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W'UP★7月7日~7月25日 大岩雄典 “抽象” CADAN 大手町(千代田区大手町)

W'UP★7月7日~7月25日 大岩雄典 “抽象” CADAN 大手町(千代田区大手町)
大岩雄典《killing》2024年(撮影:前谷開)
 

大岩雄典 “抽象” by TALION GALLERY
会 期 2026年7月7日(火)~7月25日(土)
会 場 CADAN大手町(東京都千代田区大手町2丁目6-3 銭瓶町ビルディング1階)
開館時間 12:00~19:00(展覧会最終日 17:00まで)
休館日 日・月・祝
入館料 無料
ホームページ https://taliongallery.com/
企 画 TALION GALLERY

 インスタレーション、コンセプチュアリズム、ミニマルアート、レディメイド――20世紀の美術が生み落としたこれらの概念を、大岩雄典はあらたに構想しなおすアプローチに近年取り組んでいます。大岩はそれを「法理学的インスタレーション」と呼び、国家を法によって行為を振り付けることで成り立つひとつの空間=インスタレーションとして捉えるところから始めます。

大岩雄典《killing》2024年
大岩雄典《killing》2024年(撮影:前谷開)
大岩雄典《バカンス》2020年
大岩雄典《バカンス》2020年(撮影:永田康祐)
「実効|Work」2023年
「実効|Work」2023年(撮影:内田颯太)


 2024年に発表されたインスタレーション《Killing》は「決闘罪」をモチーフにした作品です。決闘があくまで同意のもとで行なわれる行為であることに注意を向けると、それは賭博にも似ています。私の生命や財産を賭けることを国家は何のために禁止するのか、という問いが浮かび上がります。《Killing》はこうした法的な事象を背景に、市販の宝くじ券を「決闘」のためのチケットにします。大岩は合法的な範囲で、公が囲い込んだ賭博と、私たちが賭けられる身体とを交換することで、「反-法」的な行為・空間を、国家の中にインストールします。
 2025年に「Stilllive Studies」の一環として行なわれたワークショップ《盗み取ること=In-steal-lation》もまた、「私のもの」を問う作品です。大岩は窃盗罪にある「親族相盗例」の規定に注目します。一定の条件下にある親族および同居人――大ざっぱに言えば「家族」――同士の窃盗について、刑罰を免除・減刑する規定です。それは法、家族、私という三つのものの緩衝地帯です。《盗み取ること=In-steal-lation》では、参加者はこの規定と同じ条件の「家族」の「所有物」を持ち出してきて、展示、相互に鑑賞します。レディメイドという手法が、ここでは私有の境界線を問うためのシンプルな手段として、再利用されます。
 大岩は法を、国家がインスタレーションとなるためのインストラクションとして取り扱います。それはある行為にト書きを与え、違法行為だと定義することで、私たちの生きている空間と国家とを抽象的かつ身体的に媒介します。あるいはあるタイプの関係にト書きを与え、私有だと定義することで、私たちの身体や物体と国家とを媒介します。「法理学的インスタレーション」は、美術のさまざまな手法がもつ、こうした感覚的かつ政治的な現象を扱う能力にフォーカスしています。
 《抽象》はその新作です。今回インスピレーションを与えるのは、アメリカ独立戦争の引き金として歴史の教科書でもなじみ深い「ボストン茶会事件」です。関税をめぐる対立によって茶葉を海に投下したという珍妙な印象で知られるこの出来事を、大岩は〈インスタレーションとレディメイドの対決〉として読解します。「課税権」がきわめて空間的、物質的、身体的な水準で扱われたこの出来事をモチーフとすることで、インスタレーションという芸術が、法と身体、行為という諸力の関係を感受させるものであることを示そうと試みます。

オープニングレセプション
日時 7月10日(金)17:00~19:00
会場 CADAN大手町(東京都千代田区大手町2丁目6-3 銭瓶町ビルディング1階)

大岩雄典(おおいわ・ゆうすけ)
美術家
「インスタレーション」という語の指すものを、人間を拘束し上演している空間=装置にたいする再現・分析・介入の技術として捉えることで、美術作品を制作
近年は、決闘の禁止、くじの公営、親族間窃盗の規定などがいかにわれわれの行為や能力を振り付けているかという観点から、日本の刑法典をひとつのインスタレーションとみなし、その空間の中に新たな行為を構想するアプローチを研究
最近の主な発表に「Stilllive Studies 2025 No.5 盗み取ること=インスタレーション(In-steal-lation)」(ワークショップ/The 5th Floor/2025年)「実効|Work」(分散型自律展覧会/2023年)「渦中のP」(個展/十和田市現代美術館/2022年)
https://euskeoiwa.com

本記事は各施設配布のプレスリリースおよび提供情報をもとに作成しています。

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