W'UP★9月19日~2027年1月17日 企画展「愛のカタチ -幻の春画《稚児草紙》公開-」 福田美術館(京都市右京区)

企画展「愛のカタチ -幻の春画《稚児草紙》公開-」
会 期 2026年9月19日(土)~2027年1月17日(日)
前期 9月19日(土)~11月17日(火)
後期 11月18日(水)~2027年1月17日(日)
会 場 福田美術館(京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)
開館時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日 10月20日、12月15日、12月30日~2027年1月1日
入館料 一般 1,500(1,400)円、高校生 900(800)円、障がい者と介添人1名まで各900(800)円
※( )内は20名以上の団体料金
※18歳未満の入場不可(顔写真付きの身分証明書のご提示を求めることがあります)
ホームページ https://fukuda-art-museum.jp/
主 催 福田美術館
後 援 京都府、京都市、京都市教育委員会
福田美術館初の春画展として、鎌倉時代の幻の春画《稚児草紙》全編を本邦初公開します。
愛と欲望、人が人を求める切実な感情を、画家たちは「春画」という形で描き出しました。平安時代にはすでに存在していたと考えられています。本展で初めて一般公開される《稚児草紙》は、14世紀初めに制作された稚児と僧侶らとの親密な関係を詞書と共に記した絵巻で、模写や書籍等を通じて実在することだけが知られていた、幻の春画とされています。
また、ここ嵐山ゆかりの作品でもある、男女の営みを描いた日本最古の春画の一つである《小柴垣草紙》を江戸時代の絵師・谷文晃が模した巻物も併せて展示します。さらに、月岡雪鼎らが手掛けた肉筆による春画の数々や、葛飾北斎が70代の頃に制作した春画としては最晩年の作品《浪千鳥》など、12点の春画の傑作に加え、上村松園や鏑木清方らが描いた「愛」にまつわる作品も展示します。鎌倉時代から画家が描き続けてきた「愛のかたち」の豊かさ、奥深さを体感できる機会です。
- 上村松園《静御前》1910年頃 後期展示 福田美術館蔵
- 上村松園《雪女》 1921年 前期展示 福田美術館蔵
- 祇園井特《京妓美人図》 18ー19世紀 後期展示 福田美術館蔵
- 甲斐荘楠音《娘道成寺》 20世紀 前期展示 福田美術館蔵
- 葛飾北斎《浪千鳥》1818-1830年 通期展示 福田美術館蔵
- 山川秀峰《振袖物語》 右幅 1919年 後期展示 福田美術館蔵
- 谷文晁《小柴垣草紙》1828年 通期展示 福田美術館蔵
- 作者不明 《稚児草紙》14世紀 通期展示(巻き替えあり)福田美術館蔵
第1章 描かれた愛のカタチ
身を焦がす慕情、引き裂かれる苦悩、母と子の絆、身分を超えた愛――物語が紡いできた愛の情景は、画家たちにとって尽きることのない着想の源泉となってきました。なかでも世界最古の長編小説『源氏物語』は、貴族たちの恋愛と人間の業を綴った傑作として後世の画家たちを惹きつけています。また、浄瑠璃や小説などの物語における恋愛を主題とした作品も、数多く残されてきました。一方、愛と美が交錯する特別な世界であった江戸の遊里では、遊女たちが最先端の装いや髪型で時代の流行を生み出す存在となり、その姿は美人画として描かれました。華やかな装い、優美で凛とした表情の陰に潜む儚さや内に秘めた情念が、見る者の想像をかきたてます。 第1章では、「愛」をテーマにした絵画31点(展示替えあり)を展示し、人々の切々たる情愛のカタチを紹介します。
見どころとして、27年ぶりの公開となる《源氏物語図扇面屏風》に注目です。室町時代に描かれた54枚の扇面が貼られた右隻・左隻からなる屏風《源氏物語図扇面屏風》は、これまで京都の個人が所蔵していましたが、2019年に福田美術館のコレクションに加わりました。一般公開されるのは27年ぶりという大変貴重な作品です。
また、美人画の巨匠・上村松園によって描かれた、小品でありながら背筋を凍らせるような《雪女》は、怨霊に姿を変えても一途に愛する人を想う、女性の強い意志と情念を表現しています。
他にも、妖艶な流し目の少年と悲劇的な運命に見舞われた少女たちが儚くも美しく描かれる、山川秀峰の《振袖物語》など、愛と業苦のドラマを描いた秀作も見どころです。
第2章 現存最古の男色春画絵巻《稚児草紙》全編を一般初公開
人が愛を交わす姿を描いた春画は、平安時代にはすでに存在していたと考えられています。中国から伝来した医学書(房中術[性行為の技法]を記した書物)の挿絵などを契機として作られた初期の春画は「性の手引書」あるいは貴族階級の愛玩物という性格が強いものでした。鎌倉時代には、高名な絵師の手による絵と、洗練された詞(ことば)が混ざり合う、芸術性の高い作品が制作され、江戸時代になると、庶民にも広く親しまれるようになりました。明治以降の近代化の中で一時期「わいせつ」と見なされましたが、欧米では高い評価を受け、2013年から2014年にかけて大英博物館で開催された春画展は、大きな話題となりました。中でも江戸時代以前の春画である《小柴垣草紙》《稚児草紙》《袋法師絵巻》は三大性愛絵巻として歴史的にも貴重な作品として知られています。
第2章の見どころは、幻の春画《稚児草紙》の初公開と日本最古の春画絵巻《小柴垣草紙》模本との歴史的な共演です。ここでは、14世紀初めに制作された春画《稚児草紙》を初めて一般公開します。長らく醍醐寺で保管されてきたこの“幻の作品”は、歴史的にも非常に重要とされ、2025年に新たに福田コレクションに加わりました。そのほか、最古の春画の一つである《小柴垣草紙》は、当館が位置する嵯峨嵐山にある野宮神社にゆかりのある物語であり、谷文晃によって江戸時代に制作されたその模本を《稚児草紙》と併せて展示します。また、初公開の月岡雪鼎や菊池容斎、松村景文といった日本画家による春画も見逃せません。第二展示室で公開される春画は版画ではなく全て肉筆であることも特筆すべき点です。実は著名な作家たちも描いていた春画の、生き生きとした筆使いに注目です。
第3章 70代の北斎が描いた春画《浪千鳥》12図を一挙公開
見どころは、大胆な構図と鮮やかな色使いに目を奪われる、北斎の春画です。19世紀を代表する浮世絵師・葛飾北斎の作品は国際的に評価が高く、北斎は世界で最も有名な日本人の1人とも言われています。代表作として《冨嶽三十六景》や《北斎漫画》などが著名ですが、大胆な構図と優れた画力で他と一線を画す春画も多く残したことでも知られています。
北斎が70代で制作した《浪千鳥》は、彼の春画における代表作という枠を超え、江戸時代の春画の中でも最高峰に位置付けられる作品です。本作は全部で12図で構成されており、北斎が描いた下絵の輪郭線となる主版に手作業で濃い彩色を施し、さらに背景には雲母の粉を使った雲母摺りを用いて光沢を加えています。《浪千鳥》では、恋人、夫婦、遊女と客、親子など様々な組み合わせの男女の身体が画面いっぱいに大きく描かれており、同じ時期に制作された春画に多く見られる障子や襖などの調度品の描き込みもなく、のぞき込む他の人間や犬猫も入る余地もありません。余計な要素をすべて削ぎ落とすことで、北斎は男女の情交を際立たせました。晩年になってもなお衰えることない北斎の画技を紹介します。
関連イベント
イベント1. 春画ールと巡る 貸切ナイトツアー
日時 2026年10月31日(土)17:00~19:00
参加費 3,800円
閉館後の美術館を貸し切って、浮世絵研究家・春画ールさんの解説付きで企画展「愛のカタチ -幻の春画《稚児草紙》公開-」を鑑賞する特別イベントです。
イベント2. 稚児草紙を真面目に読みたい シャンパンナイト
日時 2026年11月14日(土)17:00~19:00
参加費 8,500円
春画研究者の石上阿希先生と福田美術館副館長 竹本理子と共に、稚児草紙の原文を読む会です。シャンパン一杯と軽いおつまみ付き。
本展覧会は18歳未満の入場ができません。顔写真付きの身分証明書のご提示を求めることがあります。
作品点数は合計43点で、うち初公開は10点です。11月17日(火)閉館後に展示替えを実施します。
W'UP★4月25日~9月27日 それいけ!応挙塾 -円山応挙とその弟子たち- 嵯峨嵐山文華館(京都市右京区)











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