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W'UP★7月19日~10月12日 体を成す からだをなす ― FRAC Grand Large収蔵作品セレクション展 銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階(中央区銀座)

W'UP★7月19日~10月12日 体を成す からだをなす ― FRAC Grand Large収蔵作品セレクション展 銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階(中央区銀座)
©Nefeli Papadimouli- Collection FRAC Grand Large - Hauts-de-France
 

体を成す からだをなす ― FRAC Grand Large収蔵作品セレクション展
会 期 2025年7月19日(土)~10月12日(日)
会 場 銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階(東京都中央区銀座5-4-1)
開館時間 11:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日 水曜日
入場料 無料
ホームページ https://www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/forum/250719/
主 催 エルメス財団、FRAC Grand Large – Hauts-de-France
後 援 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

 「体を成す からだをなす」は、フランス語の「Faire Corps:一体となる、調和する」に基づいた展覧会です。FRAC Grand Largeのディレクター、ケレン・デトンと共に、〈社会的身体〉をテーマに、ヨーロッパ(フランス、イギリス、ベルギー、イタリア、ギリシャ、ルーマニア)、アメリカ、日本出身の13人のアーティストによる、1973年から2025年までの作品を紹介します。アートによってもたらされる日常や秩序の可変性に着眼しつつ、個人あるいは集団的に機能する社会的な身体を浮き彫りにする作品を考察してゆきます。
 本展では、身体と密接に結びついた芸術形式であるパフォーマンスとして、ヘレン・チャドウィックのジェンダーを問う《In the kitchen》や、アンドレ・カデレの《丸い木の棒》など1970年代を代表する写真から始まり、アナ・トーフのヴィデオ《サイドショー》や、ネフェリ・ババディムーリのコスチュームとヴィデオ作品《森になる》などを紹介します。また、脆弱な身体を象徴的に扱うジェシー・ダーリングやボール・マヘケ、外国語と母国語の狭間を問うタレク・ラクリッシ、そして技術と知の共有を媒介にした創作実践から作品を制作するアーティスト・コレクティヴのアバケ/オバケや大阪在住の笹原晃平の作品も展示し、多様な視点や行為が交差する場を形成します。

アバケ/オバケ Abake
2000年、ロンドン(イギリス)で結成。アバケ/オバケは、アート、パフォーマンス、グラフィック・デザインの分野で活動するアーティスト、出版社、作家、教育者、デザイナーからなるコレクティブ。文脈や芸術のメカニズムについて考察しながら、物語を伝えるオブジェやテキストを制作している。グラフィックが文化やコミュニケーションをどう形成するのかという問いから、デザインの社会的側面を探求する分野横断的かつ参加型のプロジェクトを行う。

アンドレ・カデレ Andre Cadere
1934年、ワルシャワ(ポーランド)生まれ。ルーマニアで育ち、
1967年よりパリで制作活動を行う。カデレは代表的な作品である
《Barres de bois rond(丸い木の棒)》(1970-78)を、招待されていない展覧会のオープニングや公共空間に持ち込むアクションを通して、芸術に通底する論理の再構築を観客に促しながら、既成の芸術空間や制度を批判する急進的な芸術の形式を提示した。1978年没。

ヘレン・チャドウィック Helen Chadwick
1953年、ロンドン生まれ。「エレガントでありながら型にはまらないフォルムで、ステレオタイプな身体認識に挑戦する」ことで知られる。チャドウィックの作品は、洗練された手法を用いつつも、型にはまらない方法で、女性の役割、アイデンティティ、表現を重要なテーマとして取り上げている。ターナー賞に女性で初めてノミ
ネート(1987)。テート・コレクション(ロンドン)、ヴィクトリア&アルバート美術館(ロンドン)、ニューヨーク近代美術館などに作品が収蔵されている。1996年没。

ジェシー・ダーリング Jesse Darling
1981年、オックスフォード(英国)生まれ。自身の経験に加え、正史とそれに対抗する歴史の複数性にも着目し、身体が持つ固有の脆弱性、そして生物の避けられない死が文明や構造体にどのように反映されるかを探求する。架空の人物、神話上のシンボルなど、ダーリングの作品は人工物を再文脈化する。傷つきながらも解放された形は、同時に、その脆さ、そしてケアと癒しの必要性を露わにしている。ターナー賞の絵画部門を受賞(2023)。日本では、ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」(2020)に出展。

クリスティーヌ・ドゥクニット Christine Deknuydt
1967年、ダンケルク(フランス)生まれ。ドゥクニットの作品には、家具などの日常的なもの、動物、風景、宇宙的な考察といったモチーフが、いくつかのテーマに沿って繰り返し描かれている。またユーモアを帯びた短い詩的なテキストが、具象的な要素に添えられ、それらがキャプションやタイトルの役割を果たす。さらに、錬金術的な素材の扱い方やテキストをクロスオーバーさせる、自身が「ハイブリッド化」と呼ぶ手法で生み出された多義的で曖昧な形態が作品の全体に詩情を与えている。2000年没。

ジェシカ・ダイアモンド Jessica Diamond
1957年、ニューヨーク(米国)生まれ。1980年代半ば、グラフィティのスタイルを彷彿とさせる黒いペイントでスローガンや絵を壁に直接描き、権力、セックス、ビジネスに関する独自の視点を表現。現代消費社会の物質主義を拒絶する姿勢を示した。1991年に草間彌生の作品に影響され、「草間へのトリビュート」と題した一連の作品を制作(1992-97)。言葉と視覚的な手がかりの語彙を通じて、草間の主要なアイデアとモチーフを再解釈した。日本では個展「エロス・(レイン):その2」(オオタファインアーツ、東京、1999)を開催。

ポーリーヌ・エスパロン Pauline Esparon
1993年、エヴルー(フランス)生まれ。エスパロンは直感的な思考プロセスを通して、素材の固有の特性を探求することで、最終的な形を決定する独自のデザインアプローチを確立している。一般的な技術に工夫を凝らすことで、標準化された素材の秘められた可能性を引き出し、新たな用途へと生まれ変わらせる。また、エスパロンは、産業廃棄物にも価値を創出し、既存の産業、地元の工芸品にも新たな展望ヴィジョンをもたらしている。ル・モビリエ・ナショナル(パリ)、CNAP(パリ)などに収蔵。

タレク・ラクリッシ Tarak Lakhrissi
1992年、シャテルロー(フランス)生まれ。ラクリッシは、文学の素養を持つアーティストであり、詩人でもある。インスタレーション、パフォーマンス、映像、文章、彫刻の分野で活動し、言語の変容や魔法、奇妙さ、暗号、そして愛の物語にまつわる政治的・社会的問題に関心を寄せる。ラクリッシの深遠な言語表現は、行為遂行性に根ざし、詩的でエロティック、そしてノスタルジックなクィアの未来について考察している。シドニー・ビエンナーレ(2020)、「Anticorps」(パレ・ド・トーキョー、パリ、2020)に参加。

ポール・マへケ Paul Maheke
1985年、ブリーヴ゠ラ゠ガイヤルド(フランス)生まれ。マヘケは、ドローイング、ヴィデオ、パフォーマンスなどを通じて、周縁化された身体、物語、そして歴史が、いかにして可視化/不可視化されるのかを探求する。アイデンティティ・ポリティクスへの抵抗、権力や支配的なシステムを転換する試みとして、幽霊、精霊など、人間以外の存在を作品に登場させながら、身体を再発明されるべきアーカイブ、独自の地図を持つ領域として捉え直し、集団的な想像力や、他者との関係を定義するアーキタイプがどのように構築されるかを探求する。近年の個展として、「To Be Blindly Hopeful」(モスティン、スランディドノ、英国、2024)。

ブルーノ・ムナーリ Bruno Munari
1907年、ミラノ(イタリア)生まれ。イタリアの前衛美術活動「未来派」に共鳴し、造形作品の発表を始める。またその傍ら、1930年代より、グラフィックデザイナー、アートディレクターとして本の編集や装丁を手がけ、戦後は、ダネーゼ社などのためのプロダクトデザインも多く手がけた。1954年、55年、77年にイタリアのデザイン賞「コンパッソ・ドーロ」を受賞。1940年代より制作を始めた子どもの想像力を育てる実験的な絵本によって、絵本作家としても世界に知られるようになる。1974年に国際アンデルセン賞を受賞。1998年没。

ネフェリ・パパディムーリ Nefeli Papadimouli
1988年、アテネ(ギリシャ)生まれ。公共空間における参加型アクションから彫刻、映像と幅広いメディアを用いて作品を制作し、現在はインスタレーションとパフォーマンスが活動の中心となっている。前衛芸術の伝統に着目しながらも、パパディムーリの作品は芸術活動のカテゴリー間の境界を曖昧にし、「中間」というメディアの融合として現出する。第17回リヨン・ビエンナーレ(2024~25)、アジアン・アート・ビエンナーレ(台中、2024)に出展。ピエール・カルダン賞(2023)など、数々の賞を受賞。

笹原晃平 Kohei Sasahara
1984年、東京生まれ。周辺環境への取材とその場の関係性の構築から出発し、インスタレーション作品を発表。一貫して「人間の生活」を探求する笹原の表現メディアや方法論は多岐にわたり、美術のみならず人類学や建築学などの総合的な分野への接続を試みている。近年の主な企画として「社会実践ポストポン」(せんだいメディアテーク、宮城、2023~)など。

アナ・トーフ Ana Torfs
1963年、モルツェル(ベルギー)生まれ。ヴィデオ、版画、スライド投影、フィルム、サウンド、写真、シルクスクリーン、タペストリーなど様々なメディアを用いて、知覚、記憶、表象、イメージの構築に関する問題を探求している。日本では、京都国立近代美術館(2013)、東京国立近代美術館(2014)を巡回した「映画をめぐる美術--マルセル・ブロータースから始める」に出品。

コ・キュレーター
ケレン・デトン(FRAC Grand Largeディレクター)
説田礼子(ル・フォーラムディレクター)

関連イベント
ネフェリ・ババディムーリによるパフォーマンス
日時 2025年7月19日(土)
時間・場所 未定

トークセッション
登壇者 笹原晃平、ネフェリ・ババデムーリ、ケレン・デトン(FRAC Grand Largeディレクター)、説田礼子(ル・フォーラム ディレクター)
日時 2025年7月19日(土)
時間・場所 未定

ギャラリーツアー
案内者 ケレン・デトン(FRAC Grand Largeディレクター)、説田礼子(ル・フォーラム ディレクター)
日時 2025年7月20日(日)
時間・場所 未定

アーティストトーク
登壇者 アバケ/オバケ/マキ・スズキ、古込和孝(漆芸家)、説田礼子(ル・フォーラム ディレクター)
日時・場所 未定

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