W'UP!★7月27日(土)特集『パーティ前夜』 『パーティー51』×『これは君の闘争だ』2本立て上映 Space&Cafe ポレポレ坐(中野区東中野)
CINEMA DoDuk第一回上映企画
特集『パーティ前夜』
『パーティー51』×『これは君の闘争だ』2本立て上映
会 場 Space&Cafe ポレポレ坐(東京都中野区東中野 4-4-1 ポレポレ坐ビル1階)
開催日 2024年7月27日(土)
当日タイムテーブル
受付・開場 17:00
開映 17:30~19:11 『パーティー51』(101分)
19:20~20:53 『これは君の闘争だ』(93分)
21:00~21:30 高島鈴さん、CINEMA DoDuk スタッフによるトーク(約30分間)
入場料 一律 2,000 円+ドリンク代 500円(一日通し)
ご予約フォーム URL(グーグルフォーム)※定員80名/事前予約優先
https://docs.google.com/forms/d/1SUYqRiTTTCmgONegeMy4OV6B2SY4n0oHmmbZ2WX6ox4
お問合せ(ポレポレ坐) 03-3227-1445
この度、映画団体「CINEMA DoDuk(シネマ ドドゥク)」第一回の上映企画の開催が決定。第一回の企画では、特集「パーティー前夜」と題し、Space&Cafe ポレポレ坐にて、社会の暴力に対し音楽を武器に闘う若者たちを映したドキュメンタリーを2本立て上映。韓国でインディー音楽家たちとうどん家が共闘して土地買収に抗う姿を記録した『パーティー51』(韓国/2013)、初の極右政権成立にゆれるブラジル社会を学校占拠という抗議運動に身を投じた高校生たちの視点で描き出す『これは君の闘争だ』(ブラジル/2019)を上映いたします。
2010年代の韓国、ブラジルでの運動を映した2本を通して、停滞する現在の日本社会を生きるわれわれを内側から揺さぶるプログラムとなっております。『パーティー51』公開10周年に際し、チョン・ヨンテク監督より、本特集に寄せて「思いがけないプレゼントをもらった気分」と歓喜の書き下ろしメッセージが届きました。
また、2作品の上映後に、『布団の中から蜂起せよ:アナーカ・フェミニズムのための断章』(2022/人文書院)を上梓した、ライターでアナーカ・フェミニストの高島鈴氏の登壇も決定。体制からの抑圧に抗するコミュニティにおける男性中心主義や女性蔑視といった、さらなる弱者差別への問題意識から2本の映画に補助線を引いて考えを深める場も企画しております。
チョン・ヨンテク監督メッセージ ~本特集に寄せて~
今年は『パーティー51』公開10周年です。
CINEMA DoDuk の『パーティー51』上映の報せを聞いて、思いがけないプレゼントをもらった気分でした。
主催者側から、「自分の音楽のために抵抗することが社会の矛盾への抵抗につながる、ということに興味を持った」という話を聞いて、さらに嬉しく思いました。
今も、トゥリバン食堂で活動した音楽家たちが社会のあちこちで、音楽によって連帯しています。
トゥリバンに来て連帯してくれた日本の音楽家や活動家たちと、現地の音楽家や活動家たちは、互いに多くの影響を与え合っています。
日韓の社会運動、そして音楽家たちの連帯が、これからも続いていくことを願っています。
——チョン・ヨンテク(『パーティー51』監督)
上映に先がけて
文科省前の掲示板に【FREE GAZA】の文字をグラフィティしたことにより1人のアーティストが不当逮捕された。
この件に対してネット上で「迷惑をかけるな」という言葉が多く投げられた。この価値規範に縛られているのは右派だけではない。私が大学生の頃に参加したデモでは夜中になると「近隣の住民の迷惑にならないようにみなさん今日は帰りましょう」と SEALDs が呼びかけていた。また現在でも「迷惑をかけないデモ」を強調するリベラルは少なくない。
人々がなぜそこまで迷惑を恐れるのか。それは迷惑の先にこそ変化があると知っているからではないだろうか。
今回上映する作品はそれぞれ韓国とブラジルで行われた、若者たちによる闘いを記録した2作品だ。「迷惑をかけるな」と言われようが歌い踊りつづけ、決して騒ぐことをやめない人々の姿がそこにはたしかに映し出されている。社会の暴力に対し、人々は勝利の祝宴が催される未来を熱望しながら、祭りを行うかのように音楽を武器に闘っている。生きる選択をしたことは素晴らしいと心から言い切るため、時に繊細に、時に野蛮に自らの姿を社会に晒し出す。
わたしたち CINEMA DoDuk は観客、そして私たち自身が社会に堂々と迷惑をかけることを実現するためにアジテートを行う。この上映会は目的ではない。これから私たちが催すべき、迷惑なパーティーのための準備過程だ。優等生たちと敗北のノスタルジーを肴に飲むのはもう飽きた。派手に騒いで勝利の祝宴を。
上映作品
『パーティー51』
韓国/2013/韓国語/カラー/DVD/101 分
監督:チョン・ヨンテク
製作:51+ film
配給:Offshore
韓国の音楽文化の聖地、ソウル・弘大(ホンデ)。年々ライブハウスの数は減少し、2010 年にさしかかると、加速する再開発によって家賃が高騰。貧困に直面するインディー音楽家たちが出逢ったのは、立ち退き拒否で立てこもりを続ける食堂「トゥリバン」の店主夫妻。ともに強制撤去に抗い、来たるメーデー120周年の日、参加バンド51組超えのフェスを開催した——群衆、絶叫、爆音で鳴らしまくる音楽! 小さな食堂が生んだ“ウッドストック”さながらの狂熱は、作家に映画人までをも巻き込んで、社会を底から揺らしだす。労働者たる音楽家たちとうどん屋の1年半に及ぶ共闘の記録。
『これは君の闘争だ』
ブラジル/2019/ポルトガル語/カラー/Blu-ray/93分
監督、脚本:エリザ・カパイ
撮影:エリザ・カパイ、ブルーノ・ミランダ
編集:エリザ・カパイ、ユリ・アマラウ
音楽:Décio 7
ナレーション:ルーカス・“コカ”・ペンチアド、マルセラ・ジェズ
ス、ナヤラ・スーザ
音響:Confraria de Sons & Cigars
プロデューサー:アリアナ・ジェネスカ
配給:太秦
マイクチェックから始まるこの映画は、2010年代を生きるブラジルのティーンたちによる力強いスピットのリレーで語られる抵抗の記録である。カメラが捉えるその自律的空間は、学生運動の場というよりも熱を持ったクラブのフロアに近い。公共交通機関の値上げや学校再編といった身近な問題から、貧困、性差別、人種差別、独裁、極右政権の誕生などの様々な社会問題に対して、仲間とともに真正面から思考し抗うその姿は、荒削りながら観る者に瑞々しいパッションと社会への関心を呼び戻してくれる。
社会は本来誰のものだ?薄汚い政治家や資本に毒されたダサい大人のものではない。私たちのものであり、君のものである。
「CINEMA DoDuk」SNS
X https://x.com/cinema_doduk
インスタグラム https://www.instagram.com/cinema_doduk
note https://note.com/cinema_doduk
主催 CINEMA DoDuk
素材・画像提供 太秦、Offshore
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