」として並べ置く。作品制作や展示に加え、企画・キュレーション等を通じて「彫刻」と呼びうる条件や公私の併存を模索する。近年は主に3DCGや3Dプリントを用いて、鑑賞者との関係性や素材と構想に注目し、彫刻の概念的拡張とその可能性の探究を行っている。
佃七緒
美術作家、企画者として大阪・京都にて活動。2009年京都大学文学部倫理学専修卒業、2015年京都市立芸術大学大学院美術研究科(陶磁器)修了。国内外に滞在し、他者の身体・生活環境を観察することで垣間見える、家・個人の規範やその地域の風土・社会の影響を、陶や写真、映像などを用いてうつしとり、展覧会や冊子として発表する。企画者としては、他者との対話・協働を通して、既存の仕組みや言葉の枠をゆるめる実践に関心を持ち、鑑賞空間の企画・運営などを行う。
村上美樹
美術家。1994年秋田県生まれ、現在京都市在住。2019年京都市立芸術大学美術研究科彫刻専攻修了。自分自身や他者の個人的な経験や記憶に焦点を当て、それらの忘却や物の廃棄に対する抵抗と愛着を軸に展示空間を構成する。近年は、自身の認知特性に起因する「美術との物理的な距離」を起点に、触覚や対話を通じて他者との共存範囲を測り直すことで、鑑賞者と相互作用が起こり、体験が拡張される「記憶の場」となるような作品の制作、発表を行っている。
企画者プロフィール
川上幸子
美術家。京都を拠点に活動。2022年度より京都芸術大学 美術工芸学科 専任講師(現職)。造形をめぐる知覚と認識をテーマに制作研究を行っている。
人のまなざしを通した「かたち」の在り方に焦点をあてると、自然物であれ人工物であれ、この世界に溢れる無数の「かたち」は、私たちが蓄積し内面化した感覚、感情、経験、記憶を呼び起こす象徴的な結び目の役割を果たしている。オブジェやフォルムに対する多元的なリサーチを起点に、「かたち」が自己と他者をつなぎ、記憶や物語が新たに拡がる体験の場の構築を目指す。
ゲストプロフィール
渡辺亜由美
広島市現代美術館学芸員。滋賀県立美術館学芸員、京都国立近代美術館特定研究員を経て現職。企画・担当した主な展覧会に「生命の徴―滋賀と『アール・ブリュット』―」(2015)、「時と風景―未来をつなぐコレクション」(2016)、「めぐれ!つながれ!色とかたち。ワイワイわれらのモダニズム」(2017、成安造形大学との共同企画)、「ボイスオーバー 回って遊ぶ声」(2021)(※以上、滋賀県立美術館)、「2025年度 第1回コレクション展 すわって、みる」(2025、松山沙樹・渡川智子との共同企画)、「キュレトリアル・スタディズ16 荒木悠 Reorienting-100年前に海を渡った作家たちと」(2025)(以上、京都国立近代美術館)など。
齋藤亜矢
京都芸術大学 文明哲学研究所 教授。京都大学理学部卒業、同大学院医学研究科修士課程修了、東京藝術大学大学院美術研究科修了。博士(美術)日本学術振興会特別研究員、京都大学野生動物研究センター特定助教、中部学院大学准教授などを経て、2016年度より現職。芸術する心がなぜ生まれたのか、進化や発達の視点からアプローチしている。
著書に『ヒトはなぜ絵を描くのか―芸術認知科学への招待』(岩波書店)、『ルビンのツボ―芸術する体と心』(岩波書店)など。
主 催 京都芸術大学 芸術館
企 画 川上幸子(美術家/京都芸術大学 美術工芸学科 専任講師)
協 力 京都芸術大学 芸術館、一般社団法人HAPS









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