【The Evangelist of Contemporary Art】リボーンアート・フェスティバル考―アートと被災地と復興(1)

 2017年、2019年と開催されたアートと音楽と食の祭典、ビエンナーレ形式のリボーンアート・フェスティバル(1、以下リボーンと略記)は、3回目の今年、新型コロナウィルスのパンデミックの影響で、2021年と2022年の二回に分けて行われることになった。以下の文章は、その2021年夏期のレビューである。 本展のキュレーターは窪田研二(2)。タイトルは、「利他と流動性」。このタイトルは、リボーンの実行委員長の小林武史の提案で、それにキュレーターの窪田が独自の解釈を施して展覧会の構想を練った。 その窪田氏と石巻滞在中に会食を共にする機会があった。 私はリボーンの展評を書こうと考えていたので、その席でかなり突っ込んだ質問を投げかけた。そのな…